がじゅまるの樹の下で。

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尚巴志じゃない、初代“王様”

2013年10月07日 | ・琉球史散策/グスク時代

琉球の「王様」の元祖は
実は尚巴志じゃなくてこの人。

舜天(しゅんてん)

血筋で区切る「王統」という考え方は
近世になってからのものだとか。

それまでは舜天をいわゆる「初代」として
血筋に関係なく、王様になった人を
代々ずーっとカウントしていて、

1543年の「国王頌徳碑」には

「大りうきう(琉球)国 中山王尚清ハ
そんとん(尊敦 …舜天のこと)よりこのかた
二十一代の王の御くらひを つきめしよわちへ」

とあります。

とすると、
尚巴志は12代目、
尚円は18代目の王様

ってことになります。

 

厳密にいえば、
王様って言っても察度以前は違う呼び名(世の主とか)だし、
王様って言っても、中山王のことだし、
中山王って言っても最初にそう自称したのは察度だし、
中山王って言っても最初に冊封されたのは武寧だし、
実際に三山を統一して沖縄島の王になったのは尚巴志だし。

「王様」という言葉1つとっても
色んな概念、枠組みがあるのが分かりますねー。

 


「訳注 中山世鑑(諸見友重訳注)
「誰も見たことのない琉球(上里隆史著)」

 

というわけで、↑は"元祖中山王”、舜天の図。

 

描いたのは、

あの、葛飾北斎(!)です。

 

いや、マジで。

 

(つづく)

 


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