東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!

23区清掃一組 「清掃事業年報(平成30年度)」 -23区のごみ量は約275万トン前年度より減、事業系持込ごみは7年連続増加-

2019年09月02日 15時10分31秒 | 東京23区のごみ

東京二十三区清掃一部事務組合HPで「清掃事業年報(平成30年度)」が公表された。
23区のごみ量は、区収集及び持込みごみを合わせて、2,754,295.57トン
前年度と比較して11,272.50トンの減少ではあるが、、、

区収集ごみは、各区とも人口が増加しているがなんとか減少を維持~
事業系の
持込ごみは7年連続の増加である、、
これでいいのか、持込ごみの連続増加!!



以下、グラフは清掃一組「清掃事業年報」から作成

とりあえずは、気になる清掃工場の処理状況から~

プラスチック類を焼却としてからは、、、いまや、23区の中間処理はほとんどが清掃工場での焼却処理、、、
粗大ごみや不燃ごみは全体の処理量からみれば数パーセント程度、、


◆清掃工場等焼却量の推移◆ 



◆清掃工場等焼却量の推移◆
平成元年からの推移




◆清掃工場別処理量◆




◆清掃工場別 稼働日数◆

平成30年度の清掃工場の稼働日数は平均は275日、
世田谷の稼働日数、平成27年度は272日、平成28年度は258日、平成29年度は240日、平成30年度は258日となった。
「計画年間稼働日数」の283日に届かない工場は故障が多かったのか、それともごみ不足の調整なのか?

定期点検補修工事による休炉か、故障か、調整なのかは、10月頃公表される「清掃工場等作業年報」にでてくる~
有明清掃工場は延命化工事該当工場、




◆清掃工場 搬入総括表、受入形態別◆

事業系の持込ごみは合計で988,118.49 トン
そのうち、清掃工場への持ち込み量は継続と臨時の合計で965,740.65トン
持込ごみの約98%は清掃工場での焼却ごみということになる~


23区の清掃工場での焼却ごみ
区収集の可燃ごみが61%
事業系の持込ごみは36%



※京浜島不燃ごみ処理センター分は、京浜島で処理している粗大ごみの可燃分


◆23区清掃工場 区収集・持込  搬入内訳

平成30年度は約36%が事業系の持込ごみとなった。
清掃工場により、区収集と持込ごみの割合は大きく異なる。

粗大ごみ破砕ごみ処理施設の可燃分は、破砕ごみ処理施設の休止にともない、湾岸地域の清掃工場で焼却処理ということになったとおもっていたが、平成30年度の清掃工場搬入総括表をみると、世田谷、渋谷、豊島、以外の16工場に運ばれている。中防から練馬、板橋、足立、葛飾までも運ぶのも、、、ちょっとびっくり、



 



23区別のごみ収集量など~


◆区収集可燃ごみ量の推移、各区別◆

各 区別可燃ごみ量の推移は、容器包装プラスチック類分別収集の実施区、未実施区の違いもあるが、数年が経過し、容リプラ効果もあまりなくなった。各区と も、増加傾向は見られなくなったが、減少の努力をしている区、横ばいの区と、際立つ違いがある。(文京と大田は、容リ協会への申込はしていたが、回収実績は極少。大田は実験収集期間のみ)


◆区収集不燃ごみ量の推移、各区別◆

プラスチック類が可燃ごみとなり、不燃ごみは激減


◆区収集粗大ごみ量の推移、各区別◆

23区の全ての区で人口は増加し続けている。可燃ごみ、不燃ごみは減少を維持しているが、粗大ごみに関してはどこの区も変動が大きい。粗大ごみは、人口の変動に伴うものが大きいのか?

平成30年度は、長年、第1位であった「ふとん」が第2位となり、「箱物家具」が1位となっている。ピックアップ回収で、布団のリサイクルの(港、文京、練馬、世田谷、足立、大田)区が増えてきた影響か、、、

 
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◆23区「不燃ごみ」「粗大ごみ」合計推移◆



◆区別ごみ収集量(区収集分)と1人1日当たりのごみ排出量◆

区収集分といえども、区が収集する事業系ごみも含まれるため、都心部や繁華街で事業系ごみの多い区もあり、単純に比較はできない。
23区の清掃事業、ごみの減量やリサイクル、収集・運搬は各区の仕事である。ごみ減量取り組みも、意欲も施策も、区によってかなり違う、、、

人口は、23区すべての区で増加している、平成30年度は23区全体で9,473,416 人(前年度よりも8万8千人超え増加
1人一日当たりのごみ量はすべての区で減少している、



※人口は、東京都総務局統計部発行の「住民基本台帳による人口(日本人及び外国人)」の平成29年10月1日現在の数値


◆23区 1人1日当たりごみ量(g)推移【区収集ごみ】◆



--この1人1日当たりごみ量(g)は「区収集ごみ」だけの計算--


◆23区 【区収集ごみ】1人1日当たりごみ量(g)一覧表◆

23区の区収集ごみ平成30年度は511g/人日

-順位のようになってしまったが、単純にエクセルで並び替えをしたため、同量のごみ量の区も多々あり---

江東区、平成29年度、平成30年度と、杉並、練馬、中野に次いで4位に、、、、、
不燃ごみの全量リサイクルが効いているのか、、、


23区の区収集ごみ平成30年度は511g/人日




 



●環境省の計算方式では、、

関連(本ブログ)  環境省の計算方法でごみ量、リサイクル率を出すと~
平成29年度 23区の1人1日当たりのごみ排出量は955g、リサイクル率 R 16.7%、ごみ処理量は312万トン、直接焼却率は84.5%2019年04月09日

23区の平成29年度の一般廃棄物の1人1日当たりのごみ排出量は約955g となる。

23区は、「1人1日当たりの排出量(g/人/日)」や「リサイクル率(%)の算出方法はあまり浸透していない。多くの区で、1人1日当たりのごみ排出量に「区収集ごみ」の但し書きがつく。それは、事業系の持込ごみが23区をまたがって収集しているため、区別に実測されていないため、、、従って、一般廃棄物の総排出量の算定も区別には難しいと、、、、

環境省の平成29年度調査結果
東京都の集計結果から23区分を抜粋(括弧内は平成28年度)
環境省のデータには、総人口も1人1日当たりの総排出量も空白だが、23区の合計人口を入力すると自動計算で数字が出てくる

 総人口 : 9,384,987 人、(9,292,776人) ←9万2千人以上増加
 ごみ総排出量 :  3,270,934トン、(3,268,940トン) 
 1人1日当たりの総排出量 : 955g/人日、(964g/人日)
 ごみ処理量: 3,122,024トン(3,111,267トン) 
   直接焼却量 : 2,636,868トン、(2,621,346トン)←直接焼却率は84.5%(84.3%)
   直接最終処分量 : 4,798トン、(3,955トン)
   焼却以外の中間処理 :156,391トン、(159,799トン)
   直接資源化 :323,967トン、(326,167トン) 
 中間処理後再生利用 : 45,544トン、(41,016トン) 
 リサイクル率 R:16.7%、R’:16.3%、(R:16.8%、R’:16.5%
 最終処分量 : 338,293トン、(348,675トン)
   直接最終処分 : 4,798トン、(3,955トン) ←増加している
   焼却残渣 :275,883 トン、(282,000トン)
   処理残さ : 57,612トン、(62,720トン)
 集団回収量:181,400トン(188,480トン) ←年々減少傾向

'ごみ総排出量 (計画収集量+直接搬入量+集団回収量)
'1人1日当たりの排出量:'合計(ごみ総排出量)*10^6/総人口/365
'ごみ処理量 (直接焼却量+直接最終処分量+焼却以外の中間処理量+直接資源化量)
'リサイクル率 R:(直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100
'リサイクル率 R’:(直接資源化量+中間処理後再生利用量〔固形燃料、焼却灰・飛灰のセメント原料化、セメント等への直接投入、飛灰の山元還元 を除く〕+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100
平成29年度の23区の1人1日当たりのごみ排出量は
環境省のデータは空欄ではあるが計算式では
955g/人日となる


関連(本ブログ)  環境省の計算方法でごみ量、リサイクル率を出すと~
平成29年度 23区の1人1日当たりのごみ排出量は955g、リサイクル率 R 16.7%、ごみ処理量は312万トン、直接焼却率は84.5%2019年04月09日

 


 

◆灰溶融施設、スラグ生成量の推移◆

原発事故の影響がなくとも、もともとがほとんどの施設が安定稼働をしているとはいいがたかった。しかし、平成23年度、24年度は、夏場は全面停止、全施設で1炉稼働、主灰の単独溶融に切り替えた。平成25年には、「今後の灰溶融処理の休止」ということで、7施設のうち、5施設をを順次休止し、平成28年度以降は、多摩川と葛飾のみ稼働させるということになった。
中防灰溶融施設は、平成25年度末で休止となっているのに、平成26年度も4月~8月までに約3千トンの生成となっていたので、なんてこったと思ったら、生成量とはなっているが、
生成量は清掃工場で生産されたスラグのうち工場外へ搬出された量」ということのようだ~

スラグは全量有効利用(サンプル提供含む)
有効利用の詳細は~



※世田谷灰溶融スラグ生成量はガス化溶融炉(300t/日)のスラグも含む


◆溶融量とスラグ生成量の推移◆

溶融量は、事業年報では、灰投入量の自工場分の記載がなく、毎年度、作業年報から抜粋している。
従って、平成30年度の溶融量はまだわからない。

-溶融すると容積は減少するようだが、重量的には塩基度調整剤のせいか、溶融量よりも増えている年もある-


主灰のセメント原料化事業 処理実績
平成26年度:  1,987.40 トン

平成27年度:  5,848.78 トン
平成28年度: 10,992.78トン
平成29年度: 16.574.63トン
平成30年度: 32,958.21トン



 

灰溶融と主灰のセメント原料化事業を単純に比較はできないが、灰溶融処理では溶融スラグが発生しその用途も必要となるが、セメント原料化の場合はその心配はない。清掃一組施設での灰溶融処理全盛期で約12万トンだったので、セメント原料化量の平成41年度の目標が9万トンということは、清掃工場の残灰(平成29年度残灰274,705.43トン)の3割を埋め立てせずに有効利用ということなの?やはり、焼却ごみの削減を徹底しない限りは、埋めてて処分場の延命化といえども、埋立ごみのゼロにはならない、、、

主灰、飛灰の徐冷スラグ化(民間施設)◆

平成30年度からは、主灰、飛灰の徐冷スラグ化の民間委託が始まった、、、

 

◆23区の灰溶融処理と灰の資源化(民間施設)◆


23区の灰溶融施設での溶融処理は縮小、溶融処理量は益々減少して、、
主灰も飛灰も民間委託で溶融というのも複雑な心境、、、、

 

一般廃棄物処理基本計画」では

主灰のセメント原料化の拡大 として
  主灰のセメント 原料化量(湿ベース)
33~36 年度  前処理施設の整備
37年度     60,000トン程度
38 年度    70,000トン程度
39 年度    80,000トン程度
40 年度    90,000トン程度
41 年度    90,000トン程度




清掃事業年報、
平成18年度までは、各清掃工場毎の「焼却残灰量」が細かく出ていたのだが、平成18年度から「残灰量とスラグ搬出量」の一覧表だけになったので、さっぱりわからなくなった。溶融処理量も同じく???

◆23区埋立処理量の種類別内訳◆

埋立処分量の約82%は焼却灰である、、、
清掃工場残灰+中防灰溶融施設残灰



◆埋立処分量の推移 23区分◆

廃プラスチックが分別区分変更で焼却となって以来、埋立処理量が大幅減少していたが、さすがに、福島原発事故の影響で、平成23年度は、平成20年度並みに戻ってしまった。




◆23区 清掃工場残灰等 埋立処分量の推移◆

焼却灰は増加傾向、灰溶融処理政策の破綻、、、
しかし、財政面からも、安全面からも、灰溶融炉の休止は大歓迎、
それにともなう焼却灰埋立量の増加は、不燃ごみ残さのプラスチック等の可燃分(現状は埋立処理)を,焼却することでかなりカバーできるということであった が、、、灰溶融処理に変わる施策として、平成26年度から「主灰のセメント原料化事業」が始まっている。そして主灰と飛灰の民間による溶融処理事業も始まって、、、




◆23区 清掃工場残灰等 の内訳 推移◆

灰溶融スラグの埋め立て分は大田第二工場分



◆23区清掃一組で受け入れている産業廃棄物◆


※他に、平成16年頃から事業系の不燃皮革ごみも若干量受け入れている。



◆産業廃棄物の埋立処理量(東京都分)◆

平成23年度、24年度は、23区分の焼却灰の埋立量の増加もさることながら、東京都分は、上水スラッジと、下水汚泥焼却灰は、放射能汚染で資源化できずにすべて埋立、おまけに多摩地域の下水汚泥焼却灰も受入ているので、大幅増加。平成29年度、30年度と産業廃棄物を大量に受け入れている。なんだろうか?





おまけ
◆23区のごみ量推移(明治33年~平成30年)◆

この1人1日当たりのごみ量は、単純に23区のごみ総量を人口で割ったもの
(環境省の計算の資源化分、集団回収分も含むごみ総排出量とは異なる)


※平成10年度までは「東京都清掃事業百年史」参考、以降は清掃事業年報などから作成

とりあえず


関連(本ブログ) リサイクル編、
23区 平成29年度の資源回収量 ~平成29年度清掃事業年報(リサイクル編)〈特別区清掃リサイクル主管課長会資料〉より~23区の資源回収量は約530,665トン(前年比約5,991トン減)2018年08月29日

 

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