ごみ焼却炉メーカー、談合解消後の陣取り合戦、23区の場合～（その２）

光が丘清掃工場建替工事は、平成28年4月20日総合評価一般競争入札で、結果は6月28日に公表された。
タクマ・鴻池特定建設工事共同企業体が落札で契約金額は33,588,000,000円（消費税込み）
詳細は、「光が丘清掃工場建替工事はタクマ・鴻池特定建設工事共同企業体」

最近の23区清掃工場の落札結果
大田清掃工場（600t/日）　タクマ・東急建設JV　　落札決定額：18,630,838,800（税込）
練馬清掃工場（500t/日）　ＪＦＥエンジ・東急建設JV　落札決定額：19,582,500,000（税込）
杉並清掃工場（600t/日）　日立造船・奥村組JV　　　　落札決定額：26,355,000,000（税込）
光が丘清掃工場（300t/日）　タクマ・鴻池JV　　　　　落札決定額：33,588,000,000円（税込）

光が丘は、300トン／日(150トン／日・炉×2基)炉ではあるが、
余熱利用で地域の熱供給など行うのでかなりの割高となっている～
「光が丘清掃工場建替工事の概要」では「余熱利用設備：蒸気タービン発電機（発電効率は17 ％以上 ）を設ける。 また、場内で給湯に利用するともに、周辺公共施設（旭町南地区区民館、光が丘体育館 、図書光が図書）へ高温水並びに光が丘地区地域冷暖房施設へ蒸気及び温水による による 熱供給を行う」となっている。

参加企業がタクマと日立造船だけで、29億円の価格差でタクマに決定ではあるが、
今回は、かなりの価格差はあれど、技術点もタクマのほうが高かった、、、

23区清掃一組の場合、技術評価点と価格評価点の配点は75：25
各地の焼却炉建設工事入札結果など調べてみると、
60：40が多いのかな？　なかには、50:50もあるので驚き、
素人的には、多少高くなれども、技術点がよい方が少しは安心できるので、
23区の75：25はbetterかな～

焼却炉メーカー、談合のあとは、
23区の場合、清掃一組での共同処理体制で、２１清掃工場体制である。清掃工場も２１もあると、いつもどこかは建替え中、入札中、環境アセス中となる。そして、いがいと、同じプラントメーカーが建替えも落札というケースがないのが不思議というか、、、なんなんだろう～光が丘清掃工場もこれまで三菱重工だったので、とうぜん、三菱重工も入札参加と思ったが参加なし。採算が合わないのだろうか？参加企業はタクマと日立造船だけだった。焼却炉メーカーも、それぞれいろんな思惑があって、入札参加を決めるのだろうが、、

全国各地で安売り合戦ともおもえる闘いも見受けられたが、総合評価といえども、競争が２社となるとなんとなくさみしいというか、、、、大田清掃工場と練馬清掃工場は4者の参加であったが、杉並清掃工場も、日立造船とJFE2者の参加だったし～


最近の、23区の総合評価入札状況からみえてくるもの～　
清掃工場の数が多いだけに、プラントメーカーとしても、いろんな思惑があるのかもしれないが、けっこうシビアというか、熾烈な闘いなのだろうか。ゼネコンとの組み合わせもいろいろ～　　ここ何十年かを振り返ってみて、建替え工事、プラント更新などで、旧工場のメーカーが継続して落札できたのは、品川清掃工場(旧大井）の日立造船のみ。具体的な内容は理解できないので、表面的な、点数と、入札価格をまとめてみた～

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●大田清掃工場　規模(炉基数) 600t/日(300t/日×2炉)

 

●練馬清掃工場　規模(炉基数) 500t/日(250t/日×2炉)

 

●杉並清掃工場　規模(炉基数) 600t/日(300t/日×2炉)

 

●光が丘清掃工場　規模(炉基数) 300t/日(150t/日×2炉)

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施設整備計画は「一般廃棄物処理基本計画（平成27年2月）」掲載分

（参考）旧工場の焼却炉規模とプラントメーカー
旧光が丘（300t/日）：三菱重工
旧杉並（600t/日＋300t/日予備炉）：日本鋼管、
旧練馬（600ｔ/日）：川崎重工、
旧大田第二（600ｔ/日）：日立造船、灰溶融（500t/日）は廃止
【旧板橋（1，200t/日）：日本鋼管】、【旧多摩川（600t/日）：タクマ】、【旧足立（1,000/日）：日立造船】、
【旧大井（1,200t/日）：日立造船】、【旧葛飾（1,200t/日）：三菱重工】、【旧世田谷（900t/日）：日立造船】

 

 

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過去の焼却炉談合↓↓（23区に関連したもの）

関連（本ブログ）　
■７５億円、都などに支払いで和解＝住民訴訟で最高額－ごみ焼却炉談合・東京高裁（2009年04月03日）
■（新江東清掃工場）タクマに４４億円賠償命令＝ごみ焼却炉談合訴訟－東京高裁（2009年05月12日）
■ごみ焼却炉談合　 ５社（三菱重工業、川崎重工業、日立造船、タクマ、JFE） の談合認定 東京高裁（2008年09月27日）

参考　東京都↓↓
■清掃工場建設工事の談合に係る損害賠償請求について 1（平成21年4月1日現在）
■清掃工場建設工事の談合に係る損害賠償請求について 2（平成21年6月26日）
●清掃工場建設工事の談合に係る損害賠償事件について一部和解が成立しました。（平成21年6月26日）
～～ 和解に関する経緯 ～～
平成２１年１月２６日 東京高裁が和解を勧告
平成２１年４月３日 ３社のうち、日立造船㈱、三菱重工業㈱と和解成立
＜和解金＞ 都に対して 日立造船㈱ 31 億2341 万9314 円
　　　　　　　　　　　三菱重工業㈱ 31 億2143 万5089 円
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※参考平成２１年５月１２日 東京高裁判決
㈱タクマは東京都に対し44 億0967 万4750 円及びこれに対
する平成10 年11 月16 日から支払済みまで年5 分の割合に
よる金員を支払え。
平成２１年５月２８日 ㈱タクマ最高裁に上告

■全国市民オンブズマン連絡会議　談合問題分科会
ごみ焼却炉談合問題特集