東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

東大阪都市清掃施設組合の第五工場、電気売って金額9億収入、当初の想定より数億円多い

2018年06月14日 08時56分59秒 | 中間処理施設等

東大阪都市清掃施設組合の第五工場、昨年から本格稼働して、平成29年度の余剰電力の売電収入が約9億円だったとのこと。
第五工場は、西日本では最も発電効率がよい施設となっている~

しかし、当初の想定よりも数億円多いとなっているが、関西電力に売電しても9億円ということは、どのような想定をしていたのか?

東大阪のごみ処理施設、電気売って金額9億収入に
産経ニュース 2018年6月14日
 大阪府東大阪市は、昨年本格稼働した市内のごみ処理施設で、平成29年度に余熱を使って発電された電力による収入が約9億円にのぼったと発表した。当初の想定より数億円多いといい、担当者は「思った以上に発電効率がよく、トラブルもなかったため」としている。…


少しでも高く売電しようと新電力事業者(PPS)と契約するとロジテック破産のように売電未収入のリスクを背負い込むし、、、、廃棄物発電も、バイオマス分は固定価格買取制度による安定収入となっていても、電力自由化による価格変動で売電収入も影響は大きいようだ。

自治体によっては、廃棄物処理施設を「発電所」として位置づけ、本来の目的がどこにあるのかよくわからないようなところも見受けられるが、、廃棄物発電も、売電を従来の電力会社であれ、新電力にであれ、発電が順調に行われてこその収入源である。

昨年度、23区のある清掃工場(600t/日)では、発電機の故障で8ヶ月も発電ができなかったというとんでもない事故も起きている。ともかく焼却炉は通常通りの稼働で、どこかの市のように「ごみ処理非常事態宣言」には至らず、本来の廃棄物の処理には支障がなかったとはいえ、なにが禍となるかはわからない。ちなみに23区の清掃工場余剰電力の売電収入は、稼働19清掃工場で平成27年度は117.7億円、平成28年度は98億円だった。平成29年度は更に落ち込むことだろう。(売電収入は3月分~翌年2月分)


東大阪都市清掃施設組合
第五工場(焼却施設)

建設概要

処理能力    200t/24h炉×2基
設計・施工    JFEエンジニアリング(株)
型 式    全連続ストーカ式(ハイパー火格子焼却炉型)
所在地    東大阪市水走4丁目6番25号
竣 工    平成29年3月15日


環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成28年度)について」から

表-8 エネルギー回収(ごみ処理量当たりの発電電力量)取組の上位10位施設 注32)

31) 市町村・事務組合が設置した施設において比較
    複数の炉の余熱を使って発電している場合は合算

 

関連(本ブログ)
環境省 『日本の廃棄物処理 平成28年度版(平成30年3月)』 一般廃棄物の総排出量は4,317万トン、 ごみ直接焼却率は 80.3%、ごみ焼却施設数は1,120施設に2018年04月12日
一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成28年度)について<ごみ総排出量は4,317万トン、1人1日当たりのごみ排出量は925グラム>2018年03月27日


 

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 前の記事へ | トップ | 次の記事へ »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

中間処理施設等」カテゴリの最新記事