BIG ART壁画プロ養成所

旧・かすかべ壁画塾。6ヶ月間・週6日間・全日制の壁画プロ養成所。壁画の研究や技術開発、普及活動をめざしています。

第4回 壁画技術講座「イラストを拡大して描いてみる」

2011-05-22 19:12:46 | 受講レポート

担当講師: 米谷和明

トレース

 イラストを描きたい大きさに拡大して、分割コピー出力をし、コピー用紙を張り合わせます。

裏から線をカーボンチョークでなぞります。

今回はアルポリ版(900×1800mm)を支持体として描くので、チョークでなぞった面をあわせテープで軽く固定し、コピー用紙の表から鉛筆でなぞります。

裏についたカーボンチョークがアルポリ版に写り、イラストが転写されます。

 

着色

 使用する塗料はビニロック(水性塗料)の

レッド、シアニンブルー、シアニングリーン、イエロー、オーカー

オキサイドレッド、ブラック、ホワイトです。

 

着色の手順

 基本的に一番背後のもの、面積の広いもの、色の明るい部分から塗ります。

 

 

今回は空から調色(目指す色味を、上記の色を配合し必要な分量をつくる)

し、サンプルを見ながら塗っていきます。

 お手本の絵の空の色は出すのが難しく、初めてということもあり色の配分に手間取ってしまいました。

白と青のほかに若干、緑を入れました。

 

 次に、背景である緑の植物の部分を塗ります。大部分を占めるきみどりから塗っていきます。

前回の宿題でもあったグラデーションを意識し、

きいろ、きみどり、青の色を持ち、刷毛で乗せた色の境目をぼかしながら進めるようにしました。

 全体の色の印象を合わせようと、大体の色を置いてみたのですが、結果的に仕事量が増えてしまいました。どうやら最初から丁寧に、刷毛ムラなどをなるべく作らず、色をのせることが大切なようです。

 どこから塗ったら作業効率がよいか、先をみとおして計画的に進めることが必要であるとが分かり、それを具体的に体験することができたので、大変勉強になりました。

 また、平面で、空間と立体感を感じさせるには、光の方向の設定が必要になります。従って影の部分は、固有色の明度と彩度を落として色をのせる必要がありますが、その上でさらにグラデーションをつなげるという部分でかなり難航しました。

 中心のキャラクターの腹部の縞は、こげ茶色と、もう少し橙っぽい色のはずが、グラデーションを意識する余り、ダークになりすぎてしまいました。

その後、顔の線などをいれて授業は終了になりましたが、ここから完成まで、客観的に作業を進めていきたいと思います。

 

 

(by Watanabe)

 


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