咆哮

負け犬の遠吠えかも…
最近「負け犬」が流行り言葉になってしまったので「落ち武者の歯軋り」とした方がいいのかも…

『真夜中の弥次さん喜多さん』

2005年03月14日 01時56分50秒 | 演劇
昨日大阪公演の楽日を観てきた。

この文章をUPする為にわざわざ「演劇」というカテゴリーを追加したのだが、こんなの殆ど使わないだろうなぁ~。(笑)
(それだけ、私が演劇を観ないという意味)

しかも、最近観た舞台って(ある人の薦めで観た)天野天街脚本の作品ばかりときている。
『それいゆ』『こくう物語』に本作である。
で、この三本を鑑賞して演劇とは?、なんて事は何も語れないけど、天野天街という人の事は少しだけ、私の中でこなれてきて理解出来るようになったと思う。

この作品も面白い。しかし、その面白さを私の文章力で表現するのは不可能なので、知らない人は自分で、ネットで適当に検索して参考文献でもレビューでも色々読んで下さい。(爆)
でも、多分そんなもの読んでも観ていない人には解からないと思うけどね。f^_^;;
要するに百聞は一見に如かずで、実際に観るよりこの人の作品の魅力を感じることは不可能なんだ。
言葉にすると、「シュール」だとか「コラージュ」だとか「夢と現実」だとか「時間交差」だとか「意識と潜在意識」だとか「言葉遊び」だとか、等々、誰でも同じような単語が並ぶのだろうけど、そんなもの観ていない人には全くイメージ出来ないものね。(笑)
そんな中「KUDAN Project」のサイトの中の文章で「脳が溶けそうな悪夢をそのまま快感として提示する、 とんでもない二人芝居」とあったが、これがかなりピッタリとくるコピーだと思えた。要するに色々なもの(上記の単語等)が溶け合う感覚なんだよな。本作は特にそれが顕著に感じられた。
繰り返し技も毎度の事なんだが、(免疫が出来たので今回は控えめにさえ感じてしまった(笑))これも脳が溶けていく感覚で、大袈裟な話「人間の歴史ってこんなもの(ただの繰り返し)」ってまで感じてしまうのだ。
あまりの断片的面白さに思考停止を感じながらも、漠とした大きなテーマも感じてしまうのが天野天街なんだけど、早い話「ハマル」っていうのはこういうことなんだろうな。

関係ない話になるが、こういう舞台を観に小劇場に行ってに驚くのはそこに置かれているチラシの多さだ。上記でも言ったが、私はこういう舞台は殆ど観たことが無くこれほどの濃くレベルの高い作品を見てしまい、この劇団の多さからいうとこれも氷山の一角なのかと怖くなってしまう。映画だけでもあっぷあっぷしている状態の中でこれ以上こういう世界を覗くのは自分にとっては底なし沼に足を突っ込むようなものなので、極力近づかないように心がけよう。(苦笑)

とりあえず信頼出来る人達から「これだけは観とけ!」という作品のみを観る事にしておこう。
で、私からのネットの知人への発信として「この『真夜中の弥次さん喜多さん』は観ておきなさい」というメッセージを送ろう。(爆)

2 コメント

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大丈夫大丈夫(笑) (ある人(笑))
2005-03-15 00:33:53
>この劇団の多さからいうとこれも氷山の一角なのかと怖くなってしまう。



ご心配なく。これほど質の高い作品はそうそうあるものじゃございません。



先日KUDAN PROJECTで、天野天街作・演出+同じ主演者二人の芝居「くだんの件」を見ました。これも面白いことは面白いけれど、やはり「真夜中の弥次さん喜多さん」を見た後では…という感じでした。「それいゆ」の後に「こくう物語」を見ると、前作には及ばない…というのと同じ感じですね。

ただ「くだんの件」は「真夜中の弥次さん喜多さん」より前の作品ですから、「くだんの件」のさらなる発展型が「真夜中の弥次さん喜多さん」だということになります。



いずれにせよ「真夜中の弥次さん喜多さん」や「それいゆ」に匹敵する作品は、演劇会広しと言えども、そうそうあるものじゃありませんよ。



ところで「真夜中の弥次さん喜多さん」は原作漫画もなかなか面白いというか、多分シューテツさん好みの漫画だと思いますよ。しりあがり寿自身の手による小説版もあって、これはつい最近文庫本で出ました。僕も先日買いましたが、まだ読んでいません。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309407390/qid=1110813707/sr=1-4/ref=sr_1_10_4/250-6050507-0625869



また弥次喜多に匹敵するくらい面白い芝居がありましたら、推薦しますよ。とりあえず今はありません。グリングやク・ナウカが大阪公演をやればいいのになあ…

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やっぱり (管理人)
2005-03-16 06:53:52
ある人さん、ようこそ。



>ご心配なく。これほど質の高い作品はそうそうあるものじゃございません。



やはり、そうですよね。こんなのばかりだと反対に、観客の身が持たないよ。(笑)

ある意味、天才肌の人なんでしょうね。天野天街って。

それと「くだんの件」→「真夜中~」、「こくう」→「それいゆ」という流れと聞くと、作品を作りながらの発展系の人なんですね。

どちらにしても、この人の存在を教えていただき感謝しております。m(_ _)m



>面白い芝居がありましたら、推薦しますよ。



ありがとうございます。

って、でもあれもこれもはダメですよ。(笑)

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