ほよほよさんぽみちNEW

いつでも君のこと好きだったよ

塔1月号(2022)特別作品 森尻理恵「ふみこさん」

2022-01-20 14:46:51 | 日記

 このあいだ届いた塔の1月号を読んでいて、あ、森尻さん、と思って熟読。特別作品欄に「ふみこさん」というタイトルで15首掲載されている。

 

 足元のふらつく母が階段をひとりで上り来今日は十回

 テレワークの隙間をぬってシーツ洗い布団を干してごはんを食べさす

 手づかみでも食べやすいように食卓は揚げ物茹で物スティック野菜

 急激に衰えし母の時間軸あちこち飛んで家族も追えず

 われの手を握りしめたる感触の 力を込めてわれを頼りて

 わけもなく涙流れぬ母乗せた車が角を曲がりたるのち

 母が母でありたるときは終わりたりふみこさんなり残りの日々は

 (森尻理恵 「ふみこさん」より)

 

 森尻さんは私と同年代で息子同士も同じ歳。全国大会に連れて行って託児室でいっしょに遊んでもらっていたこともあった。お母さんの須藤富美子さんも塔の会員で、歌集も出されている。2016年に出された『銀色の「1」』の書評を「塔」に書かせてもらった。須藤さんが指名してくださって、とてもうれしかったのを覚えている。  

  少年と祖父とが遊ぶキャッチボール長き夏休み明日で終わる

  駅前の不二家閉店通るたび手触れて過ぎしペコちゃんも消ゆ

  変声期か風邪引きのような声をして〈俺〉という児を離れてながむ

  降りそうな空を見上げて下校待つ降っても迎えはいらぬという児

     (須藤富美子『銀色の「1」』)

 「成長とともに少しずつ離れていく少年。閉店のためになくなってしまったペコちゃん。通るたびに触っていた孫の小さな手も消えてしまったように思う。けれどもこうして「消えてしまった」ペコちゃんは歌に詠まれることによって、存在を取り戻す。上目遣いのペコちゃんの目も赤い舌も、孫が触ったあとの顔の揺れもすべてはっきりと見えてくる。そして、この歌を読むたびにペコちゃんの記憶を持つ人は自分の中にあるペコちゃんを思いまた、ここに詠まれたペコちゃんを思うだろう。そのときに交わしたであろうたわいない会話も変声期前の声も、すべての時間が歌を読むことによって再現できる。記憶を呼び覚ますひとつのきっかけとしたとき、歌は写真と違って視覚による情報がないぶん鮮やかに細部まで蘇らせてくれるのだ。その記憶は作者だけのものではなく、読者の記憶にも繋がっていく。」 (書評より抜粋)

 

 娘、孫を支えていた須藤さんの日々。

 

 息子が大人になって、そのぶん、私たちも歳をとり、親たちは老いた。最近は全国大会など会うチャンスも減って、話したりはできなかったけど、森尻さんもがんばっていたんだなぁと今回の作品を読んで思った。同居されていたから、大変さは私とは比較しようもないと思う。

 

 同じ結社にいる、ということは、歳月の背景も共有していることだなと思う。もし、須藤さんが私を覚えていなくても、私はずっと須藤さんのことも作品も覚えていますよ。ふみこさんの時間を過ごしてくださいね。

 

 森尻さん、いろいろお疲れさま。会ったら泣くかも。 元気でいましょう。

 

 

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京都府北部出張

2022-01-18 22:07:38 | 日記

 冬の出張4日目。きょうは北部。家を6時半に出る。

 

 途中、縦貫道で除雪車両(?)の後ろをとろとろついていくシーンがあり、本気の雪なんだなと思う。行きも帰りも雪対応のタイヤの装備の点検のため停められる。こういうことをしっかりやってもらえるから事故が防げたり、渋滞が回避されたりするんだろう。

 

 きょうのルートは京丹後、伊根、与謝野、福知山の4か所。それぞれが離れている。

 

 海沿いを走ったり、峠を越えたり。

 

   

 

 こんなにまとまった雪を見るのは久しぶりで、スマホで写真を撮る。

 

  

 課長補佐H氏「写真ばっかり撮ってたら、充電なくなるで」

 

 そう。はじめて北部の出張に行ったとき、写真を撮りすぎて充電がなくなってしまって、連絡のための電話ができなかったことがあったのだ。あのときもH氏と一緒だった。

 

 私「きょうはモバイルバッテリー、ちゃんと持ってきてますから大丈夫です」

 H氏「なんの準備を万端にしてるねん」

 

 長距離の移動と飲みなれないコーヒーを行くさきざきで出してもらって、車に酔いそうになりながら、なんとか持ちこたえた。

 

 あしたは5日目。最終日。 南部巡回。 がんばろう。

 

 

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出張ののち神楽岡歌会

2022-01-16 23:18:48 | 日記

 このあいだの金曜日。冬の出張3日目。近畿地方も寒波がやってきて、前日からの冷え込みも強かった。

 

 雪は積もっているかなと思って、長い傘を持って外に出たけれど、あれ、いつもと同じ。でも空気はすごく冷たかった。家に入りなおして折り畳み傘にする。思っていたより雪は降らなかったんだなと思って、待ち合わせ場所に向かう。その日は会社には向かわず、阪急桂駅から公用車に乗り込むという予定だった。

 

 阪急に乗っていると車窓からの風景が白い。やはり京都市内はかなり積もっている。桂駅で降りて、連絡通路から窓の外を見たら、真っ白!! 思わず写真に撮る。雪もかなり降っている。

 

 やってきた公用車。屋根にもフロントガラスにも雪が載っている。課長、雪を払ってから動かしてくださいよ、と思いつつ、助手席のドアをあけたらばさばさと屋根の雪がシートに落ちた。ハンカチ1枚がびしょびしょになる。ああ、きょうの出張先が乙訓地域でよかったと思う。(乙訓地域というのは向日市、長岡京市、大山崎町など、比較的京都の中心部に近い場所)

 

 「フロントガラス、三分の二くらいしか見えてないですけど」と言ったら

 「走っているうちになくなるから」

 

 いや、危ないでしょう・・・ 三か所回ったところでお昼になる。だけど、時間が足りなくて、コンビニのイートインでサンドイッチを食べた。こういう日もある。午後は2か所回って、会社に戻ったのが16時半。未読のメール対応ののち、見てなかった書類をチェックして、17時15分退社。なんとか定時に間に合う。そこからバスに乗って京都教育文化センターへ。

 

 18時半から神楽岡歌会。早めについたのでおにぎりを食べる。帰宅は22時をまわるからなにかお腹に入れないとふらふらになる。(お昼もしっかり食べられなかったし)

 

 コロナと雪の影響で参加者は減るのかなと思っていたら、歌は普通に14首でていた。当日欠席が2人。みんなすごいな。

 

 リモートでなく、リアルでの歌会のよさは、雑談めいた発言の中のちょっとしたことが深く染み渡ったりすることだ。たとえば「ネフスキー文体ですね」とか「大辻さんの歌にこういうのあったよね」といいつつすらすらと覚えている歌や歌の一部が披露される。そういうのを目の当たりにすると、やはりお互いの歌や先輩の作品をたくさん読んで吸収してきた人たちだなぁと思うのだ。

 

 20年以上短歌やっていても、全然追いつかない。というか、一生追いつけるものではないということを思い知らされる。短歌でもなんでもそうだけど、年数だけでなく、いかに深くかかわってきたかということなんだろう。

 

 ・ゆうぐれを見ているうちにゆうぐれになりたり川を渡って帰る   藤田千鶴

 

 めずらしく7票入ったけど、票数ではないんだな。なんとなく票数が入っても入らなくても毎回打ちのめされる。打ちのめされるために参加しているのかもしれない。

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1月生まれの誕生会 (櫻坂46 上村莉菜さん、守屋麗奈さん、増本綺良さん おめでとう!)

2022-01-12 23:11:42 | 日記

 きのうから冬場の修行僧のような出張が始まっている。1月と2月に京都府を2周する予定。さむいよー。雪も降ってたよー。

 

 年末にロングコートを買ってよかった。全然違う。買ったときはまったく出張の予定はなかったのだけど。

 

 あしたはお休みなので、久しぶりに焼き肉でも食べに行こう、と思っていたのに、夕方、会社に戻るとコロナ感染者がすごい勢いで増えていることを教えられ、やはり、自粛しようと思って、夫に事情と肉を帰りに買ってきてもらうよう連絡する。

 

 帰宅後、とりあえずご飯を炊く。

 

 肉が、いや、夫が帰ってきたので肉を焼く。 安心してたくさん食べられるのはいいね。やっぱり家で食べてよかったと思う。

 

 塔の月詠草を作っていたら、うしろでがちゃがちゃ音がするので、振り返ったら、夫が誕生会の準備をしていた。え、きょう、ケーキ買ってきたの?(おなかいっぱいすぎるんですけど)

 

 去年は櫻坂46のひとりひとりのお誕生会をやっていたのだけど、あまりにもケーキの摂取量が多いので、今年からは誕生月ごとにまとめてお祝いすることになったのだった。

 

 1月は、うえむー、れなー、きらこ。(と、夫は親しげに呼ぶ) みなさん、お誕生日おめでとうございます!

 

 寒い時期に生まれたのね。私も2月だけど。

 

 いつも元気にしてくれてありがとう。みんなも元気でいてね。(そして、しんどいときはお互い休もうね!)

 

 

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夜ジャム

2022-01-09 23:22:37 | 日記

 親のことを考えると、悲しかったり情けなかったり、いつか私もあんなふうになるのだろうかと思って怯えたり。

 

 きょうは買い物へ行ったあと、昼寝をしたら、もう夜になっていた。あわわ。なんという時間の浪費。いや、これは身体の回復に必要だったのだ、思い直し、冷えた洗濯物を取り込む。

 

 夜ご飯は夫が粕汁だけでいいというので、そうなる。

 

 たぶん、きのうの実家サポートから帰ってきての疲弊ぶりに気を遣ってくれたのだろう。

 

 なんだか何もしない1日だったな、と思いながらたまっていた家計簿をつけ終わり、朝からの洗い物がシンクに溜まっていることに気が付く。

 

 河野裕子さんの歌か言葉で、「とりあえず目の前のお茶碗を洗おう」みたいなフレーズが浮かんできて、そうだ、とりあえずお茶碗を洗おうと思って、シンクに向かった時、年末からの柑橘類とりんごが目に入る。そうだ、お茶碗を洗いながらジャムを煮よう、と思う。そうしたらきょう一日が意味のある日になる。

 

 かなり前に買ったりんご1個と甘夏系1個を使って、自分用のジャムを煮る。きょう買ったヨーグルトにかけて明日の朝食べよう。

 

 電気圧力鍋でジャムを煮ているあいだに茶碗洗いとブログを書く。ちょうどいまできた。23時40分。やっぱりいまちょっとだけ食べよう。

  

   

 おいしーーー。 たっぷり昼寝もしたことだし、いまから読まないといけないものを読んで、書かないといけないものを書こう。

 

 やっぱり目に見えるものを作ると、心がみたされてくる。削り取られた分を補えた。

 

 ありがとう。果物。ありがとう、アイリスオーヤマ。

 

 

 

 

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