おととい、会社の帰り、奈良線の階段を上っていたら、私の前にスマホをみながらゆるゆると外国人の女性ふたりが階段を上っていた。アフリカ系の人のよう。最近は外国人観光客が激減しているので、「こんなときにアジアに旅行にくるっていろんな思いをしているんじゃないかな」とか思いつつ、そのまま追い抜かした。
9番線にみやこ路快速がとまっていて、8番線には普通がとまっていた。
私はこのごろ、8番線の普通に座って、9番線の快速を見送り、1本あとの快速が9番線ホームにはいってきたら移動して快速で帰っている。おとといもそうして、普通に座って本でも読もうかと思っていたら、さっきの外国人がホームでスマホを見ている。
奈良へいくのかな、あと3分くらいで快速は出るよ、迷っているんだろうか。遠いところからウィルスに怯える日本にやってきて困っている、と思ったら自然に足がそちらへ向いていた。「どこいくの? 」と話しかけたら、不思議そうにするふたり。英語が通じないのか私の発音が悪いのか。ホームの時計をみたら、あと1分くらいになっている。
「奈良?」ときいても違うみたいで。「東福寺?」といったら、二人が同時に首をたてにした。ゼスチャーで「これに乗ったらいいよ」と教える。そしたら、一人がにっこりわらって「アリガトウゴザイマス」と言ってくれた。ああ、よかった。すぐにドアがしまって快速は走りだしたのだった。
次で降りたらいいよ、っていえばよかったな、と思いつつ。
言葉も通じない、表示の文字もわからない。 その心細さだけはよくわかるようになってきた。
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