4月から隣の課に入って来たSさんとは、週に2,3回、いっしょにお昼を食べています。
私はSさんのスポーツの話が珍しくて、Sさんは私の短歌の話が珍しいようです。 私が鳩がニガテなことももうすでによくわかってくれていて、歩いているときに見かけて怯えていると、走って行っておっぱらってくれます。
・鳩なんて撃ってやるわと傘の先で狙うあなたが少し怖いよ (塔8月号)
私「このあいだ、Sさんの歌作ってだしたよ」
Sさん「へーどんなうた?」
私「うーん。掲載されるかどうかわからないから、採ってもらったらみせるね」
Sさん「なんかどきどきするやん。私が落とされるみたい」
8月号がきて、ありました、Sさんの歌。 それで、Sさんにみせるといたく感動してくれました。
Sさん「わぁ、わたしのこと、こんなふうな作品になるんや。 あ、お義母さんのお鍋のことも歌になってる!」
私「うん、いろんなことを歌の種にして、それを膨らませている感じかなぁ」
そんなことを話しながら、きのうのお昼休みにエレベーターを降りていったら、ロビーの円形のソファにおばあさんが仰向けになって寝ているのが目に入りました。
Sさん「ふじたさん、歌のネタ、ねてますよ」
私「あはは、この自由な感じがお盆のオフィスって感じやねぇ」
そして、そのおばあさんの歌を3首作りました。 今朝、
私「Sさん、きのうのおばあさんの歌、3首つくったよ」
Sさん「えーどんなの? みせてくださいよ」
私「ふふふ。また掲載されたらね」
8月20日分はもうきょう出したから、来月の月詠草にどれかいれるかもしれません。会社に塔を楽しみにしてくれる人がいるって、はじめてで、ちょっと不思議な気分です。