VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

86歳、人生のロールモデル

2008年06月28日 | Friend
私が神戸に住んでいた10-15年前、甲東園の素敵なお宅へフランス料理のレッスンに通っていた。
その野口千鶴子先生が上京される機会に合わせて、現在、東京で暮らしている当時のお弟子さん(?)達と集まった。

場所は昨年末OPENした、銀座2丁目のBVLGARIタワー9階にある「BVLGARI Il Ristorante」へご案内。
(アントニオ・チッテリオ&パートナーズによるシックなインテリアデザイン、満員なので全景撮れず・・・)

野口先生は当時も70歳代でお料理を3グループ15名ほど教えていらしたのだが、何と今もバリバリの現役である!
 先生の変わらぬお元気な姿!
旦那様が数年前に95歳で他界される前は、約3年間ご自宅で介護をされ教室を休まれていた。
ご主人を最後までご自宅で、お二人仲睦まじく過された日々とその大往生を見守られたお話を伺い
「本当に何でもしてあげたいと思いましたんですよ・・・」という言葉に、胸が一杯になった。

しかし野口先生は、ご主人を亡くされてから悲しみに塞いだ事は無いという。思い残すことは無い程に尽くした方はこうなるのだ。
そしていつもの先生らしく、勉強になる話を面白おかしくお話になって笑いを誘う。(関西人はオチを付けずに話はできまへん!)

さてお料理の方も、イタリアンではあるが当時のお教室のようにお喋りを楽しみながらドンドン食べる!
   
 先生は食べる量も速度も我々と同じ!?
「今日はBVLGARIだから目立たない質素なものにしてきたわ」とおっしゃる指輪は、真珠などをリメイクされたモダンなデザイン。
  
デザートまで完食。「病気もしませんが胃腸が強いようなのです」と健康の秘訣も。
先般、女学校の[米寿]を祝う同窓会に出られたが「半数が杖をお持ちでしたねぇ」と、
やはり先生のように一人出歩ける方は珍しいようだ。米国の息子さん宅ではプールへ飛び込みもされるご様子。

10数年ぶりの再会もあって、積もる話を伺っていたらあっという間にレストランは我々だけになりそうになった。
素敵な機会を設けて頂いた先生に、我々からはBVLGARIのチョコをプレゼント。(リアクションがカワイイ!)
  

野口先生からは、事前に「楽しみにしています」と個々の思い出を綴ったカードが皆に送られてきて(左)
当日はFEILERのハンカチをプレゼントにお持ち下さった。(手紙魔とおっしゃる先生は、首相や市長にもご意見状を出される)
 
右、私は3冊ですが、当時のレシピはファイリングして今も活躍してマス。(お弟子さんの中には30年程習っている方も!?)

野口先生の細やかな心遣い、お料理やインテリアのセンスは教えて頂きながらナカナカ足元にも及ばないが
“好奇心の塊と行動力”において、先生は私の人生のロールモデルである。
「あと40年以上、こんな素敵に生きることができるなんて!」と、久しぶりにこれからの人生が楽しみに思える先生との再会であった。

今度は宝塚にて、米寿のお祝いに駆けつけますね!いつまでもお元気で。