VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

住団連、H20年度総会&懇親会

2008年06月02日 | 住宅業界
(社)住宅生産団体連合会(住団連)のH20年度総会後の記者会見。
役員が前に並び、右端の浅野専務理事は6/21付で佐々木新専務理事に交代予定。
   
和田会長(積水ハウス会長)から、今年度の事業計画などが発表された。 住宅に対する消費税の見直しを含めた税制対策はじめ
「ゆとりある豊かな住生活を実現する国民推進運動(仮)」の設立を予定していることなどが発表された。

また、政府の[骨太の方針]に織り込まれるべく、住宅業界からの提言を持ち込んだ所という事で
「持家の70%は老人で、その住宅資産を若年家族が活用しやすい仕組みづくりを政策として考えてもらう」と。
まずは老人が転居したいと思える住宅・暮らし環境を実現しなければ、それも始まらないと私は思う。

記者発表後パーティ会場に移って、
右から和田会長・樋口副会長(大和ハウス工業)・矢野副会長(住友林業)・小川副会長(三井ホーム)がお出迎え。

CoolBizの冬柴国交大臣「昨年は基準法改定で大変なご迷惑をおかけし申し訳ありません・・」。 
甘利経産大臣は「2020年には太陽光発電の導入量を現状の10倍に・・」。 与党国会議員がいつもより大勢来場。

公明党太田代表も・・その他大勢の議員さん登壇には当然のように上野公成氏も。矢野住友林業社長は「200年住宅ビジョン」の功労者、宮沢洋一議員と。


国交省から和泉住宅局長(左)、坂本住宅生産課長など。 先日サブプライム問題について指南して頂いた住宅金融支援機構の島田理事長と。


左から、住宅産業新聞の池上社長は旭化成ホームズの岡本顧問と、政策通のお二人。
中、トヨタホームの立花会長(トヨタ自動車専務)は瑕疵担保責任保険の問題点を国交省中島政策企画課長にご意見されていた。

右、住友林業の塩崎住宅事業本部長は「組織を改変し軌道に乗ってきた」と。

住宅リフォーム推進協議会の畠事務局次長は積水ハウスの皆さん&三井ホームさんと。

右、東急ホームズの中田部長(左)はFC事業部長にご異動、後任の竹越経営統括部長。

スウェーデンハウス羽山会長を囲んで。中、設備業界からはTOTOの木瀬社長の顔が。年度末に手術をされたというお話だったが、スリム&お元気に。 

右、インテリア業界から町田ひろ子先生(右)とお嬢様の瑞穂さんが、日本建築センターの立石理事長を挟んで。

閉めには、樋口大和ハウス工業会長がご挨拶。
「国会議員の先生方は皆、帰って居てませんが・・・」と、樋口節で笑いを取りながらも
「住宅政策云々もありますが、何しろ経済を回復させる事がまず第一!」と、発破をかけられた。

確かに、若年層が購入し易い住宅政策より、シニア層に夢ある住まい方を提案できなければ
日本の住宅マーケットは回り出さないし、広がらない。それには株価の回復がベースに不可欠。

長期優良住宅の普及の促進に関する法律」も国会の混乱で可決遅れになっているが、政情不安が続くようでは何も始まらないのである。
今日お見えになられた先生方には、是非、国政運営に邁進して頂きたいものである。

景観の日、シンポジウム

2008年06月02日 | 住宅業界
6月1日「景観の日」に因んで、【美しく風格のある国づくり】と題したイベントが
日本の景観を良くする国民運動推進会議]全国大会として虎ノ門で開催された。

この推進会議は平成17年の景観法施行に合せて、経済同友会・経団連・商工会議所などから組織された。
リコー代表取締役会長・経済同友会代表幹事でもある桜井会長がご挨拶。

国土交通省・農林水産省・環境省が特別協力。冬柴国交大臣や農水・環境大臣政務官も参加。
冬柴大臣から「景観法に加えてこの度制定された『歴史まちづくり法』で更に、国民運動としての広がりが期待できる」と。

『歴史まちづくり法(略称)』では、古都保存法・文化財保護法と景観法・都市計画法などを融合し
歴史的風致を街や人の活動を含めて広く面で保全できるよう、文化庁・農水省・国交省共管の法律として制定されたのである。
市町村が歴史的風致維持向上計画を立て重点区域を設定し、その計画推進の支援を国が援助する形を取る。
重要文化財や史跡などが一つあれば、その周辺一帯を重点区域として計画認定を申請することができるようになった。
 
今回のイベントでは、3省からの各種コンクールの表彰も行われ、国交省の都市景観大賞「美しいまちなみ章」(右上)
農水省の「美の里づくりコンクール」、環境省の「自然公園写真コンクール」の受賞者が登壇し表彰された。

基調講演には林望さんが登場、「[環境としての歴史]と景観」と題して ‘歴史=時間と空間が環境’と
英国の都市の約200年前の写真と現在の変わらない景観を紹介。日本も江戸時代の大名屋敷は立派なガーデンシティだったが軍用地となり失われたと。

英国のナショナル・トラスト、ランドマーク・トラストの活動などにも触れ、「日本人も景観を論じられる大人になったということ」と。

後半のパネルディスカッションは、「歴史文化と景観」をテーマに、コーディネーターの陣内教授(法政大)によって進められた。

先進的なまちづくり行政で景観保全を行う平谷尾道市長、川越市でミニコミ誌を出しながら町興しに携わる藤井女史、京都市や沖縄で歴史的まちなみの保存を実践する三村教授(右、京都大)がパネラーとして発表。

歴史的風致地区となると、保存だけでなく観光資源として活用されることが多いが
そうするとどうも画一的なソフト運営になりがちで、折角の歴史建造物の良さが半減する雰囲気もある。
その中で、林望さんのお話にあった「一切何も手を入れず活用もせず、そのまま残すのみ」という事ができる英国の懐の深さには感動した。