Lucky☆Sardonyx

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逆指名復活?!

2010-01-21 23:37:23 | コメント
 やはり運命の年に山は動くのか。今秋ドラフト最大の目玉、早大・斎藤佑樹投手(21)の獲得に向けて各球団の動きが年明けから加速している。斎藤を待望久しいスターとして注視してきた巨人は、早大との折り合いの悪さがネックとなっていたが、ここにきて両者に雪解けの気配が。ライバル球団は「斎藤の囲い込みに自信アリとなれば、巨人は逆指名を復活させる」と警戒感を強めている。

 ヤクルトは20日、埼玉県戸田市内の合宿所でスカウト会議を開き、今秋ドラフトで斎藤を1位指名する方針を確認。鳥原チーフスカウトは「(斎藤が)1年生のときから折に触れて(獲得したいと)言ってきた。手を挙げた以上は、下げられない。神宮で育ったスターを、神宮を本拠地とするわが球団が見逃す手はない」と力を込めた。

 斎藤の担当スカウトは球団史上最多となる5人体制。これまで高橋由伸(現巨人)や和田毅(現ソフトバンク)ら大物でも2人体制だったが、「夏の甲子園予選などスカウトが多忙な時期でも、必ず(斎藤に)誰かつける」(鳥原チーフスカウト)。年中無休の“5人ローテ”で、金の卵を密着マークする。

 「スター性も力量もあり、のどから手が出るほどほしい」(同)。観客動員で苦戦するヤクルトのみならず、多くの球団にとって斎藤は救世主。ヤクルトは最大6球団の競合になるだろうと予想している。

 先んじて14日にはロッテが球団トップの瀬戸山隆三球団社長自ら、斎藤の1位指名を明言。スランプが続いたり、ケガをするなどのリスクは度外視して「この1年でひと回り成長してくれると信じている。マイナスのことは一切考えていない」とラブコールを送っている。2月下旬に米ロサンゼルスで行われる早大春季キャンプにもスカウト2人を派遣。最大限の誠意を示していく構えだ。

 だが、どんなに斎藤の心情に訴えようと、逆指名がなく、完全抽選制の現行ドラフト制度では結局最後は運任せ。人事を尽くして天命を待っても、クジが外れたときのダメージは計り知れない。ロッテやヤクルトのムダにも見えるアピール合戦の裏には何があるのか。

 ある球団のスカウトは「逆指名を見据えつつ、巨人がどう出るかということ」と解説する。西武の裏金問題に端を発したドラフト制度の見直しで、選手が逆指名できる希望枠が裏金の温床として撤廃されたのは2007年3月。当時の申し合わせでは、今年が見直しの年と定められている。

 かつてドラフト制度の変更に巨人の意見が大きく影響してきたのは、球界の暗黙の了解事。巨人が逆指名の復活に舵を切るとすれば、獲りたい選手を確実に囲い込める自信ができた場合だろう。

 これまで巨人の斎藤獲りには暗雲が垂れこめていた。08年の育成ドラフトで、早大にスポーツ推薦で入りながら故障を理由に中退した元野球部員を巨人が指名。事前に早大野球部側に何の連絡もなかったことで応武篤良監督が激怒し、巨人スカウトを出入り禁止とする事態にまで発展した。

 この緊張状態が今秋のドラフトまで続くなら、斎藤の意思と無関係に指名できる現行制度のほうが、巨人にとっては好都合だったはず。だが運命の年を迎え、雲に切れ間が出てきた。今月5日の初練習にダメ元で訪れた巨人スカウトが、応武監督の事前の通達により門前払いを免れたのだ。

 球界関係者は「応武監督の任期は今季限り。今後の身の振り方や残される選手のことを考えて、和解を考えたようだ」と話し、両者の間で「もう手打ちは済んだ」との観測まで広がっている。

 巨人が出入り禁止を解かれ、「ハンカチ落とし」のレースに本格参戦するとなれば、ライバル球団が逆指名の復活を覚悟するのは必然。ヤクルトやロッテの異例の“青田買い”も、それを見越した布石というわけだ。

 1月からこの熱の入りよう。今後、高校生や社会人から彗星の如くスターが誕生する可能性は残されているものの、斎藤がその一角を担うのは間違いないところだ。実りの秋に向けて、斎藤フィーバーは一体どこまで過熱するのだろうか。


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