●方法俳句055・光の物質化02・眞鍋呉夫・2011-08-25
○「襤褸市の隅で月光賣つてをり」(眞鍋呉夫01)
○季語(月光・秋)
【鑑賞】:襤褸(ぼろ)市は古着や古物を販売する市場。世田谷の襤褸市などが有名です。その市場で月光が売られています。おそらくは月光の光が射した何らかの物が売られているのでしょう。
○眞鍋呉夫(まなべくれお)(1920~2012)
○好きな一句「去年今年海底の兵光りだす」02
○季語(去年今年・冬)
【Profile】:福岡県岡垣町生まれ。俳句は父から学ぶ。1939年、阿川弘之、島尾敏雄、那珂太郎らと同人誌「こころ」を創刊した小説家。戦後は「東京義仲寺連句会」の連衆となる。1941年、遺書のつもりで第1句集『花火』を上梓。翌年応召。戦艦大和の出撃を見送る。1945年9月復員。1992年第2句集『雪女』で第44回読売文学賞・第30回藤村記念歴程賞を受賞。2010年、句集『月魄』で第44回蛇笏賞を受賞。
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眞鍋呉夫掲載句
03月光の沁みこんでゐる象の皺(方法543・光の物質化14)〈月光・三秋〉2021/8/12
04この階を昇れば銀河始發驛(特集544・いろは俳句4-3(こ))〈銀河・初秋〉2021/8/20
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