切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

『グーグーだって猫である』 犬童一心監督

2008-11-03 23:59:59 | アメリカの夜(映画日記)
大島弓子原作の同名マンガの映画化なんですが、小泉今日子主演作というより、大島弓子ファン・犬童監督の新作として、わたしは観ました。簡単に感想っ!

正直なことをいうと、この映画って、原作の好きな人や猫好きの方々には物足りないかもしれませんね~。

というのも、原作は「猫の話」プラス「大島弓子の闘病生活」を、味わい深く描いた作品になっているからで、これをそのまんまやったのでは映画にならないと脚本兼監督の犬童監督は考えたのではないかしら?

なので、過去の大島作品を引用しつつ、「大島弓子ってどんなひと?」っていう疑問をファン心理から空想した作品っていう感じのほうが当たっているかもしれません。(因みに、大島弓子って公の場には姿を現さないことで有名らしいですね!ミステリアス!!)

わたしも十数年前はよく行った吉祥寺の風物、アシスタント役の上野樹里&森三中、そして、謎の変な男性役・加瀬亮!

それぞれにいい味は出しているし、わたしは嫌いじゃないんだけど、ヒロイン役の小泉今日子の心理にもうひとつ踏み込めなかった映画だったなあ~というのが、わたしの見終わったあとの偽らざる感想でした。

「黄金の草原」を映画化したこともある犬童監督としては、大島弓子を愛するがゆえに踏み込めない領域だったのかなあ~なんて気もちょっとします。

とはいえ、この映画のおかげで、いまのわたしはちょっとした大島弓子再読運動中!

有名な「綿の国星」はそんなに好きじゃないんだけど、「バナナブレッドのプディング」「秋日子かく語りき」「四月怪談」なんていいですね~。

しかし、このひとって、昔から死について描いているなあ~。

とりあえず、この秋、大島弓子を再読してみようかなという人にお奨め!

因みに、パーティーの場面で角川歴彦・角川書店社長が特別出演しています!

漫画家いしかわじゅんさんのHPに載っている手塚賞のパーティーのときの話が重なって、この場面は個人的に妙に面白かったなあ!

・公式HP


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