切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

今年も残すところ3ヶ月…。

2010-09-30 23:59:59 | 日日雑記
はやいですね、時の経つのは。

この調子だとあっという間に一年終わるな~。

といいつつ、無為に過ごしているわたしです。

最近なんて、夏休みの映画鑑賞と読書くらいですから…。

ちなみに最近読んだのは夏目漱石の『明暗』と水村美苗の『続明暗』。

『明暗』は後半が素晴らしくて、いいところで終わっちゃうのがね~。完成してたら最高傑作になったかもしれないのに…。

で、その続きを果敢にも書いた『続明暗』はまあまあだけど、「漱石の文体そのままに」というのは過大評価。いかにも勉強して書きましたって感じで、学者的な勉強だけでは駄目ってことがよくわかるな!

長野まゆみや平野啓一郎の小説がつまらないのは、彼らがいくら泉鏡花や三島由紀夫を勉強して書いても、たぶん本人たちが鏡花や三島ほど面白い人間じゃないということに尽きる!(森茉莉のフォロワーも、文章は真似るけど、彼女の偏屈さからは学ばないもんなあ~。)

同様な意味で、水村美苗は漱石ほど意地悪くない。『坊っちゃん』が痛快な地方蔑視小説だという視点がないと、だめなんじゃないですか?(たとえば、登場人物の吉川夫人や小林は漱石の方がずっと怖い人間に描けている。)

だから、「巨人漱石」みたいなイメージで語っている学校の先生は、文学を語る資格なし。話にならないと思うけど。ちなみに蛇足ながら、漱石は当時の成人男性としても小柄な男性だった。

というわけで、取り止めがないので、この辺で・・・。



明暗 (岩波文庫)
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