アメリカ帰国者が日々の出来事・人生・世の中などを語るブログ

日本に帰国して矛盾だと感じたこと、人生における発見や日常のことなど色々語ります

アダルト雑誌・漫画が野放し状態の日本~女性の意識改革も必要

2018年04月22日 | 社会・人生について

財務省の福田事務次官による、テレビ朝日の女性記者へのセクハラ問題が世間を騒がせているが、この福田事務次官が発したとされている音声テープの発言を聞くだけでも本当にゾッとする。この女性記者がどれ程嫌な思いをされたのか、私も過去に会社の上司からセクハラを受けことがあるだけに、気持ちがとても良く分かる。この女性が声を上げることで、世間が騒ぎ、自分自身も傷つくことになるだろう、ということは十分に覚悟していたに違いない。それを分かった上で、声を上げたこの女性記者の勇気はいかばかりのものだったのか...。

しかし、この様なセクハラ問題は、日本でもほんの氷山の一角にすぎない。多くの女性犠牲者達は、声を上げたくてもできない人が多い。声を上げて、会社に訴えても、会社は真っ向から向かって対決し、従業員を守ろうとしない。それが分かっているから、訴えたくても訴えられないのだ。日本の会社のほとんどは、普段は従業員をこき使って異常な長時間労働をさせておきながら、いざという時は守ってくれないのだ。

私が受けたセクハラは、当時、アメリカの日系企業で勤務していた時、別の部署の中年の日本駐在員と1対1で打ち合わせをしていたが、その時突然、その男性から私に向かって「浮気がしたいなー」と発した。打ち合わせの最中に一体何を言うんだと、あまりに突然だったので頭が真っ白になったが、打ち合わせが終わって自分のデスクに戻り、それを思い出した時途端、何とも言えない嫌悪感と怒りが自分の中で沸き起こった。

私は現地社長の直下で働いていたので、早速そのことを社長に伝えたが、一笑に付された。当時、その会社の人事部にはそのようなしっかりしたセクハラ対策もなかったので、訴える場所もなく、泣き寝入りするしかなかった。しかし、日本人駐在員は、海外へ赴任する前に日本でセクハラ教育を受けているのだが、一体どのような教育を受けていたのか。少なくとも、その教育は全く役にたっていないようだ。

また、日本に帰国してから、間接的にもセクハラを受けている感じがする場面が多いと感じた。まず、電車広告。セクシーポーズをしている水着姿や下着姿の女性が映っている広告が、未成年の子供達も乗っている電車の中で堂々と広告がぶら下がっているのだ。また、コンビニでも一目の付く場所に堂々とアダルト雑誌が置かれていて、そこを通る時は目を横にそむけているのだが、意識せずうっかり通ってしまって目に入ってしまうことがある。

アメリカでは、この様な雑誌や広告に関する規制は厳しい。そんないかがわしい広告が公共の場所に貼られることは決してないし、アダルト雑誌も本屋さんでは子供の目がつきにくい、店内の奥の方に配置されている。ところが日本では、本屋や駅の売店の目立つところに堂々を置かれている所も多いので、道を通るたびに目にはいってしまい、その度に不快感を感じる。

そんな日本のひどい状況に耐えかね、何年か前に横浜市長宛てに手紙を書いたことがある。このような電車の吊り広告を即刻、止めて欲しい、と。その後、なんとなくではあるが、私が普段乗る東急田園都市線の車内でそのような広告が減ったように感じている。が、たまにまだ見かけることがあるので、規制という動きにまではまだなっていないようだ。

その他にも、電車内で堂々とスポーツ新聞を広げるオヤジ。いやらしい女性の写真が目の前に突きつけられ、満員電車で身動きができない状態だと移動もできないので、電車に乗っている間、嫌な思いをし続けなければいけない。

これらの苦痛さは、男性には到底理解できないだろう。だから、堂々としかも白昼の中で日本ではこの様なことが横行しているのだ。日本でもセクハラや性犯罪が増えているのは、この様な環境的刺激も原因になっていることをよく知らないといけない。

また、女性に対しても言いたいのだが、下着が見えるか見えないかのスレスレのミニスカート、特に女子高生に多いような気がするが、これは是非止めて頂きたい。正直、同じ同姓として見ていてもえげつない。決して上品には見えない。こちらが見ていて、いつスカートの中が見えてしまうのかヒヤヒヤするのだ。実際にこちらから見えてしまったことも何度かある。特に駅の階段を上る時は要注意である。

また、これはある男性から聞いた話であるが、男性からすると、この様な服装をする女性は無意識のうちに男性に対してセックスアピールをしているそうなのだそうだ。電車での痴漢は、もちろんそれをする男性が悪いのだが、男性を挑発するような服装をしない、という女性側の意識改革も必要だと思う。

個人の自由でしょ!!...と言われればそれまでだが、それを見せられる他の人達に対する迷惑や気持ちはどうでもいいのか?と思ってしまう。今はなんでもかんでも、個人の自由だ、と主張して公共の場で自分勝手に振舞う人達が多いが、社会生活をする上では他人への配慮も重要である。

できればこの日本社会から、そして世界からアダルト雑誌、アダルトコンテンツなどがなくなってしまえばいいのだが、この様なモノを制作する人がいる限り、そして、それに協力する女性がいる限り、根絶するのは難しいであろう。しかし、厳しい規制をかけることはできるはずである。少なくとも、欧米並みのレベルにするべきである。

2020年の東京オリンピックに向けて、タバコの受動喫煙の規制を厳しくするそうだが、こちらのアダルト広告や雑誌に関しても厳しい規制を是非かけてもらいたいと思う。