野菜の食卓〝vegefull〟スタイル

野菜を楽しむ大人の生活。  日々の暮らしの中で野菜の旬を楽しみ、野菜の食卓を囲みます。

弘前からみずが届いた

2009-07-29 | 青森のおいしいもの

野菜の食卓

 昨年夏にお世話になった弘前の木村さんからみずが送られてきました。子供のころ津軽でよく食べていた山菜です。味にくせはなくしゃきしゃきの食感と清涼感のある澄んだ緑色がさわやかです。根元は赤く、粘りがあります。茎を食べるのですがふきのように薄い皮を上下に剥きます。この作業は少し根気が必要です。

 

≪みずの下処理と調理法≫

茎のところどころにある節の部分を折りながら表面の皮をむきます。長さを揃えて熱湯に入れ、鮮やかな緑色に変わるまでさっとゆで、冷水に取ります。これを炒め物、(津軽では油炒めといいます)にしたり、昆布やにしょうがの千切り、鷹の詰めの小口切りなどと一緒に薄い塩水に浸して(津軽では水ものといいます)いただきます。根元の赤い部分はひげ根を取り皮をむいてまな板の上でたたいて細かく刻み、しょうゆ、わさびなどで味付けします。豚肉や根曲がり竹と一緒に煮たりします。

≪みずの油炒め≫



下ゆでしたみずを油揚げと一緒に油で炒め、だしを含ませ、しょうゆ、酒を加えて調味し、仕上げに一味唐辛子を加えます。じゃきしゃきの食感が後をひきます。

≪みずの水もの≫

下ゆでしたみずを昆布、しょうがのせん切り、唐辛子のこぐち切りを加えた塩水に浸します。昆布のうま味としょうがの香りの繊細な水漬け。


昨年弘前の木村さんのお宅でいただいたみずの水もの。

≪みずのたたき≫

 

下ゆでした根本の赤い部分を細かくたたき、しょうゆ、わさびで。とろとろが美味しい。熱々のご飯にかけて食べたい。

この夏、津軽を旅するとお目にかかるかもしれません。初夏から夏に採れる北東北の山菜、津軽衆が集まる場所には欠かせない、山のめぐみ、みずの紹介でした。木村さんたくさんのみずありがとうございました。

 


さわやかなメロンが夏を呼ぶ

2009-07-21 | 野菜のまわり

野菜の食卓

今年も成田の小川さんのお家にお邪魔してきました。畑の中で採れたてのスイカやメロンをいただく贅沢を味わいました。メロン畑のさわやかな夏の風景をお届します。


大きな葉っぱの下には、立派なメロン。1個づつ、発砲スチロールできた座布団にのせてあります。皮の網目は果肉が肥大する時に皮がはじけてひびが入りかさぶた状になるとのこと。


畑の全景。地平線まで続く、ビニールハウス。


作業小屋の中のコンテナに乗せらて。追熟期間を置く。


熟度を見分けながら、包丁で茎やヘタの部分を整形、すっきりと。


じゅうたんの上に置かれたメロンはクッションを当てられシールを張り、箱詰めされます。

 


 我が家に帰り、甘くて、すっきり。食べごろに合わせて送っていただメロンは夏のデザートにおしゃれに盛り付けました。

 

ちょっとうんちく。植物学上、メロン、スイカ、イチゴなどは「果実的野菜」に分類されます。果実が原則的には果樹になるもの。毎年種や苗を植えて(1~2年草)株を育てる物は生産段階では野菜として取り扱われ、流通や消費段階では果物として扱われます。ちなみにレモンやユズ、スダチ、カボスなど調味料として利用されるものは果物として食べられることがないため、「野菜的果実」として分類されます。

 


凍らせて作る手作りのジャム2種

2009-07-14 | 野菜のお料理ー夏

野菜の食卓

今日関東の梅雨明け宣言が出ました。例年より6日も早いそうで。我慢できないほど暑さではないため、クラーではなく扇風機がフル回転です。ところでこんな暑い日、せめて手元だけでも涼しさを感じたいと先月凍らせておいた南高梅とイタリアントマトボンジョルノを取り出しました。これでジャムを作ります。凍らせて作る梅ジャムは6月の「野菜の学校」でJA和歌山県農協連のかたに紹介されました。砂糖の量は多いほど保存性は高いのですが、本来の味を生かすため、砂糖の量は控え目にしました。

  
  

 

凍らせることで、
①少量づつ、作りたい時に作れます。
②皮がきれいに剥け、作業が楽です。
③繊維がくずれ、きめの細かいジャムができます。  

≪南高梅ジャム≫

野菜の学校の仲間のNさんが取り寄せてくださった和歌山の南高梅で作ってみました。甘さを抑えた何とも良い香りのジャムができ上がりました。南高梅は購入後袋から出して2、3日置き追熟させます。このとき、部屋中いい香がします。短時間の加熱であっという間にできてしまいました。

≪材料≫出来上がり量カップ4・1/2

・熟した梅   1kg
・砂糖   450g
≪作り方≫


①一日冷凍庫へ入れ、凍らせて皮を剥き、種を取り出す。

 
②中火で水分が出るまで煮、砂糖を入れ、アクを取りながら果肉のかたまりがなくなり、とろみが出るまで煮る。この間15分程。

 
③熱いうちに熱湯食毒したビンに入れ、蓋をしてそのまま冷ます。

 

≪ボンジョルノトマトジャム≫

果肉が厚く旨みの強いイタリアントマトで作るジャム、凍らせて作るジャムの応用編です。こちらは梅よりも水分が多いため、長時間煮詰めます。煮詰まると甘くなり過ぎるため、1kgに対する砂糖は梅の半分以下です。種を取り除かず、ざっくり切った果肉の食感もそのまま残して、白ワインの香りも新鮮な大人のジャムに仕上げました。

≪材料≫出来上がり量カップ2・1/2

・ボンジョールトマト  1kg 
・砂糖          200g
・白ワイン       1カップ
・レモンのしぼり汁  1個分
・グローブ        3粒

≪作り方≫



①一日冷凍庫へ入れ、凍らせて皮を剥く。

 
こんなに薄く皮がむけます


②すべての材料を鍋に入れ、とろりとするまで、約半分に煮詰める。この間弱火で約1時間30分。

③熱いうちに熱湯食毒したビンに入れ、蓋をしてそのまま冷ます。

 

蓋の部分をラッピングすると少し気の利いたプレセントに。フレッシュな手作りジャム、ヨーグルトに添えたり、パンに塗ったりと、夏の朝食が楽しくなります。梅はクエン酸を多く含み、疲労回復効果も期待できそうです。ガンや老化を予防する食材として注目されるトマト。スイーツとしてのおいしさも注目です。