野菜の食卓〝vegefull〟スタイル

野菜を楽しむ大人の生活。  日々の暮らしの中で野菜の旬を楽しみ、野菜の食卓を囲みます。

鰺ヶ沢の町の自由で独自な気質に浸る。

2012-06-30 | 津軽・つながり・ツーリズム

野菜の食卓

 先週初夏の鰺ヶ沢に行ってきました。山菜やあゆ、ヒラメの漬け丼などおいしいものいただいてきました。町役場の木村さんの案内で訪ねた長谷川自然牧場、風丸農場、尾崎酒造とその分野で活躍する一級の人たちのお話を聞き、生まれ育った町とその町の人たちの共通する自由で独自性のある気質に浸ってきました。

 
昨年から町内の飲食店で出されているご当地グルメ、ヒラメの漬け丼。(港の近くの水天閣で1050円)

鯵ケ沢漁港には新鮮な魚が毎日水揚げされています。


朝8時30分 鰺ヶ沢漁港で


配合飼料や抗生物質を与えず育て、首都圏の有名レストランでも使われている熟成豚。岩木さんを望む丘陵地帯にある長谷川自然牧場で。


ローストポーク。人の食べるものと同じ餌、通常よりも3か月も多く時間をかけじっくり育てた豚肉、脂身に全く臭みがなく、肉に甘みがある。


卵アレルギーの人もアレルギー症状が出ないという放し飼いの鶏からとれる自然の卵。卵かけご飯をいただきました。記憶の中にある懐かしく、優しさあぶれた味です。 


この卵で作られたさっぱり味のシュークリーム。

 

干しリンゴやオーナー制の毛豆栽培で知られている風丸農場。お話をうかがった木村才樹さんは農家というよりも起業家。さまざまなアイデアで新しい事業を生み出す、町ではパイオニア的な存在の人。

 
中まで真っ赤なリンゴがあると連れて行ってもらった風丸農場のリンゴ畑。小さいりんごの実がなっていました。  

 
中まで赤いりんご渋みのある加熱専用品種。 枝を折っても中が赤い。このりんごは都内の結婚式場などきんとん用などで少量出回っているだけの貴重なもの。

 

宿はもちろんいつもの「節ちゃんのエクスペリヤンスの家

 
2匹のねこちゃん。「ハリー」と「リンリン」が迎えてくれました。


地元ならではのおいしいものが並ぶ夕食。中央にはお父さんが自ら釣ったメバルの煮物。


天然のあゆ。鯵ケ沢では有名な金あゆ。田楽で。天然ものと養殖ではは口が大きさに違いがある。天然ものは口が大きい。 

 


津軽のいなり寿司と言えばコレ。中はピンクで紅ショウガ入り。豪華にももち米100%。天然のクルミ入り。お菓子のように甘く、おやつ感覚でいただく。 


鯵ケ沢と言えば生干しのイカ。肉厚で甘みがある。


高級食材、根曲りだけのグリル。


ナスと身欠き鰊の煮物。一度塩漬けしたものナスの塩を抜き、鰊と一緒に煮つけたもの。発酵したなすの旨みと鰊のだしがなんともバランスが良かったです。 

 

帰りの列車の時間までの少しの時間で節ちゃんの友人工藤さんのイチゴ畑に連れていっていただきました。完熟したイチゴを摘みとってきました。 


家に持ち帰って作ったいちごジャム。芳醇ないちごの香りが贅沢なジャムが出来上がりました。

 

自然がはぐくむ海のもの、山のもの、川のもの、畑のもの、田んぼのもの。その豊かな環境に知らずに影響を受けていることを思い、ふるさとのありがたを感じました。

 


「つながる」を実感できた旅。今年は良く笑いました。

2011-08-31 | 津軽・つながり・ツーリズム

 

野菜の食卓

今年の「津軽つながりツーリズム」は8月26日~28日でした。昨年暮れに新幹線が新青森まで延伸して津軽が近くなりました。大宮を6時54分に乗ると鰺ヶ沢に12時38分に着きます。有効に使える午後の時間が2時間も増えました。今回の参加メンバー7人はほとんど初対面同志にもかかわらず、すぐに打ち解け時間がたつほど隠れたユニークな本領を発揮、本当によく笑いました。カメラマンの坂本ちゃんは今回私たちをいちばん楽しませてくれました。瞬時に出るネコ語、犬語。会話はどちらが本物か判別不能なほど。宿のせっちゃんの2匹の猫ちゃんとも会話していました。

  
とても面白い形と白い花が印象的で写真に撮りましたが、名前は忘れてしまいました。


今年も初日はミニ白神に行き、ガイドさんに手つかずの森白神の生態系についてレクチャーを受けました。カメノキ、オオカメノキ、ミズ、ヤマブドウ、ツルアジサイ、オシキミ、ミズヒキソウ・・・。たくさんの植物を教えていただきましたが次々記憶から抜けてしまいます。次回は植物図鑑持参しよう。


せっちゃんの家から歩いて3、4分のハマナス公園。お盆過ぎの浜辺は人影もまばら。波の音だけが聞こえてきます。いいですよ。


海岸のほど近くには長屋のように漁師さんたちの小屋があり、その前でえご草を干していました。こちらではえご草を溶かして固め、えごてんという寒天のようなものを作り酢味噌や酢醤油でいただきます。


 2日目、西華園さんでは珍しい野菜畑見学。生でも食べられ、角がなく丸い島おくら。3メートルもあるハウスの天井まで伸びています。


最近雑誌の表紙などを飾っている人気のゼブラなす。身が固く、油を吸いにくいため炒め物などに向くそうです。


坂本ちゃんがはまなす公園で四葉のクローバーを見つけてくれました。


初体験、アビタジャジーファームでは搾乳、バター作り。牧場主の安原さんご夫妻がバーベキュー、手作りのパン、マフィンで歓待していただきました。お忙しい時間ありがとうございました。


森の中の果樹園は樹からもぎとり、採れたてのももやすもも、プラム、ぶどうをいただきました。食べるのに忙しく、現地の写真を残していないことに気が付きました。

 
節ちゃん家の招きねこ、ハリーちゃん。ツーショット写真は宝物です。

 
いつもながらせっちゃんの地元の食材を使った手作りのお料理に感激でした。ここ数日現地から送った野菜や果物、漬物などをせっせと食べています。今日はミズの油いためをしました。独特のシャリシャリ感と微妙なぬめり、懐かしい食感です。青いりんご、毎日丸かじりしています。 飯寿司や漬物なども食卓に並び、せっちゃんのお料理の続きのように津軽の味に浸っています。営業時間を早めて対応いただいた金山焼体験、作品が上がってくるのが楽しみです。


鯵ケ沢町商工会女性部の皆さまと交流。この後ヘルシーカフェのらの新井さん、家の光の中さんもお手伝いいただき新聞のエコバックのワークショップを行いました。

鯵ヶ沢商工会の女性部の皆さま、杉澤会長、商工会の山田さん、町役場の岩渕さん、西華園の皆さま、アビタジャジーファームの安原さんご夫妻、森の中の果樹園の佐々木さま、スタッフの皆さま、金山焼のスタッフの皆さま、ありがとうございました。せっちゃんのエクスペリヤンスの家の齋藤さんご夫妻にはいつもながら本当にお世話になりました。節ちゃん上京の折には今まで参加された人たちでOG会を開きます。楽しみにしています。

2泊3日の旅を終えて今年も大きなエネルギーをいただきました。①一生懸命な人たちとのふれあい、つながり②自然③おいしい食べ物。いちばんエネルギーをいただくのは人とのつながりです。来年もよろしくお願いします。参加された皆様お疲れ様でした。

 

 

 


白神の山々の恵いただいてきました

2011-06-13 | 津軽・つながり・ツーリズム

野菜の食卓

6月初め、今年3度目の鯵ケ沢に行ってきました。今回は「せっちゃんのエクスペリヤンスの家」の齋藤さんご夫妻の案内で美しい新緑の白神の森に入り山菜採りを体験しました。せっちゃんから季節の山菜のお料理や保存法聞いてきました。以前から見たかったアスパラ畑も見学、齋藤さんちのハリーとリンリンの2匹の招きねことのも3か月ぶりの再会でした。

≪白神の山々の森≫

朝7時に朝食用のおにぎりとお弁当を持って出発。現地で食べたおにぎりのおいしさ忘れられません。早朝の収穫物はお昼前には畑のそばの小屋に戻り皮を剥いたりゆでたりと下処理を終わらせてしまいます。この時間の短さがおいしい素材のおいしさを残す秘訣かもしれません。


巨大な森の中。圧倒的なスケール感。映画のワンシーンのようです。


虫よけのため、重装備の山菜採りウエアーで。動きが機敏なせっちゃんについていくのは至難の業。背中にはショイコ。ふき、あいこ、ミズ、ぼんななどを摘み取った山菜でショイコは一時間ほどで満杯に。


この美しい風景に出会えただけでも十分満足です。


けもの道から斜面の竹藪に入って根元を見ると・・・。
水煮の瓶詰めでしかお目にかかれなかった根曲りだけが。


根元から簡単に折れました。空に向かって伸びるたけのこのエネルギーが伝わってきます。

 

≪テーブルに並んだ収穫物・下処理・保存≫

<根曲りだけ>


根曲りだけとホタテの煮物。

 
ピーラーで上下にひと剥き。ここを頼りにすらすらと皮を剥きます。皮を剥くと量は半分くらいになってしまいました。

ひたひたのお水で煮て沸騰したら火を止め、鍋に入れたまま冷まします。翌日これを瓶に詰めて煮沸し、節ちゃんがたけのこの瓶詰めを作ってくれました。

 

<わらび>



わらびのお浸し。少しぬめりが残っていて程よい歯ごたえがありました。


あらかじめ木灰をかけておいたわらびに85℃のお湯をたっぷりかけ、軽く重しをのせて一晩置き、次の日塩、地元ではスカンポと言われている大きな葉を乗せ、同線も入れてたるに漬けこみます。たるには収穫のつど入れ込むため、何回かの作業の後一杯になります。


使用するときは塩気がなくなるまで、2日ほど水に漬けます。

<ぜんまい>


川から流れて海で拾った天然のクルミを使ったぜんまいのクルミ和え。


収穫したぜんまいはござに広げて乾燥する。


乾燥したぜんまいはタップリの水を入れた鍋を弱火にかけ、沸騰直前で火を止め蓋をしてそのまま一晩置く。赤い濁り水をすて、水がきれいになるまで
時々水を取り替えてさらに一日置く。

<あいこ>


あいこのお浸し


あいこの胡麻和え


葉を取り、茎の部分をさっとゆで、ふきのように外側の皮を剥く。

<ふき>


ふきのお浸し。



さっとゆでて、米ぬか塩を1:3で混ぜたものに漬けこむ。塩抜きして使用。

齋藤節子さんにきいた山菜の下処理や保存法は来春、「家の光」に詳細が掲載される予定です。私が作る山菜料理も紹介されます。お楽しみに。
いつもながら齋藤さんご夫妻には細やかな心遣い、本当にありがとうございました。

 


雪の津軽で冬の野菜のこと聞いてきました~ふかうらの雪人参編

2011-02-01 | 津軽・つながり・ツーリズム

野菜の食卓

2月の「野菜の学校」は青森の冬野菜がテーマです。1月の終わり、雪の青森に冬野菜の生産現場を訪ねました。

ふかうらの雪人参はこんな幻想的なところで育っています。世界自然遺産白神山地のふもと、日本海からの風で津軽でも雪の少ない地域ですが、この雪の下が天然の冷蔵庫となり人参を熟成させます。通常秋に収穫する秋人参を雪の下で越冬、完熟させて収穫します。人参は凍らないように自らの体内に糖分を蓄えます。このことで糖度が上がり格段においしい人参ができるのだそうです。

 

作業所から車で5分ほどのところ。雪の中の草原のようなところででもくもくと人参を収穫する地元のお母さんたち。まずブルドーザーの先についた板で雪をかき出し、トラクターのような機械で人参を土ごと持ち上げる。そのあと一本づつ土から取り出し、葉をとってかごにいれる。寒さの中、朝7時半から夕方4時半まで作業が続く。

雪の中で収穫した人参は泥が落とされ、きれいに洗って加工用と市場出荷用に選別される。

 

きれいに箱に詰められた雪人参。

 現地でいただいた雪人参の自然の甘さが忘れられず、ジュースを作ってみました。



180gの1本の人参をフードプロッセッサーですりおろし、これだけのジュースに。



贅沢な雪人参のジュース。人参の臭さはなく、すっきりとした優しい味わいです。

 

《人参のサラダ キャロットラペ》

そうしてもう一品、完熟して柔らかく、甘みのました人参でサラダを作りました。ヘルシーカフェのらの人気メニューです。オーナーシェフ 三浦さんから作り方を教えていただきました。



《作り方》
①人参はごく細いせん切りにする。(通常の固い人参の場合はピーターで薄くスライスしたものをせん切り、または電子レンジで40秒ほど加熱すると食べやすい固さになる)
②大きめのボウルにAを合わせドレッシングを作る。
③①を②に加え和え、器に盛る。

《材料》4人分
・にんじん           2本(300g)
A
ワインビネガー           大さじ1
塩                   小さじ2/1
こしょう                少々
オリーブオイル          大さじ2
バジル(乾燥)          小さじ1/2
エシャロットのみじん切り     5g

 

厳しい冬の環境でできるおいしいもの 、生産現場では一本一本丁寧に収穫される雪の中の人参がますますいとおしく、完熟の香りと甘さは絶品です。甘さのショ糖、うまみのグルタミン酸やアスパラギン酸が通常の人参に比べ圧倒的に多いとのこと。ほとんど生でいただいてしまいました。


津軽での感動が英気に変わった

2010-08-31 | 津軽・つながり・ツーリズム

野菜の食卓 

8月も今日一日です。明日から9月ですが会う人ごと、来るメールにも暑い暑いと・・・。こうなると暑さを吹き飛ばし秋への英気へと変えていくのは、夏の感動的な思出です。今年も8月23日から25日までの3日間、津軽ツアーを企画しました。2泊3日のふるさと鯵ケ沢と弘前の旅のレポートです。


せっちゃんの仲間や町の応援団が集まって新聞のエコバックづくりで交流。地元東奥日報のねぶたの紙面で作りました。

今年は昨年農家の朝食でお世話になったせっちゃんのエクスペリアンスの家に泊まりました。優しい齊藤節子さんことせっちゃんと、今年町役場を早期退職された釣り好きのご主人、学校の夏休みでお家に戻っていた娘さんと人なつっこいハリーちゃんとリンリンちゃんの2匹の猫のご家族が迎えてくれました。

≪白神から学んだことと今道代さんのお話≫

ついてすぐのミニ白神の散策のガイドさんの自然の生態系お話と、翌日の今道代さんのお話はつながっているように思いました。30年以上も農薬を使わず有機栽培を実践している今さんの取り組みは微生物の作り出す豊かな土壌に着目するもので、虫や雑草さえも土壌を豊かにしてくれるという考え方であり、自然の力を借りて収穫させていただくという謙虚な姿勢が貫かれていました。

 
手つかずの自然が残るミニ白神。ガイドさんから豊かな自然の摂理で循環する森の生き物のお話を聞く。鯵ケ沢についてすぐの約2時間半の散策で、体の中にエネルギーが充満するのを感じました。


樹齢500年の歴史を刻むブナの木、ブナの木の森はたくさんの水を蓄え、その森には多くの植物や微生物、昆虫、動物が自然の生態系の中で生を育みます。津軽藩の時代より代々水を守るためにこの森に人が入ることを禁じられていた自然のままの手つかずの森です。


農薬を使わずにお米や野菜、リンゴの有機栽培を行っている今道代さんに自然と共存しながら営む農業のお話を聞く。


長いも畑の草取り体験の前に作業小屋でいただいたスイカの甘さとみずみずしさに生きかえりました。あいにくのスコールのような雨に草取りも中断。その土の柔らかさに驚きました。草は力を加えなくてもすいすい抜けました。

 

≪日本海のビューポイントと海の恵み≫

鯵ケ沢は日本海に面し港を擁した町でもあります。2日目はセッチャンのご主人の提案で朝食前、五能線の走る海岸沿いのドライブを楽しみました。写真の風景は観光ポスターで見たことのある深浦地区の風景。地元の人しか知らない絶景ポイントに連れて行ってもらいました。


日本海からの湿った風は充分秋の気配。人が入り込めない自然の荒々しい光景に心を動かされます。


人気の五能線と並行している国道線を走りながら、美しい海岸線に歓声が上がります。子供の頃から見慣れた懐かしい風景です。


この日も強い西風が吹いていました。松の木も強風に枝が斜めに変形しています。


津軽の殿様が千枚の畳を敷いて楽しんだと言われる千畳敷海岸。岩の間に沢蟹。磯の香りも懐かしい、何処までも広い巨大な岩の上を歩きます。


鯵ケ沢と言えばイカのカーテン。すっかり有名になった「わさお」もイカの生干しお店で育てられています。写真をとっていたら飛び入りモデルになってくれた地元のお父さんとお母さん。海と向き合って暮らす生き方が出ているいい顔です。


鯵ケ沢の海の駅、わんどで購入したにしんの飯寿司。にしんが程良い柔らかさで甘さを抑えた自然な味わい。この量で298円。ここ数年はこれをいただくのが鯵ケ沢での楽しみです。


キャベツとにんじんとシャケの飯寿司。こちらもたまらなく好きです。こちらもたっぷり入って300円。ニシンとシャケは海の駅わんどから地元の野菜とともに大きな段ボール箱のクール便で自宅に送りました。


こちらも幻の魚、「イトウ」シャケの仲間のようですが、くせがなく白身魚のような味わい。まわりに並ぶお料理は山菜や山の実や自家栽培の野菜で作る地元のお料理。


鯵ケ沢の港のそばのたきわ商店でいただいた昼の定食。これで1500円ほどでした。分かりにくいですが小皿の中はうにと本マグロの刺身です。大皿はぶりのアラの塩焼き。もちろん炭火焼きです。深浦産の採れたのうにの甘さにうなりました。日本海の漁港ならでは新鮮なお魚が並びます。

 

≪りんごと歴史ある城下町弘前≫

2泊した鯵ケ沢を後に最終日は弘前を訪ねました。弘前ではリンゴ公園で早生(わせ)のりんごを収穫しました。祝という品種の青いりんごで1キロ(大きめのリンゴ4個で)200円でした。採れたての酸味のある青いりんごがたまらない味でした。また歴史あるお城の町でもあり津軽塗やこぎん刺し、あけびのつる細工など優れた工芸品の町でもあります。


レストラン山崎は青森県のおいしい素材にこだわる老舗のフレンチレストランです。写真は奇跡のリンゴの木村秋則さんのリンゴを使ったロールケーキ。


公園の中を案内していただき、収穫できるりんごの木にたどり着きました。青いリンゴです。


りんごごと持ち上げると枝が折れて簡単に収穫できます。ガイド役のおにいさんもとても親切でした。りんご公園は入場無料。中央に小高い丘があり、岩木さんを借景ふもとに広がるりんご畑を見渡すことができます。

 
藤田記念庭園の中の日本家屋の透かし彫りの引き戸。


岩木さんを借景にした美しい日本庭園を望みます。


弘前公園の追手門側の通りの道を挟んで隣接しています。手入れも行き届いた日本庭園ですが、庭園内には国指定登録有形文化財に登録されている大正時代に建てられた洋館もあります。

 日常を離れ、その土地の自然、歴史や文化、おいしいものを訪ね歩く、そして地元の魅力的な人たちとの出会いはその記憶をより深い感動に変えて大きなエネルギーになっていくようです。明日からは秋のスタートですね。

 


津軽 つながり ツーリズム 09 Ⅵ 工芸

2009-08-31 | 津軽・つながり・ツーリズム

野菜の食卓

  金山焼      KANAYAMAYKI     TUGARU      

数年前東京ドームで開かれる「テーブルウエアーフェステバル」で素朴な焼き物と手にとったのが金山焼との出会い。説明を聞くと津軽の焼きもの。さらに説明を聞くと窯元は鰺ヶ沢出身。何と同郷ではないか。それ以来金山焼のファンになり、毎年少しづつ買っていたのでした。昨年初めて五所川原郊外にあるこの場所を訪ねました。


広大な敷地の中は焼き窯を中心にレストラン、焼きもの体験、イベントなども開催され、焼き物テーマパークのようで楽しい時間を過ごせます。

 
鉄分を含んだ土がビールをおいしくするビアグラス。右陶芸教室には全員で参加。約30~1時間分くらいで手びねりの作品を仕上げる。2~3か月後に自宅に郵送されます。昨年作ったお皿が丈夫で軽く、野菜のお料理が映えて活躍しています。私は今年もお皿作りました。


ギャラリーに展示されている焼きもの。日常使いに活躍する食器です。

昨年神田のなみへいで知り合ったライターの小畑智恵さんは偶然にも「土と炎とじょっぱりと」の著者で金山焼きのことを書いた人でした。本の中で津軽金山焼の窯元、松宮亮二さんを「津軽にはいい土と薪窯に最適な赤松が豊富にある。こんな場所は今日本中をさがしたってほかにない。津軽に焼き物の産地をきっと作れるはず」との強い思いが書かれていて身近な焼き物になりました。

 

  ねぶた         NEBUTA        TGARU      

鯵ヶ沢から五能線に乗り30分。五所川原に立ねぷたの館があります。昨年幼馴染みの工藤八重さん案内され、ねぷたをじっくり見るのにはよい場所と思った記憶があります。今年は皆さんにもぜひ見ていただきたいとこのツアーに組み込みました。今年吉永小百合さんがJR東日本んの夏のポスターの中で訪ねている場所です。


高さ20メートルもある大きなねぷたをスロープ状に設計された建物の中で巨大な 顔もじっくりと近くによって見ることができます。大きな迫力で迫り、ねぷた祭りの高揚感が伝わります。

 
独特な色彩。あまりに大きくカメラに収まりません。


館内には立ちねぷたの歴史が詳細に解説されて興味深く読み進んでいくことができます。


1Fのホールには天井一面に金魚ねぷたが飾られています。

 
ねぷたのBGMは和太鼓の響音。立ちねぷたの館の前にある「だだん」で津軽三味線のライブ、「鰺ヶ沢甚句」をリクエストしました。

 


津軽 つながり ツーリズム 09 Ⅴ ブナの森散策

2009-08-30 | 津軽・つながり・ツーリズム

野菜の食卓

鯵ヶ沢青森県西南部から秋田県北西部にかけて広がる130000haのブナの原生林白神山地。その中の17000haが日本で最初の世界自然遺産として1993年にユネスコに登録されました。白神山地の原生的なブナの森はブナ、ミズナラ、サワグルミなどからなり、アオモリマンテマヤツガルミセバヤなど貴重な植物も生息しています。 

 ミニ白神   MINISHIRAKAMI   AJIGASAWA     

鯵ヶ沢町の中心部から車で30分程の黒森地区には藩政時代から田圃の水を確保するための禁伐林として地元の人々に大切に守られてきた手つかずの 52haの森があります。この森はミニ白神として白神山地の核心部と同じような森林の景観を見ることができる場所、約1時間ほどの遊歩道のコースを森林浴をしながら散策しました。


ブナの森を白神山地ガイドの案内でゆっくりと散策します。ブナの葉が空から降る雨を遮り、雨が降っているのにも関わらずあまり濡れません。

 
雨にぬれていっそうしっとりとした森。緑色に霧がかかり幻想的に。森の中は酸素カプセルに入ったような心地良さ。

 
ガイドからブナの木の生態系についてお話を聞きながら森を観察します。何百年もの歳月をかけて成長をとげたブナの木も自然に朽ちてその命を次の世代へと継承していく。右 苔むした木の上にカエルを発見。

 
何ともいえないすがすがしさと自然の癒し、森からエネルギーをいただいていると感じながら歩く。

 
ふきの葉で作ったコップに脇水をためて飲む。この水が冷たくなんとおいしかったこと。

 
ブナの森の四季、動植物の生態や人々との関わりなどを思いながらゆっくり散策するうちに体中にエネルギーが満ちて来るのを感じました。次回鯵ヶ沢に来た時には絶対また訪ねたいと思った場所です。

町役場の神さん、ガイドの斎藤さんには大変お世話になりました。

 


津軽 つながり ツーリズム 09 Ⅳ  農・牧

2009-08-29 | 津軽・つながり・ツーリズム

野菜の食卓

鯵ヶ沢には極力農薬などを使用しない自然にまかせた栽培方法で野菜やハーブ、リンゴを作る篤農家や広大な土地でスイカの大規模農園を経営する人がいます。昨年お世話になった商工会の山田さんにお願いし見学、収穫体験をさせていただきました。

 西華園       SEIKAEN         AJIGASAWA    

ハウスと畑を併用して、西洋野菜、ハーブ等、150種という多品種を栽培。珍しい野菜やハーブの苗のネット販売も。岐阜や仙台から車を飛ばして買いに来る人もいるという。コールラビやふだん草など今人気の美しい西洋野菜も発見。


びっしりと発芽しているいろいろなハーブの苗。


採れたての丸ざやの島オクラとミニトマト。園主の工藤さんにオクラは生で食べたれますと言われてかじってみたら青臭さがなく、甘みがありさくさく一本いただいてしまいました。

 
オクラは花も葉も五角形。(左)枯れた花の下にはオクラが育っていると見せてくれた工藤さん。マジックのよう。(右)


当日収穫したきゅうり。左上は珍しい二―ジーランドほうれんそう。「岡山の家」にいただいて帰りました。

 
いぼいぼがおいしいきゅうり。四葉(ようすう)きゅうり。オレンジのフルーツトマト。

 
ハウスの窓からカボチャのツルが見える。


ピンと張った元気な新芽。ニュージーランドほうれんそう。

 

 兼平ファーム   KANEHIRAFARM   AJIGASAWA     

一流企業なみの所得水準を目指しダイナミックな規模の農業経営を目指した兼平さんは、青森県の農業経営士の資格を持っています。日本でも5本の指に入る規模のスイカの農園です。10ヘクタールという広大なスイカ畑にはトラクターの通り道がつくられていました。


地平線まで続くスイカ畑。空の下の防風林の向こうには日本海。海から吹くミネラル分を含む風がおいしいすいかを作る。


大きさ別に分けられ出荷を待つすいか。整理整頓のいきとどいた倉庫。向いには手入れが行き届いた外国産の大型農機具が置かれていました。


直売所で見つけたふたごのすいか。


作業場に隣接して建つ国道赤石バイパス沿いの直売所。スイカを試食させてくれる皮が薄く甘いすいかは次々に売れていきます。メロンも甘くおいしかったです。

 

 今ファリミーファーム  KONFAMILYFARM   AJIGASAWA  

先代の今さんのご両親の時代から30年以上も前から化学合成農薬や化学肥料を一切使わない農法を実践。作る人は食べる人の命を守り、食べる人は作る人の生活を支えるという信念を持って、作り手と買う人の信頼の上に成り立つ農業を続けています。


安心してまるかじりできる今さんのリンゴ。今年は低温で日照が少ない天候が続いているため、例年に比べ2割減になるだろうと今さん。何かで収入減を補うか、今さんの頭の中にはすでに対策が練られているようです。


雑草も結果があって生える。なぜそこに雑草が生えるのかを考えながら作業をする。


つるが伸びる長芋。草取り作業軽減のために、わらを敷く。


畑にある作業場で。収穫した間引きにんじんを束にして出荷準備をする。

 

 長谷川自然牧場 HASEGAWASHIZENBOKUJYOU AJIGASAWA 

自家製の配合飼料で養豚を行い、3ヘクタールの敷地にヤギ、めん羊、あひる、フランス鴨、がちょう、ウサギ、猫、犬を放し飼いする自然牧場。昔ながらの自然の状態で育てた熟成ブタ、無農薬、無化学肥料で育てた農畜産物でパンやインナーなどの手作り体験もできます。

 

岩木さんを望む広大な牧場の入口。放し飼いの庭鶏。白身の粘度が良く、黄身の盛り上がった日持ちの良い卵を産む。


出荷までの時間を通常に比べ1、5倍の長さで熟成させ、脂身の甘い味の良い豚肉になる。去年いった弘前のレストラン山崎でも長谷川牧場の熟成豚はブランド肉として紹介されていました。

 
ゆでたジャガイモ、パン、残飯に炭、米ぬか、オカラ、納豆菌、海水などをまぜ、自家製の配合飼料で育つ。豚舎の入口ではモみ殻を燃やしてスミを作り、消臭、殺菌を行っています。

 
こ豚ちゃんを抱っこ。放し飼いの動物たちの監視役ハチベイ。

 

 


津軽・つながり・ツーリズム09 Ⅲ  食

2009-08-28 | 津軽・つながり・ツーリズム

 野菜の食卓

鯵ヶ沢には白神の山のめぐみ、日本海の海のめぐみ、津軽平野の豊かな土壌からとれるお米、野菜、お酒、岩木山の丘陵地帯のりんごなど食材の宝庫。郷土料理は素材そのもののおいしさがあふれています。

 農家の朝飯 NOUKANOASAMESHI AJIGASAWA   

参加した人の誰もが一番心に残ったといった、地元の斎藤節子さんが早朝から作って下さった「農家の朝飯」。地元でしか食べられないおいしいもの、堪能しました。

 
あたりばちを器に使って素朴さを演出。地場の山菜や野菜を使った郷土料理が並ぶ。


山のめぐみ、根曲がりだけとゼンマイの煮物。


ナスを拍子木に切り、しその葉に味噌をつけて焼いたもの。昨年神田のなみへいの郷土料理の会で私も作りました。


若いみょうがを赤じぞ、もち米、塩で漬けl込んだもの。津軽では「ししこ」という。ピンク色が食欲をそそる。


採れたてのジャガイモだけで作る煮物。くし型に切った新鮮なじゃがいもをしょうゆで煮たもの。素材のおいしさが生きる、目からうろこのおいしさ。



いぜん「野菜の食卓」でいんげんの炒め物として紹介。津軽では「ささげの油炒め」こちらも一種類の素材だけの究極のシンプルさ。ささけが柔らかく素材が際だっている。


ホタテの貝殻で焼く、貝焼き味噌。白いごはんがすすむ。懐かしい母の味を思いだしました。


歯ごたえのある日本海のもづくの味噌汁とごはん。たくさんのおかずに朝から食欲がわきます。


さらに斎藤さんがこの日焼いてくれた米粉の一口パンと白神の山の天然のくるみ野パン。くるみは川から海に流れ、浜辺で拾ったもの。おなかいっぱいといいながらついいただいてしまいました。

 
懐かしさあふれる「農家の朝飯」の作者。地元の斎藤節子さん。白いかっぽう着とモンペ姿のコスチュームも愛らしい。斎藤さんから食材とお料理の解説を聞きながら至福な朝食の時間。


2日目の「農家の朝飯」も感動を巻き起こす。

 
「さもだし」と呼ばれる津軽のきのこと、黄菊、「納豆昆布」と呼ばる粘りの強いの昆布などで和えたしょうゆ漬け。左 若いみょうが大葉、ちくわの和えもの。右

  
だいこんの黒ごま和え。1、5㎝幅の拍子木切りのたいこんの切り方が新鮮。だいこん臭さはなく、甘さがある。黒いごまと黄菊の色のコントラストも美しい。左 じゃがいものすりつぶして小麦粉、ご飯などを合わせたすいとんが入る汁もの。右

 
先月「野菜の食卓」で紹介した「みず」(うわばみそう)の油炒め。左。当日斎藤さんの玄関に置かれていたとれたての山菜・みずの束。右

 
手作りのデザート。バターーや油を使わないで作るからだやさしい桑の実のケーキ。左となすのタルト。右

 

 港の昼飯  MINATONOHIRUMESHI AJIGASAWA   

日本海に面した鯵ヶ沢は新鮮な海の幸のおいしいものも外せません。鯵ヶ沢市場のある港のそばの食事処地魚屋たきわで昼食。活きのよい魚を炭火で焼いた定食がいただける。イカのカーテンの町鯵ヶ沢の特産品のいかのハンバーグやもずく酢などの小鉢も選らべる。


目の前で炭火で焼かれた、メバル、油カレイ、銀ダラ、まぞい、焼きイカ、サザエの壺焼など一皿200円~500円。


好きな焼き魚を一皿選び、ご飯、もずくの味噌汁、おしんこのセットで250円や単品をセットにするとこんな感じに。


店内は天井が高く、ゆったりしている。美味しい魚を紹介する威勢の良い声が響く。


店頭には鮮魚も並べられていて、地方発送してもらえる。

  
鮮度の良い真っ黒なするめイカが並ぶ。炭火で焼かれた地魚。私の食べたまがれいは甘みがあった。子供のころに食べた新鮮な魚の味。

 
食事処地魚屋たきわの全景。

 

 私たちの夕飯 WATASHITACHINOYUUMESHI  AJIGASAWA  


地元の野菜やお肉を使い、「岡山の家」で私たちが作った夕食。事前に作りたいものを決め、レシピ持参。担当を決めてみんなで一気に作りました。頑張り過ぎました。地元の戸沼さんがきゅうりの酢味噌和え作ってくださいました。


素材がおいしい。今ファミリーファームの間引きにんじんもサラダで。西華園のフルーツトマトも贅沢に使って。


こちらでは珍しい本場でいただくハタハタの飯寿司。海の駅で売っていました。

  
水のおいしい津軽には美味しいお酒も。きき酒師の加藤さんが選びました。辛口です。(左)
ところ狭しと用意された地元の食材。戦場のようになった「岡山の家」の台所(右)


五所川原の立ちねぶたの館で売られていた今ファミリーファームの無添加ストレート果汁100%のリンゴジュースを使った手作りのリンゴパイ「斜陽館のレンガ」4個千円とおみやげには、少し高い値段。食べるとバターの香りとりんごのキャラメルのおいしさに、驚く。帰ってから追加を取り寄せました。

 

 


津軽つながりツーリズム 09 Ⅱ 出会い

2009-08-27 | 津軽・つながり・ツーリズム

野菜の食卓

 出会い       DEAI      AJGASAWA        

昨年の出会いから今年はこんなに広がりました。鯵ヶ沢で出会った人たち。本当にお世話になりました。やさしさと町を思う気持ちが伝わって私たちは鯵ヶ沢に心の根こが育ったようです。

  
兼平農園の10kg以上もある特大スイカを切り分ける「岡山の家」の水口美智子さん。すいかは皮が薄く、甘かった。左
2日目の朝食。桑の実のケーキとなすのタルトを切り分ける斎藤節子さん。バターを使わない体にやさしい手づくりのデザート。感動しました。右



150種類もの西洋野菜やハーブを作る西華園の工藤勝則さん。左。本でしか見た事のないダークオパールバジルやシナモンバジルなどの珍しいハーブもハウスで発見。
頑張る食の担い手をご紹介いただいた鯵ヶ沢商工会の山田剛さん。右。


スイカに特化した大規模農場の経営で地元雇用にも貢献。地平線まで続くスイカ畑で日本海から吹くミネラル分を含んだ風がおいしいスイカを作ると語る兼平則雄さん。

 
安心してまるかじりできるりんごを作る。今ファミリーファームの今道代さん。左
無農薬で栽培した牧草や野菜の自家配合飼料で熟成豚を育てる長谷川自然牧場の長谷川光司さん。右

  
昨年鯵ヶ沢町の地域コンシェルジュとして出会った、戸沼哲子さん。町への深い思いをお持ちです。採れたてきゅうりで夜酢味噌和えを作ってくれました。左
新鮮な焼き魚お定食を頂いた滝和商店の奥さん。威勢のいい語り口でおいしいいか食べごろを教えていただきました。

鯵ヶ沢町役場の政策推進課、産業振興課の皆様にお世話になりました。