vagabond77

時空を超えて・・・
微塵のような存在でも、何らかの記憶に残るか?
何かしら、波紋のようなものかもしれないが・・・

矛盾の効用

2013-04-07 23:15:56 | 日記

矛盾と書いたが、てきとうな言葉ではない。

世に広く存在する、二律背反的事象概念について、考えてみた。

統一と自主独立: 米国のように、各州の自主性、独立性と、対して、国家としての統一性がある。

飲酒、中絶、死刑制度等々に於いて各州の法が夫々異なる。 このことは対立と緊張を生むが、半面、議論と活力をも生む。

順法と違法: 犯罪調査において、しばしば、米国にて行われる、違法行為がある。 罪状を軽くする、司法取引もある。 米国のように人種、移民、不法入国、麻薬、テロ等々に関する犯罪の捜査に日々対処するのに、必要だともいえる。

アーミッシュ族の自治を認めたりしている。 インディアンにも保留地を認めているが、これはもっと拡大充実させたほうがいいとは思う。 なにしろ、彼らの国を奪ったのだから・・・

アメリカが、ダイナミックで、今なお、自由と夢を求められる、憧れの対象国である所以である。

日本においても、霞が関と地方自治の問題がある。 教育、税制等についての葛藤がある。 裁判もあった。

ソ連は、結局、崩壊し、ロシアと各周辺国に分解した。 ソ連時代は冷戦時代であった。 ソ連時代を懐かしむ人たちも多いと聞いた。 貧しいながらも平等に飲んだり食ったりして生きていたというのだ。

統一国家として存在するのがいいのか、各民族が自主独立するのがいいのか、簡単に答えは出せない。 かつてのローマ帝国は、各民族の文化、自主性を重んじ、うまく運営したと聞いた。

現在の中国はどうだろうか。 もっと各民族の文化と自主性を認めたらどうか。 

革命と治世: 革命とは、既存の国家体制を壊すことだ。 革命家とはそれに適した人だ。 その後の新国家を運営する事が、治世である。

革命家は治世に適さない。 治世は法制、行政、立法など高度な政治的手腕を持つ、建設的資質を持つ人間によらなければならない。

西郷が前者で、大久保が後者だというのだ。 司馬遼太郎は、西郷とか龍馬が好きらしい。 遊牧民とか、流民とか、馬賊のようなロマンのある人物が好きらしい。 

中国でいえば、毛沢東が前者で、周恩来、小平が後者だというのだ。 毛沢東は、文化大革命で紅衛兵を使って、国の発展を大いに損ねた。 ポルポトも、おかしな革命をやって、カンボジアを駄目にした。

破壊と建設、これはどちらがいいということではない。 世を良くするためには、両方必要だと云える。 クーデターのように武力による革命は犠牲も大きく、国民の生活を大きく損なう。

静かなる、変革、すなわち破壊と建築が大切なのだ。 これには絶えざる緊張と活力が必要だ。

自由資本主義と社会主義: 弱肉強食の規制無き、無秩序な自由主義は、廃頽と荒廃を生む。  行き過ぎた社会主義も、停滞と貧困を生む。 社会主義は、往々にして独裁国家を生む。

教育、医療、年金、生活保護等々は、よい制度であるが、国家財政によって成り立っている。 成熟した国家であれば、当然備わっている制度だ。 

反面、これを担保するには、経済も良くなければならない。 そのための自由経済活動が必要だ。 自由資本主義的活動が現在のグローバル環境の中で求められる。 

これと社会保障制度が、両立し難いように見える。 日本は国家としても、企業内でも充実させてきた。 

最近、不況と少子高齢化の中で、危うくなってきた。 だが、好不況は繰り返すものである。 少子高齢化は過渡期の問題である。 

人口が多くなれば経済がよくなり活性化するというシナリオは、考えなけらばならない。 地球自体の生産能力が有限なのだから、各国が人口増の政策を取って良い訳がない。

とまぁ、いろいろ考えても、人類自身はどうしようもなく、結局は見えざる神の手で、裁断が下されるのだろう。

それは、戦争であったり、環境破壊であったり、飢餓であったり、地球寒冷化であったり、あるいは巨大隕石だったリ、かも知れない。

       

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