珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

ハンコックさん宅訪問

2023-06-04 10:15:56 | オフ会
ケニティーさんとのオフ会の翌日、ハンコックさんのお宅を訪問しました。ご一緒はBOさんでした。ハンコックさんのお宅は、昨年9月以来となります。その際は、パワーアンプで異音が発生し、途中で終了となってしまいました。オフ会前の美味しいラーメンが記憶に新しいです。その前となると、2021年の11月でした。自宅からSU-2を持ち込んだ企画でした。私の中でコロナ禍は3年一括りになっていて、時期とイベントの記憶が曖昧になりがちです。BOさんは2度目の訪問です。前回は2018年の真夏のオフ会でした。

最寄駅にはかなり早くに着いたのですが、既にハンコックさんも来られていました。時間通りにBOさんが合流し、早速お宅へ向かいました。最近訪問されたチューバホーンさんから、「訪問するなら早めに」と伺ってました。何とか5月に間に合ってよかったです。前回のトラブルの後、アナログを中心にSD05で鳴らしていたと聞いていました。今回、パワーアンプに変更がありました。修理ではなく入れ替えという選択をされました。アナログ、SPのセッティング含めて、ハンコックさん、かなり力が入っていたご様子でした。


ある意味、本日の主役です。米国スペクトラルのパワーアンプDMA-80 です。オーディオ交流の輪の中で、入手ルートを見つけられました。スペクトラルのアンプは過去に、にらさんhimaさんのお宅で聴いたことがあります。いずれもSPはディナウディオでした。鳴らしにくいSPをしっかり御するアンプというイメージがあります。ウィルソンオーディオのSPにも鳴らしにくいイメージがありますが、果たして効果はどうでしょうか?ニアフィールドリスニングで、パワーアンプを手前に置くレイアウトは、拙宅も同様です。


交差法にセッティングされたWatt3+Puppy2です。以前訪問した際は、Watt3だけ、つまり2WAYスピーカーで鳴らしたこともありました。それでも低音が出ていた印象はあります。今回はスペクトラルのアンプ導入もあって、本来のWatt3+Puppy2での再生となりました。


ハンコックさんは、数少ないオラクル仲間でもあります。先日、久しぶりに訪問したtaoさんもそうです。3人が使用している世代は異なりますが、洗練されたフォルムは共通しています。6月中にお二人にお越しいただく予定もあります。今年はオラクルつながりの年となりそうです。


アナログの上流部です。オルトフォンMC-20からフェーズテックの昇圧トランスT-3、ウエスギのフォノイコライザーを経由して、レビンソンのプリアンプへ繋ぎます。この辺りは不動のラインナップになっているようです。


アナログ、デジタルの順で聴かせていただきました。ハンコックさんと言えば、JAZZ、そしてレコード収集のイメージが強いです。ウィントン・ケリー、ジュニア・マンス、チェット・ベイカーと私でも知っているようなビッグネームのレコードを聴く機会はそうそうありません。いきなりウィントン・ケリーの鮮度の高いピアノに参りました。アナログのセッティングをゼロベースで追い込んだそうですが、音が語っていました。アナログで聴く「恋人よ」も、繊細さと押し出し感のバランスが心地よかったです。


アナログが良かったので、ずっと聴くのもありだなとも思いました。ただし、この日のメインはデジタルです。デジタルは過去にラズパイ、ノートPC、ネットワークプレイヤーで聴かせていただきました。今回はシンプルにノートPC上のfoobar2000での再生でした。ノートPCとOさん製作のDACはUSB直結で、2021年11月のオフ会と同じ構成です。事前のメールで、「クラシックの音源を持ってきてください」とありました。ハンコックさんの主戦場のJAZZではなく、かなり自信を持たれていたように思います。

ドヴォルザークの「新世界より」をオフ会で聴くのはいつ以来でしょう?しかも「家路」(第2楽章)はあまり記憶がありません。楽器の音色が良く出ていましたし、音場の広がりも十分でした。ハンコックさんの定番のモーツアルトのヴァイオリンソナタ集(内田光子)は、柔らかく優しい音に浸りました。一方で、BOさんが持ち込まれたストラヴィンスキー「春の祭典」は、強烈な低音を含んでいましたが、最後まで破綻しませんでした。確かに低音~高音までバランスのとれた、クラシック再生が美味しいセッティングとなっていました。


JAZZもいくつかデジタルで再生いただきました。クリフォード・ブラウン、サラ・ヴォーンは嘗てのオフ会で何度か聴いています。大御所の名演や歌唱が沁みました。低音の輪郭が、以前よりもくっきりしている印象です。一方で量感もあり、音楽をしっかり下支えしていました。私とBOさんが持ち込んだ、それぞれのピアノトリオ(デイヴ・マッケンナ、アンドレ・プレヴィン)は、年代も録音も異なりますが、それぞれの特徴を伝えていました。ちなみにデイヴ・マッケンナは1958年のシンプルな録音ですが、音が迸ってました。


こちらは私向けに選曲いただきました。このシリーズ、いくつか所有していますがⅡは持っていません。「哀愁のカサブランカ」懐かしいですね。当方のリファレンス、太田裕美「ピッツァハウス22時」も、バランスよくまとまってました。クラシックとJAZZが鳴れば、そうなります。



全般を通じて印象に残ったのは、低音の存在感です。SPの制動の話だと思いますが、手強いPuppy2がハキハキと鳴っていました。一方で、低音の量感もあるので、総じて厚みのあるサウンドでした。高音もいい、と言う話がBOさんからありました。「低音が良くなると高音も良くなる」とはしばしばオーディオで語られますが、加えて、アナログの調整、ディスリートDACの導入等、これまでの経験、取り組みの成果もあると感じました。ともあれ、ジャンルを問わず音楽を楽しめる状況となり、良かったですね。

オフ会終了後、駅近くの中華料理店で軽く感想戦を持ちました。18時過ぎでしたが、既に多くのお客さんで賑わってました。炒め物を皆さんでシェアし、ビール片手に談義を続けました。気合を入れられていたハンコックさん、無事オフ会が終了してホッとされた様子でした。ハンコックさん、BOさん、楽しい1日をありがとうございました。
コメント (6)
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