富士山は遠くから見ると、とても美しい存在です。
だから、その美しさに多くの人が憧れをもって見ています。
しかし、実際に登ってみれば、険しく、厳しく、
人が安易に近寄ることを拒む存在です。
富士山自体が拒んでいるわけではありませんが、厳しさを当然のものとして身にまとっているからこそ、美しく見え、そして、簡単には登ることが出来ないのです。
一方、近くの低い山は、親しみやすく、その名前すら覚えてもらえなかったりもしますが、多くの人たちが気軽にハイキングを楽しむことができます。
遭難することも滅多にありませんし、気軽に私たちを受け入れてくれる存在です。
さて、私たちはどのような山になりたいのか。
私は親しみやすい山になりたい一方で、気高く美しい山にもなりたいと思っています。
しかし、それは自分が決めることではなく、見ている人たちが決めることなのだと思います。
自分という山をどこまで高く育てることができるのか。
本人に出来ることは、それだけなのだろうと思います。