私の言っている「志の教育」は、残念ながらHow toで広げていけるようなものではありません。とにかく、自分自身が志を立て、社会の中で、一定の役割を果たしていけるように、脇目も振らず、一心に仕事をし続けていくことで精一杯ですし、そのための学びで精一杯なのです。当面、死に物狂いで生きることしか私に出来ることはないのです。
「教育はできない」というのが私の基本的なスタンスであり、申し訳ないけれども、今の私では、他に誇れるようなものは何もありません。必然的に「志の教育」などというのも私にはできないのです。
ただ、自分自身が、自らの志を求め、苦闘し続けてきた痕跡を多少なりともお示しすることはできるのかもしれません。それだけのことです。だから、他に自慢できるようなことは何一つないのです。
私は教育に全力は尽くしますが、何を手に入れるかは、その人の勝手であり、私の知ったことではありません。勿論、私の手柄でもありません。
「このような指導をすれば、このような志が立てられる」などと思えるとしたら、それは「志」というものに対してあまりにも無知であるか、よほど物事を安易に考えられるお目出度い人かのどちらかだと思います。