Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

メディアリテラシーの教材

2020年05月12日 | Weblog
テレビ朝日『グッド!モーニング』は7日、ベルギーで医療に従事し、現在は日本で診療にあたっている心臓外科医の澁谷さんにインタビューした内容を放送したが、澁谷さんが同日更新したフェイスブックで「編集で取材内容とはかなり異なった報道をされてしまい、放送を見て正直愕然としました」と報告。
これを受け、12日の放送で、総合司会を務める同局の坪井直樹アナウンサー(50)が「PCR検査が増えることについて、澁谷医師は取材の中で、一般の人にとってはいいことと言うのと同時に、医療現場ではただひたすら数が増えるというのは医療崩壊につながる恐れがあるのでその点については望まないとおっしゃっている。私たちは、この医療現場の声の部分を放送につなげることをおろそかにしていた部分がありました。大変おわびいたします」と謝罪した。
(スポニチ記事より)

渋谷泰介医師のFacebookはこちら↓
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=3006177689497648&set=a.121654884616624&type=3

インタビューで話したことと、放送されたことが、「真逆」だったというのが凄いのですが、この問題がネットで報じられているのは(トピックスに一瞬上がっていたのが)、中日スポーツの記事であるというのがまた凄いと思います。(今は、他社の記事ももっと増えてきているようですが。)

渋谷医師は「悲しい気持ちになった」で、とどめていらっしゃいますが、それでは済まないような大問題だと、心にとどめておく必要があると思います。

こうしたメディアの不誠実な報道、虚偽の報道は、深刻な問題です。そして、かなりの頻度で起きていることが問題ですし、何事もなかったかのように、情報が消されていくことも問題です。

この事件も、きっと何事もなかったかのように、火消しがされていって、こうした情報へのアクセスもできにくくなっていくのだろうと思います。

不正直で、不誠実な大人たちが、この国を悪くしているのだろうと思います。気持ち悪いのが、インタビューを受けて下さった方への敬意のなさです。敬意があればあり得ない対応だからです。

今回の件が明るみに出たのは、渋谷先生が、真っ直ぐな方であったことと、ネットで個人でも発信できることの二つが要因だと思います。それが救いでした。

こうしたことが少しでも繰り返されないように、メディアリテラシーの教材として使っていきたいと思います。

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思い悩むこと

2020年05月12日 | Weblog
「検察庁法改正案」を巡って、様々な情報が乱れ飛んでいます。

この法案のみならず、私がいつも妙に思うのは、その法案全文を、一言一句正しく国民が読む機会がかすむぐらい、誰かのフィルターのかかった情報しか得られないということです。

時には、法案の正式な名前さえもがゆがめられて、広められていくことさえあります。

賛成、反対、それぞれに考えがあるのは当然のことであり、ある意味、健全なことだと思います。

しかし、なぜ、切り取られていないままの正確な法案全文と、両論併記の記事に、誰もがアクセスできるようにならないかが、大きな問題だと思います。

「わかりやすくしてもらった情報」というのは、誰かの思考のフィルターを通った情報に染まっていくことでもあります。本当に自分で考えるというプロセスは、そこでは巧妙にそぎ落とされているのです。

また、ツイッターでの意見の拡散という方法も良く見受けられますが、ツイートは所詮ツイートであり、深い思考を経て発信されているものでなくても仕方が無い代物だと思います。

先ほど「ある意味、健全だ」と言ったのは、そもそも、その考えを発信している人の意図がどこにあるかによっては、健全でなくなる可能性があるからです。

日本の国益を考えることが大前提ですが、そう考えていない人たちの煽動もあり得るからです。一見それらしい意見が、どのような意図のもとに発せられているかを知るのは、なかなか難しいことです。

多くの人たちが、本を読むこともやめて、新聞を読むこともやめている中で、どこまで正しく判断できるのだろうかと思います。迷わず、判断できることをうらやましく思いますし、危険だとも思います。

私のように頭の良くない者にとっては、それなりに本を読み、新聞を読んでいても、判断が難しいといつも思い悩んでいます。


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