「効率」を追い求める社会にあっては、
「無駄」は肩身の狭い思いをしています。
しかし、「無駄」とは何かを考えてみると、
なかなか難しいものに思えてなりません。
私はよく寄り道をします。
仕事とは関係のなさそうな本や雑誌を乱読します。
仕事とは関係のない人との出会いを大切にします。
また、時として、
人生において回り道をすることもあります。
しかし、それは決して無駄ではないと思うのです。
私たちの潜在意識には、
子どもの頃からの自然体験や読書や
人から聞いた無数の言葉などが、
無限に堆積されているのだと思います。
そして、その人の人格を形成する
土台となっているのだと思うのです。
おそらく本人にも自覚されない
これら様々な体験の蓄積は、
いつしかその人間の言葉と行動を決定する
大切な基盤になっていると思うのです。
それらを教養と呼ぶのかもしれません。
だから、人生において無駄なことなど何一つない。
より良い経験と出会いを
無限に積み重ねていき、
「全ては無駄ではない」と信じることが、
いつしか非常に大きな意味を持つのだと思います。