おかんのネタ帳

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魅力を知ろう会

2018-01-14 11:47:13 | 演劇・舞台
夕べ、このあたりも雪が降りました。
今期、初の積雪・・・5cmほどかな。
でも、夜が明けると降ってないし、道路も大丈夫。
昨日の昼間は、あんだけ青空やったのにねぇ。

昨日は彦根まで  ← 彦根も青空でしたよ~
2月の、ひこね演劇鑑賞会の例会が、前進座の「柳橋物語」なので、
その事前勉強会「魅力を知ろう会」があったので行ってきました。



勉強会の講師は、前進座の女優黒河内雅子(くろごうちまさこ)さん。
座員になって24年の女優さんです。

柳橋物語は、山本周五郎の長編小説が原作。
江戸の下町で繰り広げられる人情話です。

私は、上演台本を年末に読んだのであらすじは知っていますが、
ラストに向かって、ほんまに何度も涙が出てきました。

前進座は、山本作品を18作も上演している劇団ですが、
この作品は、各地の前進座ファンのかたから再演の声が上がり、
昨年、29年ぶりに再演されたのだとか。


今回のチラシ。

黒河内さんは、長屋の女性を演じるそうですが、
なぜ、それほど再演を望まれているのかわからなかったとか。

でも、たまたま、昨年、他の舞台に出ていて、
大阪公演の時は出演されていなかったらしく、
客席から、この作品を初めて観て、泣けてきて、
お客さんの気持ちがわかったと、おっしゃってました。


今年のチラシの裏面です。

健気に生きるヒロインのおせんちゃんが、
子どもを育てながら女1人で生きていこうと改めて思う、
女性の自立を描いているけど、
けっして、ハッピーエンドではないんですよね。

でも、見終わった時に、泣けてくるけど爽やかで、
どこか明るい未来を思わせるような作品だった、
そうおっしゃってました。たしかに。

山本周五郎は、この作品を戦後まもなく書いています。
焼け野原になった東京で、妻と長男を亡くし、
2歳の次男を育てていかなくてはいけない周五郎が、
自分自身の生きる目的を探す、そんな作品だったのかもわかりません。

見どころをいくつか教えてくださいました。

一つは、演出。
照明技術がすばらしく、同じシーンでも、空の色が変化する。
朝、昼、夜という時間の経過が照明だけで語っていること。

そして、大火事のシーンと、そこからの場面転換が見事なこと。
・・・照明が火事場を演出し、それに合わせてセットを崩していくシーン。
セリフはないけどそこにドラマがあるように描いているんですね。
大道具さんが調子に乗って?(江戸の住民のフリして?)
演技しながらハケていったとか(笑)

一つは、女優魂!
おせんちゃんの幼なじみのおもんちゃん。
良家のお嬢さんながら江戸の大火事で没落し、
夜鷹になってしまうのですが、その変貌ブリが見事なこと!

一つは、職人のセリフ。
周五郎が言いたかったことが集約されているんですね。
おせんちゃんの祖父が腕の良い研ぎ師で、職人について語るんです。

気付かないところで良い仕事をしている人が、
世の中のクサビになっているんだ。

柳橋物語、と言うタイトルをきくと、芸者さんの話かと思うけど、
芸者さんは出てきません。

柳橋がなかった頃の江戸で大火事があった時、
神田川に橋がなかったから、多くの人が逃げ場がなくて亡くなった。
そこから、おせんの苦難が始まるんですけど、
物語の終盤に、江戸庶民の望みが叶い、橋がかけられるのですね。

それがさらに、「自立」「出発」を示唆してるようです。

それにしても、前進座のファンは多いですね。
各地に、友の会とかがあるようやし、
鑑賞会の中にもそういう方がいて、楽しみにされているようでした。

劇団ができて86年。
その歴史もすごいです。

最後に、女優として披露されたのが、
「ういろう売り」の長セリフ。

俳優や声優などの養成所、アナウンサーの研修等で
暗唱、発声練習や滑舌の練習に使われているというものですね。

Youtubeに、黒河内さんの動画あるとのこと。
早速、調べまして・・・→ こちら


ちょっと風が強いようですが・・(苦笑)


「柳橋物語」は、2月15日(木)18時30分~
ひこね市文化プラザにて

興味のある方は、ひこね演劇鑑賞会まで。

TEL&FAX 0749-27-3739







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