魔法戦隊マジレンジャー総括

　変化球であった「デカレンジャー」の後を受け継ぎ、これまた大リーグボール級の変化球であった「仮面ライダー響鬼」の前。そこに「マジレンジャー」は真っ当なストレートを投げ込んできた。

　開始当初は「ハリー・ポッターが流行りだからってスーパー戦隊で、魔法はねぇよな。」とか「デカレンジャーと比べてどうの」などの声があったのは確か（筆者もデカレンジャーと比べてインパクトが弱いといっていた）だし、「響鬼」が異端としてはじまり、高い評価を受けたのもあって評価が低かった。だが、そんな声にぶれる事無く、正統派としての展開を続けた。

　結果、「響鬼」と「マジレンジャー」との評価は完全に逆転した。異端として始まり、それが破綻したため中途半端に正統派に戻ろうとした「響鬼」と正統派として展開を続けることができた「マジレンジャー」との評価が逆転するのは当然の結果と言えるだろう。

　結局、「マジレンジャー」は最後の最後まで正統派としての展開をまっとうできた。「先の展開が読めてしまう」などの正統派ならではの問題もあったが、迷う事無く１年間続けられたことに喝采を送りたい。

　これでスーパー戦隊は変化球の「デカレンジャー」と直球の「マジレンジャー」、２年続けて良作が出たわけだ。さてこの後を引き継ぐ「ボウケンジャー」はそれに続けるかどうか・・・。