府民の代表

先日、橋下徹大阪府知事が泣いた。と話題になっていた。
既に補助金を見込んで組んだ各市町村の予算を御破算
にして、仕切り直したい。との削減案を示したが、これが
見事に大ブーイング。しかし、企業で言えばＣＥＯの立場に
あたる知事に対し意見するなど、ありえない愚行だ。
先ず、大阪府民は橋下徹を選択し、多難な府政を彼に
託したのだ。府民の代表である知事を明らかに見下した
発言や、命令形で話した市長らは、自分の立場も理解
できない失礼を通り越した無礼者であると同時に、大阪府
の抱えた現在の負債額を知った上で、それでも、今までと
変わらない額の税金を遣う事を考えている無能なる政治家
である。大儀を通すには、苦痛が伴なう。橋下知事の言葉を
借りれば、大阪府が会社なら、とっくに倒産している。そんな
現状でも、まだ、問題を先送りしようと悠長に考えている。
知事が削減案を提示し、従わないのは、府民の民意に
従わないという事だ。

大阪にはタブーが多く存在し、「癒着の都市」「公僕天下」と
まで言われてきた。大阪府下の多くの行政が、空残業に
始まり御手盛待遇で私腹を肥やしてきた。他府県と比較して
行政からの仕事の発注単価が、どの業種も高額な事で
有名だ。また、多額の貸付金と補助金を違法にタブーな
団体へ支出してきた事実も”公然の秘密”となっている有様。
この様に何年も血税の浪費をして来たにも拘らず、過去の
失策の責も負わず、こんな時だけ、都合よく福祉や教育の
サービス低下を持ち出す市長たちは、未だに、ご自分の
支援者しか見えていない。明日の大阪を任せるのに相応しい
のは、府民の将来を案じる政治家であり、既得権益を仲間に
分配する政治家ではない。そんな”戯け者”にやり込められ
ている橋下知事には、もっと毅然とした対応をして欲しい。
今の確固たる強い信念を貫き、突き進んでもらいたい。
そうでないと、大阪の復興は無い。今回、知事の弱腰な
発言も残念だったが、暴言を吐く馬鹿者を摘み出せない、
知事の周囲にいるブレーン達も情け無い気がする。
「言葉に気をつけ発言してください」と叱責して当然だった。

かつて、カルロス・ゴーンは日産をたった２年で蘇らせた。
そこに到るまでには、日産は途轍もない苦痛を伴なった。
内外からの罵声や批判に屈せず、全てを受け止め、徹底的に
無駄を省いていった。同時に社内の志気を高める策として、
フラッグシップとなる車種の開発にも力を注いで成功を収めた。
橋下知事には、大阪を立て直すもう一つの支柱として、
徹底的な削減策と同時に冗談を抜きにして、大阪が誇る
大企業”吉本興業”と組んで、大阪らしい、大阪ならでは、
大阪にしかできない事業を計画して欲しい。
自分の故郷が元気ないのは辛い。明るくオモロイ大阪を
若き知事が取り戻してくれる事を期待している。