重低音のBlue Canary

♪ 思いつくままを、つたない文と photo で …

名にし負わば…

2006-12-21 | つれずれ
今月13日のブログで、
こんなような写真をアップしました。



毎朝立ち寄る名古屋市北区「名城公園」で、
カモメが群れをなして舞っているのを久しぶりに見た、と。

昔は同じような光景を何度も眼にしたのに、
最近見かけなくなっていたのは、
お堀の水質を保全するため、公園管理事務所が「エサやり」を禁止したからではないか――と思っていました。


ところが、
その当てずっぽうは、
どうやら間違っていたようです。

というのも、
このカモメは、



同じカモメでも「ユリカモメ」で、
実はこの季節に、ユーラシア大陸から南下してくる「渡り鳥」でした。
恥ずかしながら、そのことを知りませんでした。


そして、この「ユリカモメ」こそ、



平安時代初期の歌集「伊勢物語」の中で在原業平が詠った歌、

「何しおわば いざ事問はむ都鳥 わが想う人は 在りや亡しやと」
 (都という名を背に負っているなら、都鳥、お前に聞きたい。私が想う人は元気でいるのかと…)

――に出てくる「都鳥」のことらしいと、
調べてみて知りました。

言われて見るとなるほど、
どことなく品があるように見えますよね、港で見かけるフツーのカモメに比べると。


ということで、
いま名古屋城のお堀には、



カモやユリカモメのほか、



白鳥も同居し、

さらに今朝は、
頭上に突如飛来したこんな鳥も見ました。



首をすくめて飛ぶ姿から察すると、
たぶん川鵜? 間違っていたら、ごめんなさい。


というように、
近頃、なかなか賑やかな名古屋城のお堀端。
それはそれでいいんですが、
「都鳥とは言っても、カモメは海鳥」という固定観念から抜け切れない私には、

         

「お城」と「カモメ」という取り合わせが、
どうにもしっくり来ないんですよねえ。


それと、
止まっている「ユリカモメ」をではなく、
カッコよく飛んでいる「ユリカモメ」の美しい姿をバッチリ撮りたいと思っているのですが、
さて、
彼らが北へ帰るまでに私の撮影技術が上達するかどうかは――、



残念ながら、
極めて心細い話のようです。


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