宇宙遊泳をしたことがある宇宙飛行士は、何度も宇宙の非常に特殊な匂いについて語っています。宇宙遊泳中は、宇宙服を身にまとっているため、宇宙の匂いを嗅ぐことはできません。宇宙服内部はプラスチックの匂いしかしません。しかし、スペース・ステーションに戻り、ヘルメットや宇宙服を脱いだ途端に強く特徴的な臭いが鼻にまとい付きます。宇宙遊泳中に、宇宙服、ヘルメット、手袋などに宇宙の匂いが付着します。真空に近い状態で付着した原子状酸素が原因かもしれません。この匂いを発する粒子は、牛肉のたたきの酸っぱい匂い、燃やした金属、そして溶接時に発生する煙の匂いに似ています。NASAで宇宙飛行士の訓練用に宇宙の匂いを地球上で創り出すために雇われた化学者が言うには、金属的な匂いの原因はイオンの高エネルギー振動によるもとだとのことです。今までに嗅いだことがない匂いで、1度嗅ぐと2度と忘れられない匂いです、と宇宙飛行士のフォード氏は言っています。宇宙飛行士は、宇宙のこのような鼻につく匂いは嫌いではないようです。2003年の宇宙ミッションを終えた宇宙飛行士のペティット氏は、NASAのブログに、匂いを説明するのは難しいが、鶏肉のような味のする新種の食べ物の匂いがすると書いています。一番説明するのにふさわしい表現は、心地よく甘い金属の匂いであり、溶接時に出る煙の匂いに似ているそうです。金属の匂いです。スペースステーションの匂いは、機械工作のエンジン室のような匂いがするそうです。

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