映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
〔映画〕善き人のためのソナタ
2006年 ドイツ 138分 鑑賞 07年3月7日@シネリーブル梅田
監督&脚本 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
主演 ウルリッヒ・ミューエ
原題 Das Leben der Anderen
「ベルリンの壁」が崩れる数年前の東独で。
シュタージ(国家保安省)のヴィースラー大尉は、
ある劇作家と恋人の女優を監視盗聴するうちに、自由、愛、芸術を知り、
ミイラ取りがミイラになり、反体制側に惹かれて行く。
弱冠33歳のドナースマルク監督の初回作。
4年間の調査と準備の後、37日で撮影終了した。
深い思想を潜め、人間性と芸術文化への信頼を熱くうたった
この作品は、映画好きな人にもそうでない人にも、訴えると思う。
画面は、東ドイツ時代はいつも冬か夜のように薄暗く、寒々しい。
同じ東欧なので「アナザー・ウェイ」と比べたくなるが、カフェでも、
ブタペストのそれの方が華があったなぁ。統一ドイツ時代になると、
あたりがパッと明るくなるが、建物の壁は落書きだらけだ。
ドイツと言う国が、自国の文化に対する誇りを抱いている国で、
体制がどう変わろうともその自信は変わらない。
ミューエの演技は素晴しい存在感で終始していた。
盗み出したブレヒトの詩集の一ページに目を輝かせるヴィースラー。
ここからすべての変化が生じる。・・・・・そして体制が変わっても、
下積みの彼だが、ラストにレジで店員が問う
「贈り物用ですか」「いいえ、私のための本ですから」と彼。
この彼の二重の意味を持つことばが映画のポイントだ。
「われわれが君を育てた」と作家にいう旧文化相。「こんなクズが指導者
だったとは」と慨嘆する劇作家。どの時代にも彼は発信する側の選ばれたひと。
ヘッセの「春の嵐」(ゲルトルート)の中に「せめて人生は皮相なものとは限らない
と言うことを鈍感な連中にもしばらくの間でも示すような美しい曲を作ろう」と、
作曲家と詩人が語り合うシーンがある。1910年出版の小説だが、
まさにこの映画で起きたことを予告しているようだ。
実はこの映画、半月おいて2回見てしまった。時にウトウトもしたが、
目覚めて見る画面の素晴しさ。眠気と作品の質は関係ないらしい。
もう一度、3度目を見たくなるような、慕わしい映画である。
監督&脚本 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
主演 ウルリッヒ・ミューエ
原題 Das Leben der Anderen
「ベルリンの壁」が崩れる数年前の東独で。
シュタージ(国家保安省)のヴィースラー大尉は、
ある劇作家と恋人の女優を監視盗聴するうちに、自由、愛、芸術を知り、
ミイラ取りがミイラになり、反体制側に惹かれて行く。
弱冠33歳のドナースマルク監督の初回作。
4年間の調査と準備の後、37日で撮影終了した。
深い思想を潜め、人間性と芸術文化への信頼を熱くうたった
この作品は、映画好きな人にもそうでない人にも、訴えると思う。
画面は、東ドイツ時代はいつも冬か夜のように薄暗く、寒々しい。
同じ東欧なので「アナザー・ウェイ」と比べたくなるが、カフェでも、
ブタペストのそれの方が華があったなぁ。統一ドイツ時代になると、
あたりがパッと明るくなるが、建物の壁は落書きだらけだ。
ドイツと言う国が、自国の文化に対する誇りを抱いている国で、
体制がどう変わろうともその自信は変わらない。
ミューエの演技は素晴しい存在感で終始していた。
盗み出したブレヒトの詩集の一ページに目を輝かせるヴィースラー。
ここからすべての変化が生じる。・・・・・そして体制が変わっても、
下積みの彼だが、ラストにレジで店員が問う
「贈り物用ですか」「いいえ、私のための本ですから」と彼。
この彼の二重の意味を持つことばが映画のポイントだ。
「われわれが君を育てた」と作家にいう旧文化相。「こんなクズが指導者
だったとは」と慨嘆する劇作家。どの時代にも彼は発信する側の選ばれたひと。
ヘッセの「春の嵐」(ゲルトルート)の中に「せめて人生は皮相なものとは限らない
と言うことを鈍感な連中にもしばらくの間でも示すような美しい曲を作ろう」と、
作曲家と詩人が語り合うシーンがある。1910年出版の小説だが、
まさにこの映画で起きたことを予告しているようだ。
実はこの映画、半月おいて2回見てしまった。時にウトウトもしたが、
目覚めて見る画面の素晴しさ。眠気と作品の質は関係ないらしい。
もう一度、3度目を見たくなるような、慕わしい映画である。
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とにかくドイツ人ならではの丁寧な作りの作品でしたね。
ちなみに近くに見つけた真面目な方はその後如何ですか?
ドイツ人の作る物は電気製品でも、服でも、家具でも、見かけは地味だけれど構造がしっかりして機能的で長持ちするけど、映画もそれと似ているのかな。
※お尋ねの男性は、家にいます。何十年来ずっと。
ヘッドフォンしている姿がヴィースラーそっくり。
無粋な話ですみません。
国家保安省のお役人はその後処分を受けても、旧文化相などは何もお咎めなしなんでしょうか。。
ふふふ、あなたも居眠りを?
私の場合、冒頭の30分、ヴィースラーの恐ろしい部分(教室や劇場での)は見落としましたので、初回はひたすらいい人という印象を持って帰りました。人の第一印象は大事ですね。二度目に幾ら脅されても、恐くないですと言ってもコワかったけど。
「何十年来家にいる男性」とは、もちろんお分りと思いますが、他でもない、夫です。さる方から、「何ものぞ?」という疑問の声があがりましたので。
(それに、髪の毛は、ヴィースラーほど後退はしておりません。)
私も実は危なかったのですが、一睡もせずに鑑賞出来たのは、最近では快挙であります。^^
二冊の本が彼の人生観を変えた。
彼の台詞で言うと・・
私には「見ものだな・・」と、
やはり「いいえ、私の為の・・」が印象深いです。
ついでに冒頭の尋問の部分では・・・
怒り出したら○
泣き出したら×
いつか尋問される事があったら、参考にしてみようかと・・。(笑;)
それはそうと、旦那様もヘッドホーンが似合われるのですね。^^
ここで逢うのは久し振りですね?
ヘッドホーンが似合う人、お宅にもいらっしゃるのですか?
「見ものだな」とは、大臣と女優のキスシーンを作家に見せるシーン?あっ、趣味悪い!
尋問で参考にしようなんて、甘いですぞー。
日本の警察をなめてはあきまへん!つかまること、即有罪です。
やっと観れました作品です。
CCさんもコメントされているように、本屋のシーン...「いいえ私のための本ですから」の台詞にはジーンときますね。
憧れの女優クリスタとバーで話すシーンとがナイスでしたわ。
3度目ですか?私も今一度観たい作品ですね。
家人はヴィースラー大尉のようにヘッドフォンは似合いませんが、この映画には絶賛しておりましたわ。
まあ、ご夫君が一緒に見て、絶賛されましたか?
羨ましい限りです。
うちは全く好みが違いますので、
そういうことはまずありません。トホホ…
ところで、やはりMargotさんの目の付け所は、Loveに集中するのですね。男と女の間の、あったかい人情。ヴィースラーにとっては、それまで無縁なものでしたから、機械から人間への変化は、東から西への変化以上に、彼には意味のある事だったかも知れませんね・・・
先日主演のウルリッヒ・ミューエが亡くなったそうで、残念でなりません。この人の素晴らしい演技なしではありえない映画だったので。
ウルリッヒ・ミューエは、初めて見たときから
心引かれるものがありましたが、今にして、死を前にした渾身の演技だったのだと、思い当たります。
東独の生活、統一による激変、妻が密告者であったことがあとから判明したこと、などが心身を蝕んだための、早すぎる死であったと思えてなりません。
これもいい映画でしたね。
ラストのヴィースラーの微笑が印象的でした。
ウルリッヒ・ミューエが亡くなったのは本当に残念です。
居眠りしようと、いい映画はいいですよね。
むしろ、安らぎを与えてくれる映画は上質じゃあ?
ところで黒柳徹子さんも、りおさんと一緒なのをご存知?ユル・ブリンナーとゴルバチョフが好きだそうです。