損保会社から電話あり
「ご本人様でいらっしぉいますか」
「いえ、違いますよ」
「失礼いたしました。奥様で?」
「おやじですよ」
「……」
そのあと意味不明のトンチンカンな言葉があって、この女性しきりに謝ってから本題に入ります。婿殿から二三日前に、何でも今回の地震で些細な被害でも、いくばくかの保険金が出るとか友だちに聞いて、出なくとも元々と連絡したから、と話は聞いていたので、
「はい、それで」ということで話は進み、小生届けるほどの被害などないからと一応婿殿の意に反した返答で言葉を濁します。すると彼女は余震も続いておりますし、一応診断を受けたほうがよろしいかと、ばかに親切でありますので、強いて断る話でもないので来訪の日時を確認しました。
「被害の査定には、全壊、半壊、一部損壊とありまして……」とやたら細かい説明をしますが、わが家の損壊はまったく査定してもらうほどのものではありませんので、上の空で聞いて、一応世帯主を立て立ち会うことにいたしました。
損保保険の査定に立ち会うなんて滅多にないこと、煩わしいが致し方なきことこれも経験と納得いたします。
しかしどこをどうやって診てもらうのか、それが問題であります。まずはと頭にあれこれ描きます。一階の居間と廊下の壁の内部に微かな亀裂が走ったのでしょうか、壁紙が長く縦に切れてヒラヒラしています。あとは廊下からガレージに通じるドアが狂って、かなりの力を入れなければ開けたてができなくなっています。それに下の部分の壁が少し欠け落ちています。
そんなもんなのでいささか立ち会うのに気恥ずかしさがあるわけです。まあ、なるようになるでしょう。
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