月に一度の内科診療に行く。
まだ二三日薬の余裕はあったのだが、明日は太平洋側は、大雨の予報が出ていたので今日のうちに行って来ようと決断する。決断だなんてそんな大げさな問題ではないが、一応は体の調子を整えねばならぬ。何しろ昨夜下剤を服用していたので、用を済ましてからでなくては出かけられない。全く年寄りなんて、この一事だけでも容易ではない。そんなわけでいつもより遅く出かける羽目になったが、それが良かった。診察室に待たずに直行である。
「どうですか?」いつもの診察が先生のこの一言からはじまる。血圧を測り、胸と背中に聴診器を当て、先月の検査結果を説明される。昔からの肝臓はすっかり良くなっていて、問題はクレアチニン値だけ指摘される。しかし先生はもっと悪い数値の時もあったから、様子を診ましょうと仰る。そこで先生に、息が苦しくなって歩くのが骨になってきたと伺うと。「若い時の肺の手術のせいでしょう。肺の表面は一応綺麗ではありますが、」と言葉を濁された。わたしも、これは致し方ないこと。若い時の放蕩三昧の結果であって、親は罰を当てないが、代わりに神仏が引導を下していると納得である。
帰りは気温も上がり、タクシーを呼んで帰る。いっとき調子を整えれば昼どき。もう半日終わってしまったと下に降りてパン食である。