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気のおもむくまま。たこやきの日記的雑記。

無謀。

2006-01-26 | 日記。
短編のネタ出ししてます。
で、思いついた設定(ストーリーじゃない辺りがネック)。
このまま、この書き出しを使うととてもじゃないが短編とは呼び難い代物になりそうなので、設定だけ流用しようか、とか何とかウンウン唸ってますが……。

以下反転。

如月は穀雨の頃(現在の4月20日くらい)であるというのに、その夜、倉田庄(くらたのしょう)は真冬のように冷え切っていた。淡く霞んだ夜空にぽっかりと満月が浮び、ようやく雪の影が消えた田畑を照らしている。
その冷気を掻き乱し、一人の女が走っていた。女が背にする方角からは、緋色の焔と黒煙が立ち上っている。女は煤けた寝間着一枚に裸足で、ひたすら畦道を駆けていた。炎と喧騒は遥か遠く、女を見ているのは梟や鹿たちだけであったが、それに気付く様子もない。
女が目指すのは、氏神を祭った八幡神社だ。屋敷が焼かれた今、女が逃げ込める場所は他になかった。女の目の前に、黒々と鎮守の森が影を落とす。鳥居をくぐった女は、木々に月光を遮られて一寸先も見えない急な石段を、四つん這いになりながら登って行った。

時は戦国。倉田庄の近辺は近頃、古くからその地方に影響力を持っていた墨川氏と、新しく勢力を伸ばしてきた秋沢氏の小競り合いが続いていた。倉田庄を治めていた芳河氏は墨川の陣営に属し、交易の栄える大きな川と、銀山からの交易路を守っていた。しかしこの満月の夜、ついに秋沢が倉田庄へと攻め入り、芳河の屋敷に火が放たれた。
秋沢の兵たちが芳河の屋敷からは少し離れたところにある、芳河の氏神を祭った鷹山八幡神社に登る頃、中天に昇った満月からは、その輪郭を滲ませて雪が舞い始めていた。兵たちは屋敷から逃げ出した女、当主芳河武幸の妻で墨川の娘である、芳河千夜里を探していたのだ。しかし、松明を手にした兵達は境内に入ると探した人影はどこにもなく、辺りはしんと静まり返っている。そして社殿の横には、普通武士は嫌うはずの、椿の老木が枝を広げていた。
しかし、本来ならば今を盛りと咲いているはずの豪奢な八重の白椿は、正面に一花を残して、全て地に首を落としていた。
落ちた花は全て真新しいのか、月光を受けて冴え冴えと白く、その上に白椿の名残のような、これもまた白い雪が舞っていた。

葉擦れの音一つ響かぬ静寂の中に、ほとり、と最後の一花が首を落とした。



県内でも唯一、北部の山間部にぽつんとある私立高校、鷹山学園。この学園は明治時代、かつてこの地を治めていた芳河輝満へ正四位の贈位があった事を記念し、地域社会の人材育成のために設立された。よく言えば伝統ある古めかしい学校で、悪く言えばボロで貧相な田舎の学校だ。

えーと。
無謀もいいとこなんですが、うーむ。誰かこの続きを……(笑)
って、紅坂さんとかアシオさんは(もし全部読んでいれば)気付いたかもしれませんが、母校ネタです(笑)
ついでにこんなページも見つけました。なかなか面白い。読むの大変だけど。
で、これで、学校を舞台にナニをするかが決まってないんだな~;
千夜という白椿の鬼(精)を出すのはほぼ決まってるんですが、他が(^^;

母校といえば、母校の体育祭では、各軍(白軍と赤軍)の応援歌をいくつか歌います。
私は三年間白軍だったのですが、白軍の第一応援歌の歌い出しが、
『男児ひとたび誓いては 勝たずば止まじ この戦』
です。
「だぁんじぃ~! ひとぉたぁ~び ちかぁ~い~てはぁ~!」
と歌います。
ちょっと資料集めを家の中でしてたら生徒手帳出てきたのさ。
今思うとカッコいいよな(笑)男児じゃないけど(笑)
学校の由来が(名前等は全て改変してありますが)上の話そのままなので、やたら戦国チックです(笑)
あ、ちなみに夜襲で屋敷を焼かれてるのはフィクションです。
あくまで学校由来だけ、失敬してきました。
鷹山八幡に対応する神社(椿はない)ならあるけど。
(虎山にしなかっただけマシだと思ってくれ、同窓の方々)

さて、話がこのまま仕上がるかは、神のみぞ知る……。
……真言か呪文唱えさせてみたいんだけど。「ノウマクサンマンダ~」か「急々如律令」って。



無謀か。

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2 コメント

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苦笑い (紅坂)
2006-01-26 23:18:02
読みながら、○○氏の元は何だろう…とか思って読んでましたけど、県内でも唯一~のところから苦笑いでしたね(笑)

う~ん、物凄く聞き覚えがあるぞ、と(笑)



応援歌は確かにカッコイイと言うか渋いと言うか…物凄く「戦」な歌だよね(^^; まぁ白組といわず白軍という辺りからしても…。

当時(今でもか;)意味分からないとこがあったな、と思う。

……頑迷固陋、とか。これは赤だけど。
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イヒ! (たこやき)
2006-01-26 23:28:12
「臥竜原」とか、「駕をかる」とかね(笑)

銀箭は多分月のことだろ~けど……。



本当は正三位ですな(^^;

某・久○先生から聞いた話、どこかにメモっておけば良かった~、といまさら後悔。

茶○太郎の話はまあ、大体覚えてますが(それでも結構忘れてる)、芳河氏(仮)の跡目継ぎ騒動のネタを上手く覚えてなくて……(^^;

ネタなのに~!! 勿体無い。



うわ、うちら以外には全然意味不明のコメントになった(汗
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