Sideway

気のおもむくまま。たこやきの日記的雑記。

屍臭(ししゅう)

2006-12-12 | 日記。
……って、どんなものかご存知ですか? うふふふふ。


   と、その前に。
   12月11日、イケショウに拍手くださった方、ありがとうございますー!
   感謝、感謝です!


こんばんは、のっけから黒くて申し訳ない。たこやきです。
グロい話のお嫌な方はリターンの方向で。や、ビジュアル的なグロさじゃないですけどね。
題名どおりです。



何でそんな話になっているかと言うとですね。
私はラットを使う実験をやってまして、このラット、二週間実験に使ったら随時処分(要するに殺す)していくんですね。
するってえと、一回に使うラットが8匹。一ヶ月に16匹のラットを殺す事になるわけです。
結構な数ですし、ラットってのはデカイ。
飼育室を借りている研究室のフリーザーにも、ウチの研究室のフリーザーにも限界がありまして、(しかもウチのフリーザーにはツメガエルの遺骸と餌も入ってるわけで)新しく冷凍庫(冷蔵庫だけどね、家庭用の)を買って、下階の空き部屋に設置したんです。
その空き部屋というのは、教官が退官されてなくなった研究室でして、今はウチも含めておそらく、複数の研究室が物置として使っているんです。



で。




今日の昼下がり。
明日、その空き部屋でマウスの実験をやってみよう、ということになってまして。
その準備にその部屋に入ったんです。

何か、臭い。

まあ、物置化してるし。色々古いものがあるから臭ってるんだろう。
そう思いました。

で、何か臭いな~、と思いながら何気なく冷蔵庫の冷蔵室の方をあけました。
冷蔵室には先輩がインターンシップで貰って帰って来た日本酒が保管してあります。


途端、物凄い悪臭が襲い掛かってきました。


「!!!?」

吐き気すら催しつつ、愕然として私は扉を閉めます。
「え、ナニ!? 待って、すっごい臭い!! ヤバイ、ヤバイって、コレ!」
準備に同行してくれていた友人が私の足元を指差して言います。
「ちょっと、そこ、コンセント抜けてるし!」


…………!


冷蔵庫のコンセントが、抜けてました。

つまり。

冷蔵庫(=冷凍庫)の電源が落ちていました。



……間違いない。
これはラットの腐敗した臭いだ。




すなわち。


屍臭。(ここはあえて『屍』の字を使わせてください)





「「………………」」


誰 だ 、 コ ン セ ン ト を 抜 い た の は 。

半分くらい錯乱しつつ、慌てて電源を入れ、窓を開け、研究室に一時退却。
先生に報告し、「使用中につき電源を落すな」という張り紙を書け、とのお達しを頂く。

ぶっちゃけ、タダでさえやたら担当している実験が多い上にさらにマウスの実験を担当させられ、
その実験に使うサンプルは自分の卒論とは関係ないし、
そのサンプルを論文に使う先輩は、勝手に適当に実験を進めたがる(ように見える)先生に「いい加減にして欲しい」と思っているのか乗り気じゃなくて非協力的みたいだし、
一体なんでアタシがこんなバタバタしてんだよ、コンチクショウとかメンドクサイ気分一杯のところにこの死臭。

や、
メチャメチャ滅入りました。


「…………ゴメン、もう私帰っていい? 帰って寝たいんだけど、もう」
とか友人に泣き言を言ってみたり。
張り紙を書くのすら面倒で億劫で、「ンでアタシが……」ってな気分で、相当グダグダしてました(^^;
いや、昼食後一休みした後だったので、胃袋にまでは被害が行きませんでしたがね。
ホント、あの精神的ダメージは半端じゃないですよ。
芳香成分のリラクゼーション効果について実験してるわけですが、逆の効果についてはもう、身を持って体験いたしました。

マジ、気分最悪。凹む事この上ないです、あの臭い。

2、3時間換気して多少マシになりましたが、明日はあの中で実験です。
もうそれ考えただけで軽く凹みます。
しかもラット。私の担当のラット。
いつかはあの禁断の封印を解除して(=冷凍室を開けて)ラットを処分業者に出さなくてはならないわけです。

勘弁してくれ。

ついでに言うと、潔癖症気味の先輩がこの事態(と、処分に出す時)にどんな顔をするかと思うと更に頭が痛い。ああもう、死臭にヤられて思考はどんどんマイナスループ。スパイラル。うぎゃああああ。
絶対あの時私の脳内は変な興奮の仕方をしてました。うつ状態を誘発されていたに違いない。ほんっと、理屈じゃなかったっす。無条件に凹んだ。
カエル組の友人はカエルの死亡(水棲動物ゆえ、死んだら大抵の場合(脱走・ミイラ化を除く)土左衛門なわけです)によく遭遇しており、慣れてたらしく比較的無事でしたが、慣れてなかった上に、冷蔵庫開けちゃったせいでモロ喰らった私はホントにグダグダでした。

あーもー、エライ目に遭った。
マジで電源引っこ抜いたアホは誰だーっ!!
出て来い、名乗りをあげろ、そしてあの腐敗したラットの処分はお前がやれーっ!!!
フギャーッ!(威嚇)




あ、所で。
こんなものがあるんですね。簡単!クイックタイだそーで。
ネクタイの細い方の部分、チャックになってて、首紐の部分を引っ張ると自動的にチャックが開いて首紐が伸びるらしい。ゆめ○ウンにありました。ちょっと感動したよ。
ものぐさな(そして毎年学生からのプレゼントを使ってくれないらしい)先生への誕生日プレゼントに、そんなものを選んだ今年の学生たち(笑)
なんつーか、熱い師弟関係とは無縁ですが、まあ、別に雰囲気悪い研究室ってワケじゃ全然ないんで。

ええ、死臭にやられただけです、今日たまたま。