風の谷通信

専業農家からの引退を画策する高齢者。ままならぬ世相を嘆きながらも、政治評論や文化・芸術・民俗などに関心を持っている。

5-019 宇宙と生命(2)

2010-02-18 20:31:16 | 健康/生命
風の谷通信 No.5-019

 松井孝典著「宇宙誌」を読み終えた。幅広い科学思想の
流れを地球規模での歴史的俯瞰の中で紹介してくれる大著。
大著と言っても文庫本で500ページ余り。なかなか手強
くて文庫本にしては読み応えがある。
 
 人類が宇宙を目指すことから説き起して、地球の現況
を知り、この地球がなぜどうして生まれたか/この地球に
生命が生まれた理由/宇宙観/宇宙の果て、などなどを説く。

 書評をする能力はないのでおこがましいことはやめるが、
生命の発生と発展に関する説明が自分の想像とほぼ合致して
いるのがうれしい。
 ビッグバンで発生したガスの中からある種の元素が生まれ
る。ガスが集まって星が発生する。それらが集まって大きく
なる。原始地球に衝突する隕石や彗星が水を持ってくる。
海の中で元素が交じり合い衝突しあっているうちにある種の
生命活動を持つ化合物が出来上がる。・・・・
 
 生命は何もないところから発生したのだ。無から生まれた
のだ。宇宙はこの星に生命を発生させるべき必然性を持って
進化してきたのだ。宇宙に満ちる調和の見事さ。何かの
定数がほんの少しでも違っていたら陽子や中性子や原子や
・・・諸々の物質が生まれなかったし、太陽と地球の距離が
少しでも違っていたらこの星に生命は生まれなかっただろう。

 それが偶然なのか必然なのか理解できないが、どうも必然
を感じてしまう。そこに「神」を認めようとは思わないが、
人智を超えた力の存在を認めずにはいられない。

 なんとも不思議な世界と言うに尽きる。
 

5-018 確定申告

2010-02-16 16:32:30 | 農業日記
風の谷通信 No.5-018

 税務署へ確定申告書類を提出した。
 農業収入が約70万円、所得が▲50万円、つまりは
費用が約120万円ということ。

 これでは農業で喰ってはいけない。若い人が敬遠する
はずだ。もっとも、大規模な専業農家や花つくりの
ような園芸農家はもっと稼いでいるはずだが。

 規模を拡大しても利益が生まれるとは限らない。効率が
よくなって経費が減って利益が出る・・・というのは政府
の欺瞞。小さな農家をツブすための口実に過ぎない。規模
を拡大すればそれなりに苦労も拡大する。

 日本の農家の強さは兼業にある。小規模兼業農家が有利。
そのうちに世界食糧危機が来る。その時に生き残るのは
小規模の兼業農家だろう。

5-017 石川議員秘書取調べの件2

2010-02-13 20:42:25 | 世相あれこれ
風の谷通信 No.5-017

 標題の女性新人秘書に対する検察の非人道的な、卑怯な
取調べについて「反戦な家づくり」の情報を記載したが、
同じテーマでここにTBしたブログ「情報流通促進計画」
が詳記している。発端は週間朝日の記者本人の記事だ。

 その週間朝日に対する検察の抗議とその抗議に対抗して
ツイッターで起きた市民の再抗議が記載されている。更に
各メディアがこの問題を採り上げない/報道しないという
奇妙な現象についても記載してある。

 昨今のメディアは挙げて小沢非非難ペーンに肩入れして
いるらしくて、検察の非道ぶりに知らぬ顔をしている。
これで報道メディアだと言えるのかな?

 「反戦な家づくり」のTBはどうも失敗したみたいだが、
この「情報流通促進計画」のほうのTBはできたみたい
だからTBを掛けてぜひ読んでほしい。

5-016 ブログ・反戦な家づくり

2010-02-12 20:39:18 | 世相あれこれ
風の谷通信 No.5-016

 小沢幹事長のカネにまつわる報道は総じて小沢さん
に不利であるが、これに異議を唱えているブログが
ある。一つは「きっこの日記」であり、もう一つが
ここに trackback した「反戦な家づくり」である。

 どちらも市民的平和的な人のブログで、ごく普通に
理解すると小沢さんの金権的な態度を非難する立場で
あろうと思える人だが、この度の小沢関係記事では
小沢さんを擁護し、検察を鋭く批判している。

 「反戦な家づくり」の論調を紹介する(文責当筆者)。
 小沢さんを汚れた政治家と決め付けるマスコミの論調
が世論を誘導していることや、その背景に外国が絡んで
いるのではないかとの憶測や、石川議員に対する理不尽
な取調べを解説していて、それを読むと検察の横暴が良
く判る。特に石川事務所の女性秘書を騙して呼び出して、
本人のみならず夫や保育園に預けた幼児にまで関わる
人権無視の尋問を行ったことなどが詳細に記述されている。

 こういうのを読むと、いかに日本の司法権力が無法・無
謀・横暴・独善であるかが判る。ヤクザのチンピラ同然だ
なと実感する。イヤ、正当ヤクザを任ずる人ならばこんな
非道なことをするまい。折りしも、足利事件の被告・菅谷
さんに対する検察の論告内容が報道された。菅谷さんを
無罪にしたいと言うだけで、菅谷さんの声に全く答えて
いない。

 ブログ・反戦な家づくり をぜひ開いてみてほしい。

5-015 京都大原

2010-02-09 20:32:37 | 季節の便り
風の谷通信 No.5-015

 大原へ一泊二日の旅。
 
 きのうの昼頃にふるさと列車、一両編成で出発。
風の谷の列車はのどかです。とは言っても朝から
雲が多かったのが心配のタネ。
 京都駅で露天風呂みたいなケッタイなエスカレータ
に乗って9階まで昇り食堂街に入って食事を済ませる。
 
 続いて清水寺に詣る。境内に入る頃にほんの少し陽射し
があって期待したのだが、やはり薄日が射す程度で写真
には不適。中学校の修学旅行で昇ったきりだった清水の
舞台に立つ。ぐるりと順路を巡って下の谷から見上げると
さすがに舞台を支える基礎構造は見事。木造構造で5階
建て位の高さを支えている。畏敬!
 この日の清水は中国人の団体専用かと思うほどに酷い
混みよう。まるでチャイナタウンだ。行動が傍若無人で
喧騒の渦。

 暗くなるころにホテルに入る。人と会う。

 夜明けに東山の背景が紅く焼けたので晴れるかと思い
きや、すぐに黒雲に隠れてしまった。叡山の頂上は雲の中。
きょうも期待できないナ、と覚悟を決めてバスに乗る。
 10時頃大原に着く。ウイークデーとあってさすがに
観光客の集団はいない。呂川沿いに上る。家々の屋根から
雪溶け水が盛んに落ちる。庇から張り出した日覆いの
葦厨の間からもボタボタと水が落ちる。まだ店は開いて
いない。三千院に入り、一巡。写経室で心経を写経・奉納。
さすがに中国人団体はいないし、日本の若いギャル達も
いない。比較的落ち着いたおばさん達がいて、すれ違うと
お爺に挨拶してくれる。
 庭は暗くて写真に不適当。残念。金色不動堂でお茶の
接待を受け、ついでに口上に惹かれて「しそ茶」を買う。

 道を戻って次は高野川右岸から草生川を上って寂光院へ。
田舎の畑道やムラ道をテクテク歩いて15分間。
 この寺は奥行きがさして深くは無いので簡単に一巡。
しかし宝物館の展示に感嘆。平家物語の写本や平家琵琶が
何百年という時を越えて今も当時の姿を伝えているこどに
感動する。

 大原は何年ぶりだったろうか、もう忘れた。バイクで
走っていた頃はこんなところは素通りしていたものだ。
 静かな山里ではあるが、なぜここに大勢の女性達がどっと
押し寄せるのかな?京の町から見ると静かな落ち着いた里
ではあるがここでなければ味わえないものでもない。やはり
歴史の重みが値打ちなのだろうな。

 帰りに四条河原町で和生菓子を買う。これは大の楽しみ。
17時半頃に帰着して1日半の旅行が終わった。