超音波システム研究所

超音波の新しい利用に関するブログです

赤池 弘次 (Hirotugu Akaike)

2018-09-15 20:47:28 | 超音波システム研究所2011

<物の動きを読む数理

     -情報量規準AIC導入の歴史->

 

「第22回京都賞記念講演会」 2006年11月11日(土)午後1時~4時30分

赤池 弘次 (Hirotugu Akaike)

日本 / 1927年11月5日(78歳)

統計数理学者、統計数理研究所名誉教授

 

「情報量規準AICの提唱による

統計科学・モデリングへの多大な貢献」

 

情報数理の基礎概念に基づく、

実用性と汎用性の両方を兼ね備えた、

 統計モデル選択のための規準

Akaike Information Criterion(AIC) の提唱により、

データの世界とモデルの世界を結びつける

新しいパラダイムを打ち立て、

情報・統計科学への多大な貢献をした。

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講演 赤池弘次博士 (基礎科学部門 受賞者)

 

以下講演メモ

「なっとくがいくまで考え続けることが大切」

実用性と汎用性

知識を有機的に利用することの有効性を体感

自他の生命の尊重が道徳の基本と認識して安心

時間とともに変動する現象の解明を目指す -> AIC

予測 -> 確率-> 期待値-> 行動決定の目安

数が増えると統計が確率になる

温故知新

生み出す仕組み(モデル)

データを利用してモデルを特定

生糸工場の解析(異常の判断)

不規則振動の解析( パワースペクトル いすゞ自動車 )

システム特性の測定(運輸省 自動車・船・建物

プログラム作成:1964年 世界的に先駆的)

セメント解析(秩父セメント)

複雑なものの制御

システムの特性を求めたいが難しかった(理論:カルマン 伊藤清 他)

変動が大きな実プロセスでは実用化は困難

モデルの次数の評価法

->実用化(セメント 1972年 TIMSAC

            1991年に高い評価を得る)

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火力発電所例

水量・燃料・空気 の調節  5Fビル

ARモデルの効果

現場が評価する発言

実プロセスは日本から(例 世界のボイラーへの利用)

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一般のモデルの誤差?

尤度(ゆうど)

もっともらしさは確率ではない

過去から現在:確率

現在から過去を見る:ゆうど

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真理への近さ・遠さを情報量で測定できる

モデルの調整

AICの必要性(AICが小さいものが良い)

1971年 -> 1992年 統計学の理論的貢献掲載の書物に掲載

1974年 応用分野からの積極的な反応

哲学者の反応

     哲学              AIC

  オッカムのかみそり      パラメータ2

     仮説の提案         モデルP

      真理             推論

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新しいモデルの開発

モデルを自由に作る

ベイズ・モデル

パラメータの分布

客観・主観->ベイズを徹底的に調べる

->!!!単に一つのモデルに過ぎない

ベイズモデルの実用化

経済モデル

地球物理観測

・・・

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具体的な問題に具体的な方法を考える

問題をとこうとする目的意識とこれを追求する粘りが実現

研究者の意欲と粘りは目覚しかった

AICが生まれた

やろうとしたら目的を明確にして粘り続ける

参考 http://www.ism.ac.jp/akaikememorial/index.html

液温・溶存酸素濃度・超音波の関係性(統計解析事例)

統計 的思 考 と統 計 モ デル の利 用(情報量基準を利用して)

1)各種の基礎技術(注)に基づいて、対象に関する、

D1=客観的知識(学術的論理に裏付けられた超音波理論

D2=経験的知識(これまでの結果

D3=観測データ現実の状態)

からなる 「情報データ群 」、

DS=(D1,D2,D3) を明確に認識し

その組織的利用から複数のモデル案を作成する

2)統計的思考法を、

情報データ群(DS)の構成と、

それに基づくモデルの提案と検証の繰り返し

によって情報獲得を実現する思考法と捉える

3) AIC の利用により、様々なモデルの比較を行い、最適なモデルを決定する

4) 作成したモデルに基づいて超音波システムを構築する

5) 時間と効率を考え、以下のように対応することを提案します

5-1)「論理モデル作成事項(効果的な超音波技術について)」を考慮して

「直感によるモデル」を作成し複数の人が検討する

5-2)実状のデータや新たな情報によりモデルを修正・検討する

5-3)検討メンバーが合意できるモデルにより

装置やシステムの具体的打ち合わせに入る

上記の参考資料

ダイナミックシステムの統計的解析と制御

:赤池弘次/共著 中川東一郎/共著:サイエンス社

生体のゆらぎとリズム コンピュータ解析入門

:和田孝雄/著:講談社

AIC:赤池情報量規準

(Akaike Information Criterion 統計モデルの相対的評価)

考え方(全体を貫く基本的な概念):

 多くの真実らしき断片を見据え、その奥にある統一的メカニズムを描像する。

<統計的な考え方について>

統計数理は以下のように考えられています

統計的な物の見方というのは、

1)我々がどのように自分が持っている知識や情報を

  利用しようとするのかと言うことに関係する

(すなわち、主観的な発想に基づいている

2)具体的な経験・知識に基づいた心の枠組みで考える

(すなわち、具体的である

3)物事の量的な特性に対するいろいろな考え方が豊かになっていく展開

(すなわち、抽象的である

まとめ

統計数理には、抽象的な性格と具体的な性格の二面があり、

具体的なものとの接触を通じて

  抽象的な考えあるいは方法が発展させられていく、

これが統計数理の特質である

<参考>

通信の数学的理論  http://ultrasonic-labo.com/?p=1350

音色と超音波  http://ultrasonic-labo.com/?p=1082

モノイドの圏  http://ultrasonic-labo.com/?p=1311

 
ジャンル:
科学
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