在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”バルバレスコ・ガッリーナ””スタルデーリ” ラ・スピネッタ 2

2009-04-29 22:35:58 | Piemonte ピエモンテ
“Barbaresco Gallina 2005, 2004”
“Barbaresco Starderi 2005, 2004” La Spinetta –Piemonte
今は畑違いが何種類あるのか?おそらく3種類だと思う。
とにかく、その中でも有名なのがガッリーナとスタルデーリであるのは間違いない。
スタルデーリの方がエレガントかつバローロらしい力強さを持つので人気があるようだが、二つを比べた場合、個人的にはガッリーナの方が好みであった。
ガッリーナのバルベーラで有名になったこともあると思うが、昔からのラ・スピネッタのファンはガッリーナには思い入れがあるような気がする。私もその一人ではある。

2005年(点数9+)
花とフルーツ(森の木の実)がとてもきれい。全体的にやや線が細い感じであるが、エレガント。スパイスと緑の香りがほのかに香る。
口に含んだ瞬間は素晴らしい。モダンなワインは一般に好みではないが、これくらいよくできているとやはり評価しないではいられないだろう。
まろやかであるが、よくある、まろやか!という気張った感じ、まろやかだろ~という自慢する感じがないのがうれしい。
酸味とタンニンのバランスがとてもよく、非常に魅力的なワインである。後味がそれはきれいで、曇ったものがない。最後は辛口でキーナ風の香りがやや細めだが長く続く。しかし、2004年よりややや短い。

2004年(点数9++)
最初、閉じている感じがある。しばらくたって出てきたら奥行きがかなり深い。甘さがあり、ややアルコールが上がる感じがあるが。ヴィッショレ(酸味の強いサクランボ)、マラスカ(こちらはややほろ苦さのあるサクランボ)、よく熟していて、コンフィに近い感じ、甘いスパイス、甘いリコリースなどが一緒になり、モンシェリ(サクランボのチョココーティング)を思わせる。
味は、一瞬するっと入ってしまう感じがあるが、しばらくすると大きく広がる。申し分のないボディがあり、果肉を感じるくらい。タンニンはしっかり。後味は太く長く、チョコとフルーツの甘さが残る。
最初は2005年の方が良く感じるが、じっくり飲むと2004年の方が良いと思えてくる。

2005年(点数8.5)
スタルデーリの畑は樹齢50年ほどという。
確かに、バルバレスコの力強さを持ち、人気といえば、こちらの方が高いのだろう。
緑がかなりあり、ユーカリ、ミントの香りが強い。なので、強さの上にエレガントさもある。ミルク風の香りがあるのは気のせいか。そして、鉄分風の香り、バルサム臭。
味もエレガントであるが、それよりも、まだ生という感じも受ける。全体的に辛口で、タンニンの質は素晴らしく良く、持続性があり、やや細めだがとてもきれい。

2004年(点数8-)
梅風の香り、シソの香りがある。(イタリア人にはわからないだろうなぁ)そして、バナナと言ったら、怒られそう。。さらに、野菜と言ったら、村八分??難しいワインだと思う。わかりにくい。しかし、決して悪いわけではない。
ややするっと入る感じがあり、持続性もやや短め。グラッパのような感じ、くどいが、梅シソ風の香りが残る感じがあるのが、最後、若干鼻につく(正確には鼻ではなく、後味というべきだが。)



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