応用化学科構造有機化学研究室

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後退する日本の科学技術

2018-06-14 12:35:47 | 大学のこと

     

最近、同じようなニュースばかり耳に入ってくる。 2017年度の科学技術白書によると、『人材力、知の基盤、研究資金といった科学技術・イノベーションの「基盤力」に多くの課題を挙げ「わが国の国際的な地位のすう勢は低下していると言わざるを得ない」とあり、近年の日本の研究力の低迷ぶりを如実に表す内容になった』とある。 何か他人事のようである。 

     

各国の科学技術関係予算の伸び具合を2000年と比べると、中国が13.48倍(16年)と桁違い、韓国が5.1倍(同)、米国が1.81倍(17年)になったのに対し、日本はほぼ横ばい。 これでは、低下するのは必然であり、何も驚くことではない。 

     

大学に限って言えば、国立大学の運営費交付金は2004年度から毎年約1%ずつ減額され、2015年度までに当初の1割に相当する1470億円が削られた。中規模の国立大学20校分に相当する金額である。 

     

私が、本学に赴任した25年前と比較すると、学科の教員の数はほぼ6割に減っている。 その間、教育と研究以外の仕事は増え続けているので、研究のアウトプットが減少するのは当たり前である。 

     

特に、問題なのは、このような状況なのに、大学改革の名の下、とにかく組織改革、カリキュラム改革、入試改革と、何かを変え続けなければ、大学として評価されない風潮が続いている。 そのために、会議、会議の連続である。 あまりの短期間で繰り返し改組が行われているので、自分の所属する正式な名称さえわからなくなってしまっている。 

     

カリキュラムも各学年いろいろと異なっており、またセメスター制とクオーター制も混在しているので、複雑極まりない。 私の教員としての所属は、「工学研究院物質工学研究系応用化学部門」であるが、こんな名称、英訳しても誰も理解できないので、論文等では、2-3年の学部学生のみが所属していることになっている「応用化学科」、すなわち、"Department of Applied Chemistry" をずっとこの25年使っている。 これだと世界に通用する。 

     

ちなみに、私が留学していた南カルフォルニア大学では、今でも30年前と組織も変わらず、Department of Chemistry である。 改組して名前など変えなくても、2名のノーベル賞受賞者を輩出している。 要は実質である。

      

From Face Book: Science and technology in Japan is on the decline.

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