ガジェット通信の記事
『Google』検索フォームに「妻」を記入すると絶望的な事実が判明する
http://getnews.jp/archives/37446
ぱふぱふニュースの記事
男は女から搾取されるだけの生き物だとグーグルが教えてくれた
http://pafunews.com/archives/706724.html
「夫」とスペースを入力すると、「死んで欲しい」「嫌い」などが出て、「妻」とスペースを入力すると「誕生日プレゼント」が出る、というネタである。
とりあえずやってみた。
夫 死んで欲しい 674,000件
夫 嫌い 2,190,000件
夫 小遣い 平均 703,000件
夫 言葉の暴力 315,000件
夫 小遣い 777,000件
夫 呼び方 452,000件
夫 死亡 手続き 212,000件
夫 うつ 1,800,000件
夫 失業 1,560,000件
夫 死亡 年金 366,000件
妻 誕生日プレゼント 670,000件
妻 誕生日プレゼント ランキング 422,000件
妻 プレゼント 3,290,000件
妻 ヒステリー 61,300件
妻 呼び方 371,000件
妻 うつ 815,000件
妻 プレゼント ランキング 1,420,000件
妻 謙譲語 8,920件
妻 未届 1,590,000件
妻 焼酎 518,000件
それぞれの件数は、スペースキーを押した瞬間に検索窓の下のポップアップウィンドウに出てきた候補の右側に書かれている件数で、検索を実行したあとに出てくる検索結果の件数ではない。
ここまでの傾向は記事と同じ。
記事は言う。「この『Google』の検索予測に表示される言葉の数々は、ある意味「夫婦の意識調査アンケート」の結果と言っても過言ではなく、夫の妻に対する考え方と、妻の夫に対する考え方がまったく違うことが顕著(けんちょ)に表れている。」(ガジェット通信)と。
ホントかよ。短絡的過ぎないか。
ところが、このレベルで記事を鵜呑みにして「男は女に搾取されている!」と叫ぶ掲示板の書き込み・ブログ記事の多いこと。
「メディアリテラシー」は、自分の先入観にフィットする記事を読むときこそ働かせねばならない、と
以前にも書いた。ところが実際は、先入観を裏書きする記事を見つけると「それみたことか!」と信じ込んで錦の御旗のごとく引用して自説を開陳する発言がほとんどである。
この記事。なんかおかしいな、と直感的に思った。
なぜなら、女性が親愛の情と照れを込めて夫を呼ぶときは「旦那」という表現を使うことのほうが多いから。
そこで自分の目で確認。
旦那 嫌い 1,650,000件
旦那 死んで欲しい 256,000件
旦那 お弁当 ブログ 1,290,000件
旦那 むかつく 169,000件
旦那 小遣い 778,000件
旦那 誕生日 レシピ 1,350,000件
旦那 誕生日 プレゼント 932,000件
旦那 主人 1,690,000件
旦那 小遣い 平均 554,000件
旦那 プレゼント 4,080,000件
「嫌い」とか「死んで欲しい」というのが、あるにはある。
しかし、「夫」では出てこなかった「お弁当」や「プレゼント」が登場する。
■「プレゼント」の比較
妻 プレゼント 3,290,000件
旦那 プレゼント 4,080,000件
なんだ。女性のほうがプレゼントの検索件数が多いではないか。
■「誕生日プレゼント」の比較
妻 誕生日プレゼント 670,000件
旦那 誕生日 プレゼント 932,000件
これもそうだ。女性のほうが検索件数が多いではないか。
■そのほか「誕生日」関連で特徴的なもの
旦那 誕生日 レシピ 1,350,000件
妻 プレゼント ランキング 1,420,000件
妻は旦那の誕生日に料理の腕をふるい、夫は慣れないプレゼントを選ぶのに迷ったあげく世間のランキングをおずおずと調べる。そんな感じだろうか。
いずれにしても、一方的に搾取されている!と騒ぐ程の話ではないと感じる。
個人的に、「いいな」と思ったのはこれ。
旦那 お弁当 ブログ 1,290,000件
ブログまで調べて弁当を作ってくれてありがとう、と言いたい。