じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

内野さんメモ

10/14~26 芭蕉通夜舟 東京公演
 ≪地方公演≫
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10/25  映画「八犬伝」公開
11/22 映画「アングリースクワッド」公開

ウィーン版エリザベート その2

2007-04-06 14:36:42 | 観劇記
マテトート、登場シーンは結構普通 ヒラヒラな衣装はなくって、普通の綿シャツ(?)にパンツのいでたち。巨大セットのスロープから普通に下りてきました。じい、反射的にゴンドラを探してしまいました 恐るべし!ですよね~~身体の奥底まで染みついた閣下のオーラ 冒頭の歌詞はじいが慣れ親しんできたのと変わりなく……でも、原詩だったので(ドイツに古くから伝わる詩?言い伝え?みたいなものだと聞いたことがありますぅ~)言葉の響きが素敵でした

ウィーンのトート(敢えて「閣下」とは付けないことに……)は日本版のようにシシィ ではないように感じました。シシィが生み出した象徴的存在であり、トートの愛=シシィのへの憧れではないかと。。。日本版エリザ「愛の物語」に慣れていると「ん?」と物足りないような、戸惑うところがあるような気はするけれど、恋愛感情を持ち込みながら死/生を描く作品、すっごい発想だなぁ~と思いました。なので、「最後のダンス」もシシィにふられて悔しいというよりは、覚えてろよ~~みたいな挑発的な歌のように聞こえて……でも、マテトートのシャウト、すんごい迫力でした ロックミュージカルって面を余すところなく発揮 萌え~~な雰囲気はなかったけれど(じいには必要……か)唸らせていただきました ただし、ふとした疑問も???シシィが塔から落下して死にかけるんだけどトートが命を返すシーン。日本版では言わずと知れたアノ「愛と死の輪舞」が歌われるんですけど、当然ウィーンのオリジナル版にはない。。。ウィーン版ではトートがシシィを抱き上げてベッドに運んで終わるんですよね~~で、意識が戻ったシシィが「待って」と彼女だけに存在が見えていたトートを呼び止めるんですけど……この時のマテトート、すっごい切なそ~~な雰囲気を感じたんですよね。もしかしたらじいの閣下が「伝説の背中で語った」ものが染みついていたからなのかもしれないけれど、どうしても愛の要素を求めてしまう だから、死の象徴としての存在でしかあり得ないウィーン版のトートがシシィに呼び止められて心模様を表すような演技をされると……ふとした矛盾が どうなんでしょうね~~雑誌等のインタで検証してみたい感じ

第2幕冒頭、戴冠式のシーンにはトートが出てこないんですよぉ~~「今のうちだけだぜ~~」って部分、結構好きなんですけどね で、その後はチビルドと戯れてからは闇広までは休憩中 「闇が広がる」 塔の上から手すりで下りてくるわけではなく、銀橋から現れることもなく……って、ヅカ&東宝版の見過ぎですね~~失礼しました 普通に登場なんですけど、ルドルフとの場面は凄い迫力でした。日本版だと時々相撲の取組みか みたいに思うこともあるんですけど、そんな邪心は微塵も感じられず……「長い沈黙の時は終わったのだ~」という歌詞がズッシリ響いてくるような雰囲気を醸し出していました。

そしてそして 腐女子必見 マイヤーリンク ゴメンナサイ はっきり言っちゃいますと……トートの女装は気持ち悪かった このシーン、東宝版でもトートダンサーたちの半分は女装をしているとか??(黄泉の国の友人による教示……ヘタレじいの中では、このシーンでは既にキッス までのカウントダウンはが始まっているのでよく覚えていない)ドレスを着たトートダンサーって、史実にもありますけどマイヤーリンクでルドルフと心中したマリー・ヴェッツェラ嬢を示してる、なんて聞いたことがありますけど、今回もそんな感じなのかな???じいの閣下のように無駄に長いキッスはありませんでした。ちょいと残念・・・ってのは冗談です

ラスト、シシィを黄泉の国に迎え入れるところ。ウィーン版でもシシィの方から抱きついていくんですけど、やっと出会えた意中の人 というよりは、やっと見つけた安らぎの象徴って雰囲気でした。口づけによって死を与えた後は配下の人たちがシシィを奈落に連れて行っちゃったし、トートは特別心に残るような表情はなかったし。まぁ、敢えて言うならシシィが求めた死を与えることでトートの心にも区切りがついたのかなぁ~って感じでしょうか 愛は……やっぱりないと思ったじいなのでした。でもふと思ったんですよね。こういう演出、アノ新人君トートだったらピッタリなのでは 生ぬるい愛の物語にはしたくない、なんて言ってたし、武田トートなら面白い舞台を作ってくれるんじゃないかなぁ~なんて

何だかシシィ&トートの話で終わってしまいそうなんですが、ルドルフ@ルカス君、ガラコンの時はもっと甘々な雰囲気 が漂ってたんですけど、衣装&髪型のせい ずいぶんと印象が違ってみえました。若いプリンスな感じの中に国の将来を憂う凛々しい皇太子な部分があったかな。あと、ルキーニ じいはこってり濃厚な高嶋兄を見慣れてるためか、どうも物足りないような、毒がないような……ただ、まだ開幕直後なのでこれから進化していく可能性ありかも、ですね~~

最後に懺悔 エリザの舞台を観てると……やっぱり思い出しましたね。。。じいのトート閣下 特に梅芸(当時は梅コマ)は初めてナマ内野さんに出会った場所であり、閣下に墜ちた劇場でもあったし。。。ウィーンの舞台に集中しないと と思いつつ、見てしまうんですよね~~閣下の幻影を 決してオリジナルメンバーで再演はしてほしくはないけれど、じいにとっては永遠の存在なのかもしれないですね。まさしく“舞台的”初恋 すっごく大事だけど甘酸っぱい、毒を感じる存在。。。
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ウィーン版エリザベート その1

2007-04-06 13:27:59 | 観劇記
書かないとなぁ~と思いつつ延ばし延ばしにしてしまったウィーンエリザの観劇記です。今を逃すともう二度とチャンスは無いぞ~ って革命家さんたちの声が聞こえてきそうなので、いいかげん書き上げなくちゃ……とは言っても、実はココ、職場だったりして なので、チャンスがあるなしの問題じゃないですよね でもヒマなのでやっぱりチャンスか あと、エリザに関して、やっぱり詳しく語っちゃいそうなので、詳細な観劇記は後日、本家サイトに掲載する予定でっす。

ではでは早速……ウィーンエリザ、今まで慣れ親しんでる ヅカ版&東宝版とは違ってて戸惑うところあり~の、納得するところあり~の……でも、とっても面白かったです。以下、ネタバレありなので、これから観劇される方は注意してくださいね。


今回はキャストもセットもオケも丸ごと持って来ちゃったという、まさに引っ越し公演 キャストの方は去年のガラコンでマヤさん、マテさん、ルカス君には会ってたし、歌もバッチリ聞いてたので予想通り……それ以上ですね~~本当に本当に素晴らしかったです セットは日本版では見たことのない感じで新鮮でした。背景はかなり立体的に見えて、細かい部分まで描かれているような凝った絵になってて、ウィーンのカフェやミルク、HASSの場面のものは美術館に飾られてる絵画のよう ←ちょいと褒めすぎか 大きなセットとしては舞台の下手→上手に下りる銀のスロープがあって、プロローグや「最後のダンス」のシーン等々、トートはこのスロープから下りてくることが多かったです。これ、黄泉の国への階段……か かなり高さがあったんですけど、マテトートはこの上を走りまくってたし、柵代わりになってる両脇の紐を引っ張ったりしてかなり激しい動きを見せてたんですけど、怖くないのかなぁ~~落ちないかなぁ~と勝手に心配してしまいました あと、ハンガリー訪問の時の馬車や宮廷の人間をチェスの駒に見立てて馬の被り物をさせているのは、一見するとツッコミどころ満載というか、正直なところ笑わずにはいられないんですけど(じい、思わずベルばらを思い出して笑いのツボに入ってしまいました)いかにも“キッチュ”な雰囲気でヨーロッパの黄昏って感じだったので良かったと思います ただね~~ヅカ版&東宝版の方が立体的なセットなんですよね。そっちを見慣れているじい的には、ふと物足りなくなる時もあって………日本版とウィーン版、そもそも物語の描き方も違えば、着地点も違っているので同じ土台で比較するのはどうかと思うんですけど、哲学的に より幅広くとらえるならウィーン版のセット、分かりやすくとらえるなら日本版のセットかなぁ~~と思いました。

オーケストラ 音楽畑育ちのじいとしてはめちゃめちゃ期待してたんですよ~~だって、音楽の都ウィーンから来日するオケなんですから。でも、これが意外にも期待はずれ 舞台を差し置いて演奏が悪目立ちするのはいかがなものかと思いますけど、もう少し重厚に聞かせてくれてもいいのではないかと……例えば「私だけに」の間奏部分 CDでオリジナルキャストのを聞いてたんですけど、すっごい滑らかで雄大で素晴らしかったんですよ ま、CDなので編集してるところはあると思いますけど。でも実際に聞いてみると期待したほど……ではなくて。。。で、最大にツッコミを入れたかったのがラストの「愛のテーマ」 冒頭にあるトランペットのソロ。東宝版では、まぁそれはそれはよぉぉ~~くとちってくれましたけど、今回の公演でも同じ悪夢が 一番感情が高まるシーンでしょ~~オケピに石を投げてやろうかと思いましたわ

物語の方は日本版とは違った印象。ヅカ版はトートが主役でシシィ だし、オリジナルに近づけたとされている東宝版もやはり愛の物語 がベースになっていると思うんですけど、ウィーン版は単なる愛の物語ではないんですよね~~っていうか、シシィとトートの関係は、単に人間と同じ恋愛感情ではない。。。パンフでもリーヴァイさん(だったと思う)がおっしゃっているように、シシィとトートは表裏一体、二人合わせて一つ トートは死に憧れているシシィが生み出した「幻影」という感じだとじいは思いました フランツとの結婚、ハンガリーでの戴冠式……本来なら幸せの絶頂にあるはずの場面で必ず表れるトート。日本版だとシシィを奪いにきたって感じがあるんですけど、ウィーン版の場合だとシシィの方が呼び寄せてるように思ったんですよね~~愛というよりはまとわりついてる存在……死への憧れ=愛と置き換えるとしっくりいくのかなぁ~~

ウィーンのシシィ@マヤさん、とっても強い女性でした 正直、強すぎて鋼鉄の女 崩壊の人生を辿っていくのも無理ないよなぁ~~なんて だって、ホント、人の話を聞かないんですよ 第2幕なんて、日本版だとちょっとは可哀想かなぁ~と思うところも、ウィーン版だと「そりゃ、あんたが悪いよ」とツッコミたくなるところ満載 フランツやルドルフの方が超可哀想でした。終演後、同行した黄泉の国の友人との会話の第一声が「シシィ、強すぎない?っていうか、結構悪女じゃない?」でしたから

でも、少女シシィは無理なく可愛い感じ。外国人って日本人よりも大人びているイメージがあるので、無理に幼く見せる必要がないんですよね~~ 演じている時の年齢のまま演じても違和感がなくて……ヅカ版は敢えて幼い雰囲気を出してるし、東宝版は無理して少女を演じている感じ??どっちにしても、こういう点はやっぱり“被り物”じゃない本物の外国人が演じる強みなのかも~~

ハプスブルク家に嫁いで籠の鳥……初夜の翌朝にやってくるゾフィー様 もちろん怖かったんですけど、鋼鉄っぽい色の衣装を着た侍女軍団も迫力がありました。で、結ばれなかった事実を露呈しちゃうんですけど、ヅカはすみれコードありなので心配なし ウィーン版もそこまでしつこい演出はなくて。。。一番露骨だったのは東宝版か その後の「私だけに」……もう、素晴らしかったです 自分の生き方を示す力強い歌 ドイツ語のichという響きが自己主張の雰囲気を見事に表していました←単にじいが「私=ich」しかドイツ語を知らないという説も……

1幕ラストのじいのお気に入り場面 ウィーン版ではシシィは鏡の中から例の白いドレスで現れるんですけど、登場した時の立ち姿はまさにヴィルターハンターの見返りシシィの肖像画 すっごい綺麗で息をのんでしまいました フランツを屈服させて人生の絶頂にいるシシィ……特に振付はなくて真正面を向いて歌ってるだけだったんですけど、マヤシシィの内面から出されるオーラには圧倒 ただ、じい的には東宝版の「ただ、私の人生は私のもの」と歌いながら駆け寄ってくるフランツを制止するのが好み、っていうか、自分がやりたい?!みたいな トートはシシィが出てきた鏡の中に入ったままで幕切れ。これは面白いと思いましたね~~決してシシィをモノにできない感じが表れてるような感じだったので。ただし 「愛してる」というのはないんですね~~日本版だとこの場面のトートはめちゃめちゃ切ないんですけど(で、これまたじいの好みだったりして)ウィーン版では「お前は俺のもの(だったと思う…)」というニュアンスの歌詞。シシィにふられたというよりも、人生の絶頂にあって尚、シシィ自身が死に惹かれ、死の存在を創り出しているような印象でした。

第2幕の「私が踊る時」、いや~~ガラコンの時も思いましたけど、すっごい迫力 ウィーン版のシシィはめちゃめちゃ強いのでトートと熱く火花を散らしてるような対決を堪能させていただきました でも、華やかな人生もここまで。2幕は日本版と曲順が違うんですよ。ウィーン版だと「精神病院→最後のチャンス→放浪の歳月→闇が広がる→コルフ島→僕はママの鏡だから」になっていて、シシィが病的になっていくのがよく分かる 特に、コルフ島でのマックスパパとのデュエットをあの位置に持っていたのは凄い と思いました。ウィーン版ではパパの亡霊は出てこないんですけど、マヤシシィ一人で舞台に立っていて雰囲気を作ってるのも凄いし(某舞台の王妃様とは大違い……爆!)「この人、本当に病気なんだなぁ~」って実感できます ただね~~その後はめちゃめちゃ酷い!皇帝に廃嫡されそうになってるルドルフがママのところに来て「何とかして欲しい」って訴えるのに、何も聞いてないんですよ 日本版だと一応は聞く耳を持つんですけど、こちらは全く聞いてない……っていうか、興味なし?!みたいな感じで じい、口をポカ~ンと開けて唖然 いや~~ちょいとひどくないですか、皇后様

何だか長くなってきたのでお次へ



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