行きかふ年もまた旅人なり

日本の歴史や文学(主に近代)について、感想等を紹介しますが、毎日はできません。
ふぅ、徒然なるままに日暮したい・・・。

土曜夜のひと時

2013-01-07 23:25:44 | Weblog
 土曜の夜10時、テレ東で放送される「美の巨人たち」を時々観る。

5日は、葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」。中学3年の頃だったと思うが、「赤富士」、「神奈川沖浪裏」ともう一つは忘れてしまったが、3枚の浮世絵をモチーフに文化財愛護だかのポスターを描いた。アレ、結構気に入っていたのだが、提出したまま返ってこない。未だに惜しい気持ちがある。

 さて、「神奈川沖浪裏」、切手のモデルにもあるが、実は奥が深いことを知った。

 富嶽三十六景だから、基本、富士山を描いているのだろう、というくらいの気持ちで観ていたが、大波の描く円弧の先に富士山が佇む、という思い切った遠近法、波に漂う船と波が同一円に描かれ、円と直線で完璧なほど構図されている。こうした科学的な裏付けの発見がまた面白かった。私は、絵画を感覚だけで観てしまうが、裏に隠されたドラマを知ると、より一層絵画に惹き込まれる。

 以前フランスに行き、「睡蓮」で有名なモネの自宅を見学した。家の中はたくさんの浮世絵の収集があり、浮世絵も持つ美しさに惹かれたモネを想像した。