行きかふ年もまた旅人なり

日本の歴史や文学(主に近代)について、感想等を紹介しますが、毎日はできません。
ふぅ、徒然なるままに日暮したい・・・。

アカルサハ、滅ビノ姿デアロウカ

2009-11-21 15:57:59 | Weblog
 『右大臣実朝』の台詞である。

 M・ウェーバーが近代官僚制を分析し、その必然性を説く一方、その弊害をR・マートンが体系化した。江戸時代の封建制度では全人口のおよそ10%が武士で、彼らが支配階級であった。封建制では官僚制が成立する要件が欠けており(官制の世襲)、官僚制とは呼べないが、この国を、藩を守ろうという強い信念があったことが容易に推測が付く。
 各人が私利私欲に走り、他人から奪い、平然と人を殺めるのが珍しくなくなった最近、この国はどこへ向かっているのか、本当に不安になる。

 刹那的な明るさが、却って滅びの前奏曲を奏でているようだ・・・。