***子供部屋のうさぎ***    

幸せは、幸せだなぁって思う心の中に小さく咲く。

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■鉄の匂い011■

2017年06月09日 | Weblog
打ち所が悪かったのか、口から血の泡を吹きながらなかなか立てない主犯格。
肘や膝も擦過傷で血だらけだ。
仰向けに起こすと額にも傷があって血が滴った。
目立つ処にキズを残さないという当初の計画は早くも頓挫。
『僕』は焦った。
このまま逃げられたりしたら、この女子小学生は当たり前だが皆に今日のことを言う。
そしたらもう全てが終わる。
もうこの小学校に『僕』の居場所はなくなる。
それどころか、犯罪者として捕まるかもしれない。
それは納得がいかない。
暴力を振るったのは、この女子生徒の方が先だ。
その場でやり返していれば、子供の喧嘩で済まされた話。
いやいや、相手は女子だ。
蹴られたくらいで殴り返したとしたら、警察に捕まることはないにしても、級友はきっと誰も味方はしてくれないだろう。
いやいや、蹴られただけではない。
『僕』はその蹴りでおしっこを漏らしてしまったのだ。
殴り返す余裕なんかなかったし、おしっこを漏らす程蹴ったこの女こそが警察に捕まるべきなんだ。
いやいや、蹴ったくらいで小学生が逮捕される訳はない。
蹴られたくらいでおしっこを漏らすのは、『僕』の膀胱がだらしないからだと言われるだろう。
しかも、蹴られてから既に3週間は過ぎている。
いつまで根に持っているんだって思われるだろう。
拳がズキズキ痛み出した。
見ると右手第二指の中手指節関節がパックリ割れて血だらけだった。
歯の痕だ。
女生徒の口の中を覗くと上顎歯の右中切歯が無かった。
歯が一本無いだけで女性徒の顏はとても間抜けに見えた。
ショックから立ち直った女は、右に左によろめきながら明るい方へと這いずる。
逃がす訳にはいかない。
それだけは確定事項。
『僕』は、四つん這いの女子小学生に馬乗りになり、後ろから両手で首に力を込めた。
ジャンル:
小説
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