ぼけヴォケ!

認知症患者と介護家族はいかにしてボケツッコミスキルを入手したか。
慢性骨髄性白血病発症。目指せ分子遺伝子学的寛解維持。

夜店。

2009-09-19 | Weblog
今夜から、地元は祭りであるらしい。


シャッター通りではないものの、普段は通勤客ぐらいしか行き交う人もない駅前通は提灯だらけである。
やや季節遅れではあるが。
アップにした髪の毛を気にしながら、浴衣姿の女の子たちが大股で歩いて行くのも祭りらしい風情だ。
着崩れるのが早いか。はき慣れない草履の鼻緒で足を痛める方が早いかは謎だが。


そして、それを押しのけるように子ども達が走っていく。


子どもの頃から、この祭りはワタクシメの大嫌いなものの一つであった。
軽トラックに運動会の綱引きに使うような縄をくっつけて「山車」と言い張り。
たいした距離でもない町中を、だらだらと一日中歩かねばならんのだから。
「山車」のお練りは、大人になった今でも大嫌いである。
難聴になりそうなほどの音量で、えんえんアニソンやらズンドコ節やらを垂れ流すのだから。


静かな夜祭りは好きだ。
いかにして少額の出資でより多くの屋台を楽しむかに知恵を絞り。
真剣に水風船釣りに挑む。
子どもにしかその真の味わいは楽しめないものかもしれない。


虫の音を聞きながら喧噪を離れるものわびしさ。
名残のように置き忘れられた水風船。


秋の祭りは、その周辺こそしみじみと趣深い。
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