うりゃの映画あれこれ

貴君の好物を私も好きとは限らない。同様に私の好物を貴君は嫌いかもしれない。ひとそれぞれ。
主にレンタルDVDで鑑賞。

はじめに。

うりゃ本部での「映画あれこれ」と、 ブログ「ばちかぶり日記2」で書いたぶんを
2008年11月1日、全部このブログに移行しました。

※ すべて原語+字幕で見ております。日本語吹替の評価はしません。
※ マイナー映画や世界各国の映画をもっと見よう!! グローバル文化は「文明」であって「文化」にあらず。

ニコラス・ウィンディング・レフン監督作品

2012年10月03日 | 変り種ムービー



ドライヴ  Drive (2011年 アメリカ 100分)

2011年カンヌ国際映画祭監督賞受賞作。ニコラス・ウィンディング・レフン監督。
原作はジェイムズ・サリスの小説。
温厚そうで寡黙な自動車修理工の青年はカー・アクションのスタントも務める抜群の運転テクニック。
しかし夜は強盗の雇われ逃がし屋としてその腕をふるう闇の顔もある。
ある日、アパートの同じ階の子持ち人妻アイリーン(童顔で可愛いキャリー・ハンナ・マリガン)にひとめぼれ。
ほほえましい隣人交際が始まるが、やがて刑務所から出てきたその亭主の受難に巻き込まれる。
劇中で彼の過去は明かされないが、相当に不幸で孤独な経歴と見受けられる。
寡黙な状態から突然発揮される凶暴性。(このへん北野武映画を連想する)
抜群の判断能力と戦闘能力。
恩人やアイリーンなど愛する者たちを脅かす者への徹底的な報復・反撃。

穏やかな顔の主演ライアン・ゴズリング、あの 「ラースと、その彼女」の主演俳優であったか(笑)。
ほかの出演者は怪優ロン・パールマン、ブライアン・クランストンほか。

アメリカ風のバイオレンス・アクションではない。
いかにもデンマーク出身監督らしい、凶暴性ありの哀しい純愛サスペンス。ってとこかな。
セリフもかなり少ないよ。






ヴァルハラ・ライジング Valhalla Rising (2009年 デンマーク・イギリス・フランス 93分)

「ドライヴ」のカンヌ受賞により、2年前の前作にも陽が当たる。
レフン監督デビュー作にも出ているマッツ・ミケルセン主演。
私個人は2000年の「ブレイカウェイ」からのファンだが、2006年「007」出演以来メジャーとなったミケルセン。
しかしながら、この映画は完全にマイナー路線(笑)。

舞台は中世バイキングの時代だが、まず、主役ミケルセンのセリフがまったくない。ひとっこともなし。
他の役も全体的にもセリフが少ないし、遠景バックの静止シーンがやたら多い。

超人的な戦闘能力をもつ片目の男は囚われの身。
しかしある日反撃に出て皆殺しの末に自由の身となり、キリスト教に改宗したバイキングと行動を共にする。
エルサレム奪還をめざす彼らの船は霧と無風の海を漂い、やっと着いた場所は・・・

題名が「ヴァルハラ・ライジング」である。片目である。縄を切って危機を脱した。
とくれば、北欧神話ファンなら「彼はオーディンか? ここはヴァルハラか?」と思うのが普通。
しかしどうやらここは新大陸らしい。エルサレムに固執し狂気の淵に落ちるリーダー。
壊滅するバイキング。そしてサクリファイス。
ありゃりゃ????
監督いわく、「これはSF。」 う~~~ん。SFというより文明交代暗喩か(笑)。
雰囲気的には非常に魅力的だ。
ただし、ハラワタやら砕けた頭やらが頻出するので苦手な人は避けたほうがよかろう。
「説明がない話」「わからない話」が苦手な人も避けたほうがよかろう(笑)。
ミケルセンは特殊メイクとヒゲで、パッと見では彼とはわからなかったね。ムキムキだし。


TIME/タイム

2012年08月10日 | 洋画 ドラマ
TIME/タイム  In Time (2011年 アメリカ 109分)

年を取るってことはそれほど悪いことではないと思っている。
私はダイエットが必要な体型ではあるが、髪は染めてない。特にアンチエイジングもしてない。
近頃世間では「美魔女」とやらの年齢不詳美人が流行しているが、
彼女たちはいつ「堂々たるマダム」や「毅然とした老婦人」になるのか。
いつまでもオネエサンな気でいると、そのうち「イタいばばあ」になるじゃないか。
アメリカのスター歌手マドンナは私と同じ年齢だ。スゴイよな。だけど最近は少々イタいよな。
我々もあと10年もすればオバサンではなく、バアさんだ。
先日亡くなった私の母が呆け始めた喜寿の頃、「私みたいなオバサンが。」と言ったので娘は冷酷に訂正した。
「お母さんは誰がどうみてもバアさんです。娘の私がオバサンです。」と。
母は姑を看取った後の独居暮しの間の、いったいどのへんで時を止めたのだろう・・・

いったい何の話だ。

映画「TIME/タイム」。この世界では人間は25歳で体の成長が止まる。
あらかじめ与えられた余命は1年。その数字は秒単位で腕に表示されている。
そして時間が通貨のかわりとなっている。労働や経済活動で得られるのは通貨ではなく時間。
コーヒー1杯もバス代も家賃も時間で支払う。銀行ローンも金ではなく時間を借りる。
人口抑制のため働いても働いても搾取される貧困層は持ち時間がゼロになった瞬間に死を迎える。
数百年以上の余命時間(財産)を持つ富裕層は実質的に不老不死。
設定はなかなか斬新だが、お話はアカンかった。
突っ込みどころが満載すぎて書けないほど詰めの甘い展開(笑)。

25歳以下に見える役者しか出てこないという設定から嫌な予感はしてたんだが。
つまりは
『パトリシア・ハーストがボニー&クライドになった話。』だった。
パトリシア・ハーストもボニー&クライドも知らない、若年層向けなんだ。
経験値だけはあるオバサンが見る映画じゃないんだよな。
こういう時には 「ああ、年をとると つまらんな。」と思う(笑)。

◆パトリシア・ハースト : アメリカの実在する富豪の娘。1974年左翼過激派に誘拐されたが組織に参加する。銀行襲撃などで逮捕。恩赦により仮釈放後社会復帰。
◆ボニー&クライド : 実在した強盗カップル。60年代アメリカ映画「俺たちに明日はない」のモデル。


現実と違って映画は主役2人の快進撃のまま終わるけどね。
でもその設定の社会でその方法では『富の再分配』なんて不可能だよ。


主役のジャスティン・ティンバーレイクと、ドール顔女優アマンダ・サイフリッドは悪くない。
大富豪令嬢役のアマンダは同年製作の青春ホラー恋愛映画「赤ずきん」よりイイ。(『マンマ・ミーア!』は未見。)
そして時間管理局タイムキーパー役のキリアン・マーフィー、25才より老けてるが私の好きな顔。
どこかで見たなぁと思ったら・・・・・・ええええええええーーーー!! 
『プルートで朝食を』で睫毛をパシパシさせていた美しきジェンダーな主役ですってぇ???
あれ、たった5年前じゃん。う~~~~~~ん。役者って恐ろしい。

ところで、相手の腕をにぎることで簡単に他人の『時間』を自分のものに出来るって、
どんなセキュリティー感覚よ ってコトよりも、
相手の『時間=生命』を容易に奪える設定 & 富裕層は不老不死。ってことは、
これはつまり ヴァンパイア映画なんだわサ。 んで、SF映画じゃなくてファンタジーね。
英語で『mortal』とは人間とか死すべきものの意。死なないもんは人間じゃない。
時間のやり取りがバッテリーチャージだと考えると、ロボットか(^^A;

U-25向け。(笑)


御無沙汰。

2012年05月31日 | その他。
5か月もご無沙汰して申し訳ない。
更新しておかないとgooがテンプレートを変更するらしいので、
お詫びだけでもアップ(笑)。

そのうち書きます。そのうち。

邦画まとめ書き。

2011年12月30日 | 邦画
まほろ駅前多田便利軒  (2011年 日本 123分)

瑛太と松田龍平共演。モデルとなった東京都町田市全面協力で市内ロケをした。
三浦しをんの連作短編小説の映画化。
のんびり系かと思ったら、主役2人が背負う過去がかなり重かったので少々めげる。
あれがなければなーーーーー 瑛太いいし。龍平ヘンだし。(笑)
監督が大森立嗣とういうことで、麿赤兒(監督の父)大森南朋(同・弟)が出てる(^^A;
他にもあくの強い役者(柄本佑、松尾スズキ、高良健吾、岸部一徳など)いっぱい。

---------------------------




さや侍  (2011年 日本 103分)

「大日本人」 「しんぼる」に続く松本人志の監督第3作目。
刀の鞘のみを身につける脱藩浪人・勘十郎と幼い娘の過酷な30日を描く。
主役は役者でも芸人でもない素人のおっさん野見隆明。

脱藩者ということで賞金首となり、遂に多幸藩で囚われの身となった勘十郎。
一日一芸で30日間かけて若君を笑わせることができれば無罪放免。できなければ切腹。
毎日毎日しょうもないギャグが無理やり続くさまは、松本人志のバラエティ番組を思わせるが、
親子の情や背景設定が加わることで、なぜか泣かせる話となる。
最後の虚無僧(竹原ピストル)による泣かせ歌などは こだわり過ぎとも感じるが、
全体としては この映画はこれで良いかも・・・
松本も私生活で妻子持ちになって人生観が変わったのかもしれないし、
「笑い」というものに関して色々考えるところがあるのだろう。

多幸藩の殿様役の國村準がいい味です。
あ 「しんぼる」、まだ見てないや。(^^A;

---------------------------




十三人の刺客  (2010年 日本 125分)

昭和38年工藤栄一監督、片岡千恵蔵、嵐寛寿郎ら出演の傑作時代劇のリメイク。
とはいえ、私が元のを見たことがあるかどうかの記憶はない。

なんといっても三池崇史の監督作品であるからして、グロ多し。各種娯楽満載。
豪華キャストということもあって、たいそう派手(笑)。
冷酷非道な蛮行を繰り返す明石藩主を暗殺すべく、老中の指示で集められた13人の侍。
藩主を守る300人を超える相手に壮絶な戦いに臨む。
参勤交代の途中の宿場にさまざまな仕掛けを設置して待ち伏せするのだが、
刺客も仕掛けも多すぎて、少々まとまりがつかない印象もある(笑)。
刺客リーダーとなる島田新左衛門が役所広司。ほか沢村一樹、古田新太、山田孝之ほか。
大御所では平幹二郎、松本幸四郎、松方弘樹など。非道な藩主役に稲垣吾郎。
島田新左衛門を昔からライバルと思っていた明石藩御用人役に市村正親。
人間離れした山の民役の伊勢谷友介が異色。
伊勢谷と岸部一徳(宿場庄屋)とのエピソードは下品ながら爆笑。

---------------------------





武士の家計簿 (2010年 日本 129分)

元になったのは古書店で発見した武家の家計簿を解説した歴史学者磯田道史の研究著書(新潮新書)。
映画化以前、最初に話題になった頃に購入して興味深く面白く読んだ。

それを森田芳光監督(・・・御冥福をお祈り致します。)が異色の時代劇に仕立てた。
加賀藩の経理係(御算用者)の下級武士が、武家の体面から大赤字になっていた家計を立て直すため、
家族一丸となって倹約生活を実行する。武術ではなく算盤で家族を守った男の物語。
主演はこういう役には本当~~にピッタリな、堺雅人。
妻役には仲間由紀恵。両親が中村雅俊と松坂慶子。草笛光子ほか。


---------------------------





おっぱいバレー  (2008年 日本 102分)

ちょっと古くて申し訳ない。今ごろ見た(^^A;
実話を基にした水野宗徳の同名青春小説を綾瀬はるか主演で映画化。
1970年代後半、北九州の中学校が舞台。
赴任早々、廃部寸前やる気ゼロの弱小男子バレー部の顧問を任された新任教師の美香子。
“試合に勝ったら、先生のおっぱいを見せてもらう”というとんでもない約束を勝ち取り、
別人のように練習に打ち込むようになる部員たち。困惑する美香子。 そして・・・

女子たちの 『男子ってホントにバカ!!』という声が聞こえてきそうな話だ。
ま、当時の男子中学生なら、こんなもんでしょ(笑)。女子よりシンプルなんだよ。
ということで、かつて中学生だった男性陣におすすめかな(笑)。 綾瀬はるかもいいし。


---------------------------




Jam Films  (2002年 日本 109分)

綾瀬はるかで思い出した。夏ごろにこんなのも見ていた。
2002年当時に流行ったショートフィルムのオムニバス映画。
全7話。
各話の監督が北村龍平、篠原哲雄、飯田譲治、望月六郎、堤幸彦、行定勲、岩井俊二。
出演者も、北村一輝、山崎まさよし、篠原涼子、山田幸伸、氏家恵、あがた森魚、大沢たかお、麿赤兒、佐々木蔵之介、妻夫木聡、広末涼子などなど。
この中の行定勲監督・妻夫木聡主演の“JUSTICE”に重要だけどほとんどセリフのない役で綾瀬はるかが出ている。
2002年だから“17歳の綾瀬はるか”のブルマー姿がたくさん拝めるフェチな短編だよ。(爆笑)


少年もの5連発。

2011年12月29日 | 洋画 ドラマ
かえるくんとマックス Kikkerdril (2009年 オランダ 75分)

夏のオランダを舞台に、6才の少年の冒険の旅を描いたほのぼの系ドラマ。
兄ヤヌスの「カエルの卵を食べないと僕は声が出なくなってしまう。」という嘘を信じたマックス。
扁桃腺手術のため入院する兄を見送ったあと、一生懸命にカエルの卵を取ろうとするが小さい体ではなかなか手が届かない。
祖母と一緒に手ぶらで見舞に行ってヤヌスに責められ、マックスは卵を探しにひとりで病院を抜けだす。
途中で知り合った「看護婦さんになりたい」少女とともに、マックスの冒険が始まる・・・

オランダの野原、牧場、植物や虫や動物たちが夏の光の中でことのほか美しい。
子供たちの無茶っぷりにハラハラするが、ラストはみんな幸せ(笑)。

----------------------------------





リトル・ランボーズ SON OF RAMBOW (2007年 イギリス・フランス 94分)

「銀河ヒッチハイク・ガイド」のガース・ジェニングス監督が、1982年のイギリスを舞台に2人の少年の出会いと成長を描く。
母子家庭で母が所属する教会の戒律のため、テレビや映画を禁じられて育った小学5年生のウィル。
いっぽう、同じく父がなくしかも愛のない家庭に育つ、隣のクラスの不良少年リー・カーター。
リーの家でウィルは生まれて初めて映画「ランボー」を観て、すっかりランボーに夢中になり、
リーが兄のビデオカメラで作ろうとしていた自主映画で自ら“ランボーの息子”になりきる。
そんな2人の友情も、フランスからの交換留学生の登場で関係にヒビが・・・
ウィルたちも映画製作のために、カエルの卵を探すマックスたち以上の無茶をするが、
いやぁ、無事でよかったよかった。 ウィルの母の決断もよろしい。

----------------------------------






ぼくのエリ 200歳の少女 Låt den rätte komma in (2008年 スウェーデン 110分)

原作小説のタイトルは「モールス」。
2010年に同じ原作から作られたハリウッド映画「モールス」より早い。
孤独な少年の切なくも美しい初恋が評判を呼んだスウェーデン発の感動ヴァンパイア・ムービー。

ストックホルム郊外の小さな町の集合住宅。母と暮らす孤独な12歳の少年オスカー。
隣の部屋に謎めいた美少女エリが父親らしき人物と引っ越してきた。
自分よりも大人びた彼女に次第に心惹かれていくオスカー。だがエリは実はヴァンパイアだった。
透明感のある切ない作品だ。設定上からホラージャンルになるけど怖くはないよ。
多少、殺戮シーンはあるけど。

邦題と日本向け編集に難点がある。
<ネタバレ>
エリの裸のシーンにぼかしが入る。実は写っていたのは股間の去勢痕らしい。
元々のエリは「少女」ではない。
邦題の副題も「200歳の少女」だから素直に少女だと思って観賞すると、この映画のどこか不思議な表現や伏線が全部ムダになってしまっている。
エリが繰り返し言う「私は普通の女の子じゃないの。」というセリフは、エリが子供でも人間でもないことだけを指しているのではないのだ。
穿って考えれば、配給会社はあえてこれを伏せる方針だったように思えるが、いかが。
原題はおそらく、ヴァンパイアは「入っていいよ。」と言われないと他人の家に入れないというエピソードから。

エリのために新鮮な血液を集めるオジサン、段取り悪すぎ、どんくさ過ぎて哀れ(泣)。
不老のエリ本人はしたたかだから大丈夫だろうけれど、オスカーはもっとうまくやろうねぇ・・・
この手のものを見るとやはり連想するのは萩尾望都の「ポーの一族」だね。

----------------------------------






プチ・ニコラ Le petit Nicolas (2009年 フランス 91分)

フランスで長く愛され続ける国民的人気絵本の実写映画化。
古き良き60年代のフランス。
少年ニコラは同級生からの情報で自分にも弟ができると思い込む。
さらに、弟が生まれたら自分は森に捨てられてしまうかもしれない!!!と(笑)。

なんとか両親の機嫌を取って、捨てられないようにしようと悪戦苦闘するニコラの
ハートウォーミング・ドタバタ・キッズ・コメディ。

----------------------------------





小さな村の小さなダンサー  Mao's Last Dancer(2009年 オーストラリア 117分)

邦題とパッケージが少年ものっぽいからここに入れておくが、宣伝に偽りあり。
少年が村にいるのはほんの冒頭だけだし、少年はすぐに青年になるから。・・・おいっ
イギリスのヒット作「リトル・ダンサー」にあやかろうとした意図がみえみえである。
参考までに英語版のパッケージ写真がこちら ↓



1961年生まれで後にアメリカに亡命した名バレエダンサー、リー・ツンシンの自伝「毛沢東のバレエダンサー」の映画化。
バレエのバの字も知らないまま人買いのように選抜され、親元から離されて北京芸術学院へ送り込まれた少年。
毛沢東と四人組の時代です。当然その後に文化大革命が来る。
私と同年代の中国人が体験した、嵐のような時代。
彼はまともなバレエを続けるために苦渋の選択をする。
青年期以後の主役をバーミンガム・ロイヤル・バレエ団のプリンシプル、ツァオ・チー(中国出身)が演じるので、バレエ・シーンは見ごたえがある。



プリンセス トヨトミ

2011年12月25日 | 邦画
プリンセス トヨトミ (2011年 日本 119分)

「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」などの人気作家、万城目学原作の映画化。
豊臣家滅亡後400年もひそかに続く「大阪国」対 その存在に気付いた会計監査院調査官、という壮大なるホラ話。
それなりには面白いが、どうも納得がいかない点が多々あり、原作を読んでみた。
・・・・・・原作のほうがいいね。

万城目の単行本は新作「偉大なる、しゅららぼん」以外の5冊は読んだ。
「鴨川ホルモー」も映画を先に見たが、「オニ」のビジュアル化や「オニ語」の発声、
さらにパパイヤ鈴木振付による所作が相まって、映画も楽しかった。
「鹿男あをによし」はテレビドラマになったが、短気な私は連続ドラマは苦手なので見てない。
映画なら2時間、小説でも2~3時間ほどで(私、読むの早いんです)サクッと終るが連続ドラマはそうはいかないからねぇw。

この映画、せっかくの大阪府・大阪市・市民総協力のロケなど大がかりな作品なんだから、
もっとちゃんと話を詰めてほしかった。
諸般の事情で原作を削り、映画オリジナルエピソードが増えたのだろうが、
話がかなり浅くなってしまって辻褄があわない。中途半端。
大ボラ話だからこそ、底が大事でしょ(笑)。

まぁ、とりあえず原作の設定は奇想天外だし、
アイスクリーム好きの調査官リーダー“鬼の松平”を演じる堤真一はりりしい。
(中井貴一の役って、大阪出身の役者で誰か適任者いなかったのか? きいっつぁんは東京生まれ。)
調査官・綾瀬はるかの天然ボケっぷりと、揺れる胸が必見かな(笑)。


ドライブ・アングリー

2011年12月24日 | 洋画ハラハラドキドキ
ドライブ・アングリー DRIVE ANGRY (2010年 アメリカ 101分)

ニコラス・ケイジって人は今や大物になって、メジャーなヒーローを嬉々として演じることが多いけれどさ。
どうも「ヒーロー」って顔じゃないと思うのよね、個人的に(笑)。
もっとこうなんつうか、昔のヘタレな役柄のほうが似合ってたのにと思うのよ。あくまで個人的にですけど(笑)。

カルト教団に娘を惨殺された上、幼い孫がさらわれた男、ジョン・ミルトン。大排気量の車を駆って怒りの復讐と孫の奪還に向かった彼は、途中で拾った勝気なウェイトレスのパイパーと共に、カルト教団へと迫っていく。しかし、そんなミルトンの前に、FBIを名乗る不気味な追跡者が立ちはだかる・・・

・・・ってのがTSUTAYA DISCASの解説ですけど、この追跡者を演じるのがウィリアム・フィクトナー。
この人、ひと癖ある役柄しかやりません。予告編に彼が出てたのでこれを借りたくらい、私は好きです。
この映画でも最初に登場したときから何かヘンに飄々としてます。
こいつ、人間じゃないな・・・・・天使か?悪魔か?(笑)
案の定、ミルトンもどこか普通の人間じゃありません。 わははーーー!!さては私の好きな設定だぁ♪♪
ということで、ミルトンはめちゃくちゃ強いし、カー・アクションもめちゃくちゃ派手な3D映画なんですが、
そんなことよりも(おいっ)、設定自体がマニア的に気に入った1本でした。

パイパー役はアンバー・ハード。むっちゃ勝気なテキサスのじゃじゃ馬娘役がお似合い。
銃撃戦シーンは「シューテム・アップ」などのパクリかな(笑)。
エロもありということでR15指定なり。

レア・エクスポーツ 囚われのサンタクロース

2011年12月23日 | 変り種ムービー
レア・エクスポーツ  囚われのサンタクロース 
  RARE EXPORTS: A CHRISTMAS TALE (2010年 フィンランド 80分)

子供と一緒に見てはいけない!!!!!(笑)。
奇想天外なブラック・ファンタジー&コメディ・・・なのか?

日本の一般的なサンタクロース像は言うなればアメリカ商業主義の産物だ。
陽気で優しくて、赤い服着てトナカイのそりに乗って来るおひげのお爺さん。
かの聖ニコラスの伝説に色々なものが混じり合ってああなったわけだ。
ヨーロッパ各地では色々なバージョンがあって、
たとえばドイツ語圏ではサンタは2人組で、良い子は白いサンタからプレゼントがもらえる。
悪い子は黒いサンタに食べられちゃう、なんてのは聞いたことがあった。
公式にサンタクロースが住むとされる北欧フィンランドではどうなのか?
どうやら元々はドイツ語圏と似たような設定があったらしい。

ロシア国境に近いフィンランドの寒村。
「サンタクロースは本当はツノのある化け物で子供を煮てしまう」と知って夜も眠れない少年ピエタリが主人公。
アメリカ人?の金持ちが丘の頂でなにやら発掘させている。(サンタの墓?)
そのうち、ピエタリの家の庭では身元不明の老人がオオカミ罠にかかるわ、
肉屋の父ちゃんがその老人の死体を『処分』しようと思ったら生きてるわ、
村では不可解な盗難騒ぎが頻発するわ。いったい何が起きているのか??
混乱の中で、子供たちがみんな行方不明なのに気がついたピエタリが真相を見抜いて捨て身の大活躍!!
・・・・・・って、うまく要約できてないな(笑)。

終盤、すっぱだかの爺さんの大群が雪山を右往左往します。
うわぁ~~ 日本はボカシ入りで良かった(^^A;

金髪・碧眼・真っ白肌ながら親しみを感じる顔(歌手ビョークみたいな)のピエタリ。
正体不明のぬいぐるみを常時ひきずっているような幼なさなのに、立派なヒーロー!!!♪♪。
とはいえ、グロ多めのこの映画、製作本国の子供は見るのか???
ターゲットがよくわからぬ作品ではあります。
ラスト、「そんなもん輸出(エクスポーツ)できるのか!!」と突っ込みたくなりますし。
まあ、私のように 変わっていれば変わっているほど喜ぶヘンタイ映画マニアにはよろしいかと(笑)。

そういえば、マケドニア映画で「グッバイ20世紀 皆殺しサンタがやってくる!」ってぇのがありましたっけ。
とんでもないブッ飛び映画で、私はたいそう気に入っていたはずなのですが、
10年以上経過した現在、ストーリーはとんと忘れてしまいましたなぁ(^^A;

やわらかい手

2011年10月19日 | 変り種ムービー
やわらかい手 Irina Palm (2007年 ベルギー/ルクセンブルク/イギリス/ドイツ/フランス 103分)

幼い孫の病気治療に多額の金が必要になったが息子夫婦には工面ができず、祖母である未亡人マギーはロンドンの街へ出かけて職探しをする。しかし還暦を過ぎた彼女を雇うところなどなく、「接客係募集」の張り紙で飛び込んだ店は性風俗店だった。
まさか彼女を裸でステージに上がらせるわけにはいかない。
移民らしきオーナーは彼女の手に注目する。あてがわれた仕事は・・・・・・・

キワモノ映画ではない。ユーモラスなところもあるがコメディでもない。
おびえながら始めた仕事で自分の思わぬ才能を自覚し、精神的に自立する初老の女性の話となる。
大金の出所を知って激怒し母をなじる息子。(息子ってそういうものか)
いっぽう、そこまでして孫を救おうとした姑に感動し感謝する息子の妻。
「どこへ出かけているの。」と詮索したあげく離れていく、うわべだけの友人。
マギーの売れっ子ぶりに比べてクビになり、彼女をうらむ若いシングルマザー。
しっかりと立つマギーにひかれていくオーナー・・・・・
体面を重んじていては食えぬ場合もある。人生は色々だがそれは誰のものでもなく自分の人生。

さて、彼女の仕事とは。
小部屋の壁に小穴があいている。客(男)は自分の×××をその穴に差し込む。
壁の向こう側にいるマギーは手で彼らをイカせる。(画面で×××は見えない。音はするけど
彼女の手は絶品のゴッドネス・ハンドだったという設定。なんせ、ズラッと客の順番待ち行列ができちゃうんだ。店のオーナーは「日本で見たんだ。ロンドンではうちの店だけだ。」と胸をはる
(実際に80年代に新宿歌舞伎町に「ラッキーホール」なる同様のサービスがあったそうな。 今は? 知らないよ。)

主役マギー役の貫禄たっぷりの女優はマリアンヌ・フェイスフル。1946年生まれ。
DVDの最初の予告宣伝にどうして古いアラン・ドロン映画「あの胸にもういちど」が入っているのかといぶかしく思ってたら、彼女こそあの映画で全裸に黒のレザースーツを着て大型バイクに乗り、愛人(アラン・ドロン)に会いに行く妄想にふけるヒロイン女優だった。
ポップ・アイドルとしてデビューし、ゴダールに気に入られ、ミック・ジャガーの恋人としても知られたが、その後不幸な精神状態となり長い地獄の日々を送ったらしい。
映画は1993年の「豚が飛ぶとき」で復活し、この「やわらかい手」の前年にはソフィア・コッポラ監督、キルスティン・ダンスト主演の「マリー・アントワネット」でお母様、女帝マリア・テレジアを演じていた。
(「マリー・アントワネット」は・・・う~ん、ジャンルとしては“綺麗なガールズ映画”だったな。

味のあるオーナー役はエミール・クストリッツァ監督のカンヌ国際映画祭最高賞受賞作「アンダーグラウンド」主演のミキ・マノイロヴィッチ。監督はCMディレクター出身、長編映画2作目のサム・ガルバルスキ。

珍な設定ながら、佳品だと思うよん。



トゥルー・グリット

2011年10月17日 | 洋画ハラハラドキドキ
トゥルー・グリット  True Grit (2010年 アメリカ 110分)

ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン兄弟監督による西部劇。
1969年のジョン・ウェイン主演『勇気ある追跡』と同じ原作によるものだが、
私、ジョン・ウェインってあまり好きじゃないし。西部劇なら本家よりマカロニのほうが好きだし。
昔むかし見たと思うけど覚えちゃぁいないし~~~。

商用先で殺された父の遺体を引き取りに来た少女マティ(ヘイリー・スタインフェルド。当時13歳。)。
しかし彼女は母と弟妹が待つ家には帰らず、先住民居留地に逃亡した犯人を追うために助っ人を探す。
根負けして引き受けた初老の保安官コグバーン(凄腕ながら素行に問題あり。)役にジェフ・ブリッジス。
別件で同じ犯人を追うテキサス・レンジャー役にマット・デイモン。
荒野を行く凸凹トリオは、犯人チェイニーを追い詰められるのか・・・

聡明で根性が入った、おさげ髪の少女マティがいい。主役は彼女だね。
費用を作るために手だれの商人を相手に一歩もひかぬ駆け引きの腕を見せる。
父の遺品の古い銃と大きな上着と帽子を身につけ、
ガキは邪魔だと置いていかれそうになっても、黒馬とともに深い川に飛び込んで追いつく。
見ていて気持ちいいほどのその意思の強さ。

近年のジェフ・ブリッジスは、ジャンキーや酒びたりのヨレヨレで汚い役が多いけど、
それでもなんかかっこいい(笑)。 あ、「アイアンマン」では悪役副社長だったか。

昔の西部劇のツボを押さえつつ、コーエン兄弟らしいヒネクレも端々に見られる良品かな。


ピープル

2011年06月02日 | 洋画 ゲイムービー
ピープル PEOPLE/JET-SET2 (2004年 ベルギー 85分)

原題にあるとおり“ジェット・セット”という映画の続編らしいのだが、
単独でもわけがわからないことはない。ほとんど支障ない。
このファビエン・オンテニエンテ監督作品には2008年のフランス映画“DISCO ディスコ”ってのがあって、
主役(コメディアン)の脇をエマニュエル・べアールやジェラール・ドパルデューら名優が固めてる「おじさんダンス映画」らしいが未見。

パッケージ画像とルパート・エヴァレット主演コメディということ以外の情報はなかったが、
どうもアヤシイので借りてみた(笑)。ルパート好きだし♪
案の定、主人公以外のほとんどの登場人物がゲイ、もしくはバイ。
カミングアウトしているルパート本人の役柄はゲイともストレートともつかないのがミソ?

英国貴族の称号を武器にセレブ達のパーティ企画を請け負っているイベントプランナー(ルパート)。
同業者のワナにより仕事を干されるが、
ジェット族(専用ジェット機でパーティを渡り歩くセレブたち)が集まるイビサ島で起死回生の策を打つ。
パッケージ画像中央のが、大物セレブ。
フレディ・マーキュリーっぽい服装センスが、フレディ・ファンとしてはビミョ~~(笑)。
大金持ちということで、ロバート・ダウニー・Jrの映画“アイアンマン”っぽいところもあるが、こちらの製作が4年も早いね。

ルパートをはじめ、ロッシ・デ・パルマ/オルネラ・ムーティ/ジャン=クロード・ブリアリ/
ランベール・ウィルソンなどそうそうたる欧州俳優が出演しているが、
少なくとも日本語で検索する限り彼らのキャリアにこの映画は記載されてないねぇ(笑)。
オルネラ・ムーティは「私、生まれ変わったのよ!!」と登場する。
彼女、私よりも3つ年上だぜ・・・バケモノか?
映画“町でいちばんの美女/ありきたりな狂気の物語”は、30年も前じゃないか・・・
ホントに「全身の生まれ変わり」をやったらしき、変わらぬ美貌と体形である(笑)。

リゾート地のぶっ飛んだセレブたち、取り巻き、コケにされるロシアン・マフィアなどなど、
どうでもいいっちゃどうでもいい話のコメディだが、現実逃避には最適かと。


おひさ。

2011年06月02日 | 邦画
3ヶ月もさぼってしまった。
さぼる → 溜まる → 書きにくい → 溜まる → ∞ ・・・・

えいっ とりあえず邦画のまとめっ


 トイレット (2010年)



ロケ地がカナダで全編が英語だが、「かもめ食堂」「めがね」の荻上直子監督作品。
私個人的に「めがね」は乗れなかったが、これは良し。
ママが死んで3兄妹に残されたのは、家と猫の“センセー”と
ママが日本から呼び寄せた彼らの祖母の“ばーちゃん”。

パニック障害で引きこもりのピアニストの長男モーリー。
研究施設で働くロボットプラモオタクの次男レイ。生意気な学生の妹リサ。
バラバラな3兄妹と、英語の通じない“ばーちゃん”が繰り広げる奇妙な共同生活と
彼ら兄妹の再生成長をユーモラスに描く。
“ばーちゃん”を演じるのは、もたいまさこ。全編通じてセリフはたった1度、2wordsのみ(笑)。
それでいて、次に踏み出そうとする3人の背中を押す役割を果たす。
あの、表情のみの“ばーちゃん”の演技は日本人以外にも通じるのだろうか?(^^A;
それにしても彼女、まだ還暦前の58歳である。おそるべし“ばーちゃん”(笑)。



 ちょんまげぷりん (2010年)



意外に面白かったハートフル・コメディ。
江戸時代のサムライ・木島安兵衛(錦戸亮)がタイムスリップで現代に現れる。
最初に出くわした遊佐ひろ子(ともさかりえ)は、
しかたなく、彼を母子家庭の自宅に居候させ家事をまかせる。
息子の友也も彼になつき、なんとなく幸せな日々が過ぎるが、
お菓子作りにはまった安兵衛がコンテストを経て、多忙な有名パティシエになってしまい・・・

愛着のある仕事と子育て家事に奮闘する母をともさかが好演。
環境の変化をその有能さで乗り切り、誇り高き直参旗本の矜持を示す錦戸は、
映画初出演だそうだが、サムライがかなりお似合いである。


 鈍獣 (2009年)



あのクールだった浅野忠信は、いったい何を吹っ切ってしまったのだろう(笑)。
かつて SURVIVE STYLE 5+で殺しても殺してもより強くなって蘇ってくる妻を殺し続ける男を演じたが、
本作では彼が殺されても殺されても息を吹き返す謎の元・いじめられっ子となる。
クドカンこと宮藤官九郎が岸田國士戯曲賞を受賞した同名戯曲を映画用に錬り直した脚本。
濃い面々が濃い演技を展開するブラックコメディだが、クドカンにしては少々スピード感に欠けるか。


 インスタント沼 (2009年)



TV「時効警察」映画「転々」の三木聡監督、麻生久美子主演。
人生下り坂なヒロインの奇妙で予測不能な幸せ探し。
麻生はじめ「時効警察」の出演キャストが多いが、私は「時効警察」をほとんど見てないので先入観なし。
オフビートなストーリー、奇想天外な大技オチ。まったり笑うといったところか。
麻生の「お洋服」や小物など、たぶん好きなヒトには「きゃーーカワイイーー」と言わせる系のもの。
それでいて劇中で主人公に「おしゃれってむかつくよなぁ」とか言わせる(^^A;
パンク青年なガス屋の加瀬亮がお得な役柄。


 ロボゲイシャ (2009年)



アイデアは超A級だったんだけどね。脚本はC級。役者はZ級・・・・
英語で作った予告編は日本オタク向けにカッコイイ(笑)。
http://youtu.be/zac613teYUw (エログロ注意)
↑ これはロシア語字幕だが(^^A;   マニア以外はこれだけ見ればOK。


デッド・フィッシュ

2011年03月07日 | 洋画コメディ
デッド・フィッシュ DEAD FISH (2004年 イギリス・ドイツ 98分)

ちょっと古い、2004年製作のコミカル・サスペンスアクション(?)。日本未公開。
資料にはゲイリー・オールドマン、ロバート・カーライル共演とあるが、主人公は変な顔の若い兄ちゃん、アンドリュー・リー=ポッツ。
パッケージ写真の雰囲気は嘘ハッタリだな(^^A;

錠前屋の青年エイブ(ポッツ)が恋人(エレナ・アナヤ)にちょっと貸した携帯電話が殺し屋(オールドマン)の電話と入れ替わってしまう。
そうとは知らぬ殺しの依頼組織から、錠前屋の持つ電話に指示が来る。
金に目がくらんで恐る恐るちょっと先へ進んでみる兄ちゃん(笑)。
一方、その彼女に「ポッ」と一目ぼれしてしまった中年の殺し屋は、
携帯電話を取り返し、彼女も奪おうと錠前屋を追う。
凄腕のはずなのにマヌケな殺し屋役はオールドマン得意の雰囲気。しかもSMプレイの女王様と歌っちゃうんだよ!!(大笑い)
一日中キレまくりながら借金の返済督促に回っている金貸しがカーライル。これもいつもの役柄ですね。
オールドマンとカーライルがかちあうシーンはほんのちょっと。
ほかに錠前屋の友人のぶっ飛び兄ちゃん(笑える!)とか、状況が読めてない組織のエージェント(ビリー・ゼイン)とか、なんだかマヌケな人間が入り乱れる。
ガイ・リッチー作品をゆる~くした感じ、かな?
殺しの標的役にテレンス・スタンプ。と、配役はやたら豪華。(豪華すぎて使いこなせなかったか?)
基本が英国式センスなので、テンションゆるめです。
ま、私にはじゅうぶん好みの線ですけど~~~~♪♪ どんでん返しあり。


※ やっぱりケータイには目立つストラップを・・・(笑)

追記。

2011年03月07日 | 荒唐無稽が好き♪
この前書いた『レポゼッション・メン』で書き忘れたことがあった。

主人公(ジュード・ロウ)が同僚(フォレスト・ウィテカー)とテレビを見ているシーンがあるんだが・・・
後方に見えるテレビでやっていたのは・・・
あれは・・・・・プププ。
モンティ・パイソンの『人生狂騒曲』(Monty Python's The Meaning Of Life)の1スケッチだ!!(笑)

家に2人の男がやってくる。
ジョン・クリーズが 「Hello! Uh・・・ Can we have your liver?」
(こんちは。え~~~、肝臓下さいな。)
臓器提供にサインしたら、生きてるうちに取りに来たっていうコント。
ギャーー!!と玄関先で取り掛かられちゃうんだが、この映画そのまんまやな、と。
ま、それだけの話。
パイソン・ファンは見逃さないっ 

必死剣 鳥刺し

2011年03月07日 | 邦画
必死剣 鳥刺し (2010年 日本 114分)

藤沢周平の小説“隠し剣”シリーズから平山秀幸監督、豊川悦司主演での映画化。
同シリーズの映画化は『隠し剣 鬼の爪』(山田洋次監督・永瀬正敏主演)、『武士の一分』(山田洋次監督・木村拓哉主演)に続く3作目。

藩主が溺愛する側室を公の場で刺殺した兼見三左ェ門。打ち首覚悟の所業だったが、その処分は意外に軽く、降格と1年の閉門のみ。
妻亡き身ゆえ、姪に世話を受けながら蟄居する三左ェ門だったが、藩主の暴政は止まらず、藩内には不穏な気配が・・・

チャンバラ・シーンを売りにしただけあって、山田洋次監督のような「もらい泣き」は少ない。
三左ェ門と姪(池脇千鶴)の関係がいささか唐突で、もっと内面に踏み込んで欲しかった面がある。
理不尽な最後は壮絶です。トヨエツ、良し♪♪ 岸部一徳も相変わらず良し♪

冒頭でいきなり殺される、悪女な側室を関めぐみが好演(^^A;。


※ 藤沢作品映画化の中では『隠し剣 鬼の爪』が一番好きかなぁ・・・