Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

synonym(ユリタツノコ)

2020-07-07 19:37:53 | ヨウジウオ科

朝の時点では後半雨交じりな空模様になりそうな予報だったのですが…、雨の欠片にも出会えず灼熱~な感じだった本日のやんばるです。

遠くの方に雨雲っぽいのは見えたんですけどねぇ…。

明日は気圧の谷の影響で、しっかりと雨が降る予報で、雷もともないそう。

そして週末は再び灼熱~な感じになりそうです。

風は南~南西。晴れ。

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生物の種、および分類につけられる世界共通の名称を『学名』といいますよね。

僕たちは普段魚の名前を『和名(標準和名)』で呼んでいますが、これは当然日本人の間でしか通用しません。

学名には規則があり、動物の学名であれば『国際動物命名規約』というものがあり、いろいろなルールが決められています。

例えば、ラテン語の文法に則ったラテン語形で表記されるとか、種の学名すなわち『種名』は『属名+種小名』で構成されるとか。

あるいは、一つの種に対して有効な学名は一つ切りでなければいけないとか。

とはいえ、二つの異なる種だと思われていて二つの名前がついていたけれど、実はその二つは同じ種だったことが判明した、何てこともあるじゃないですか。

このように同一の種が異なる名前を持つことは、『シノニム(異名・同物異名)』と呼ばれます。

このため、国際動物命名規約では学名の後ろに命名の情報を付加することを推奨しています。

具体的には学名の後ろに命名者を付加し、学名と命名者の間には句読点を打たず、命名者の後ろに公表の日付を付加し、命名者と公表の日付の間にはカンマを打つという書式を強く推奨しているのだとか。

つまり同一の種に別々の人物が異なる学名を命名して記載論文を発表した場合、この日付に従い、原則として先に発表された学名が有効となるのだそうです。

これは先取権の原則と呼ばれています。

もっとも分類学関連の著作以外では省略して構わないことになっているそうで、僕らが使う普通の魚類図鑑なんかだと、学名(属名+種小名)のみの表記になっていますよね。

■■

さて…

〈ヨウジウオ科タツノオトシゴ亜科タツノオトシゴ属ユリタツノコ Hippocampus pontohi 20年5月22日 沖縄島安和〉

画像の個体は以前ならHippocampus severnsi だとされていました。

しかしその後遺伝的データによって、H.pontohiH.severnsi は同種内の体色変異であることがわかりました。

つまりシノニムであったわけです。

国際動物命名規約に基づき先取権があるH.pontohi が正式名とされ、H.severnsi は異名とされました。

従って画像の個体は、ユリタツノコの体色変異型となったわけです。

 

 


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