Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

草木染めの絹織物(ハチジョウミノウミウシ)

2018-04-27 17:40:52 | ウミウシ

陽光サンサン、風は涼しく、海は凪…。心地良いコンディションだった本日のやんばるです。

明日からGWですね。最大9連休だそうで。

取りあえず前半は、このまま気持ちいい天候が続きそうです。

風は北~北西。晴れ。

■■

『黄八丈』という絹織物があります。

草木染めの絹織物で、植物の煮汁で黄色・鳶色・黒に染められた糸で織り上げたものなのだそう。

『黄八丈』という名称は戦後になってから使われるようになったものだそうで、それ以前は『八丈絹』と呼ばれていたのだとか。

この『八丈』は伊豆諸島の八丈島のことです。『黄八丈』は八丈島の特産品なのだそうです。

ただし、八丈島で織られていたから『八丈絹』になったわけではなく、その逆で、『八丈絹』が織られている島だったから八丈島と呼ばれるようになったよう。

ではそもそもの『八丈絹』の八丈は何なのかというと、それは長さ。

一丈は約3メートルですから、八丈は約24メートル。

一疋(ひき)が八丈の絹織物のことなのだそう。

一疋で大人用の着物と羽織を対にして仕立てることが多いのだとか。つまりそういう衣装を仕立てるのに、ちょうど良い長さということなのでしょうか。

因みに、『黄八丈』の黄色はイネ科の『コブナグサ』という一年草から染め出すのだとか。

この『コブナグサ』という名前は、その葉の形をコイ科のフナに見立てたことが由来だそうです。

いや、何となーく魚に繋がったので…。

■■

さて…

〈ヨツスジミノウミウシ科クセニアウミウシ属ハチジョウミノウミウシ Phyllodesmium sp. 18年3月12日 沖縄島安和〉

和名は、日本初記録地が八丈島だったことに因んでいます。

ということは、『八丈絹』を由来に持つウミウシであるともいえるのではないでしょうか。

絹織物のように美しいウミウシです。

 

コメント
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