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派遣切りとのたたかい-にいがた青年ユニオン/一人では門前払いでも、組合なら会社と話し合える-

2010-01-09 03:50:20 | 国内労働
派遣切りとのたたかい・生活まるごと相談
にいがた青年ユニオン
1年半で組合員10倍
一人では門前払いでも、組合なら会社と話し合える

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 「寒かったでしょう。さあ、温かい豚汁を食べてから、お話ししましょう」―。寒波で大雪に見舞われた新潟県。昨年末、仕事や住まいに困った人を支援しようと新発田市で開かれた「1日派遣村」で、あたたかく声をかける若者の姿がありました。にいがた青年ユニオンの若者たちです。(田代正則)

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 受付の隣で手伝っていた男性(27)は「派遣切り」で住居も失い車上生活をしていたのを日本共産党に助けられ、生活保護で命をつなぎました。

衝撃

 組合に入って立ち上がっている人を見て、衝撃を受けました。「派遣は切られて当然だとあきらめていました」。その場で加入を決め、「一人でも多くの若者に、声をあげようと呼びかけたい」と熱く語りました。

 受付に座り、相談者に炊き出しの豚汁をすすめる男性(46)は、「派遣切り」裁判をたたかっています。

 電子基盤用の精密工具加工に従事。偽装請負などで2002年から働かされ、08年末に突然、雇い止め。弁護士の法律相談で紹介されたのが、青年ユニオンでした。

 「個人で会社に申し入れても門前払いだったけど、組合のおかげで話し合いのテーブルにつかせ、偽装請負を認めさせた。たたかってよかった」

 ユニオンのメンバーは翌日、新発田市役所で相談者の生活保護申請にも同行。担当者と折衝し、「(保護を受けながら)求職のため、自家用車の使用はできる」と確認し、相談者も、「車がなければどこにも行けないので、助かりました」と安堵(あんど)の表情を浮かべました。

結集

 にいがた青年ユニオンは、08年6月に14人で結成。「派遣切り」とのたたかいや生活をまるごと支える相談活動に取り組み、わずか1年半で140人へと10倍に増えました。組合員には、派遣労働者から酒造り職人までおり、地域の若者や労働者のよりどころとして発展しています。

 ユニオン結成は、新潟東芝家電製造(加茂市)の「派遣切り」とのたたかいが契機でした。偽装請負で働かされたあげく中途解約された男性(35)を支えようと、東京・明治公園の全国青年大集会に参加した若者たちが結集したのです。

 11月には直接雇用を求めて労働局へ申告。地元メディアで大きく報じられ、連日のように相談が寄せられるようになりました。

 「派遣切り」とのたたかいでは、団体交渉で、首切りを撤回させ、派遣会社が自ら運営している工場で直接雇用すると約束させる成果もあげました。

 正社員とは名ばかりの最低賃金ギリギリの収入で、有給休暇もまともに取れなかった印刷工場では、団体交渉のたびに組合加入が広がり、初回10人、2回目は30人へと増加。一時金5万円を支給させる成果もあげ、従業員のほとんどが組合員になりました。

約束

 長時間労働とサービス残業に苦しめられていた女性組合員(32)の団体交渉に同行しました。早朝、まだ薄暗い時刻に山崎武央書記長(33)たちは車で新潟市内の交渉先に向かいます。

 女性は、タウン情報誌にも紹介される若い女性に人気のレストランのアルバイト店員。フルタイムで働いているのは、店長、副店長とこの女性だけ。人手が足りず、ホールで客の注文から厨房(ちゅうぼう)の料理まで駆け回っています。残業は月120時間にものぼりました。

 店の前には、メールで団交があると知った組合員たちがすでに集まっていました。

 「私だけ労働時間を減らしても、店長たちにしわ寄せがいきます。人手を増やして、全体で負担を減らしてほしい」。女性がこう訴えると、社長は「改善していく」と約束しました。

 女性は胸をなでおろし「これまで誰も意見を言えなかったけど、話し合いができた。少しずつ前に進めていきたい」と話しました。

 「いま、中小企業は経営者も大変です。どうしたらうまくいくのか、私たちも一緒に考える姿勢が必要です」と山崎書記長。「新潟には、シャッター通りとなった商店街や米価暴落に苦しむ農村地域もあります。地域再生には、貧困をなくし、雇用を守らないといけません。若者が暮らし続けられる地域づくりに、まちの人と一緒に歩む労働組合にしていきたい」

(出所:日本共産党HP 2010年1月5日(火)「しんぶん赤旗」)
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9 コメント

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Unknown (todo)
2010-01-10 15:14:26
赤旗ってこんな記事もあるんですね。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-01-05/2010010501_04_1.html
Unknown (すまり)
2010-01-10 16:38:00
そもそも、シャッター通りについても、私は一概に大店舗が来たからとは思わないんだよね。

だって、消費者が
「買いたい」
と思えば、それを買いに行くはず。
消費者に無理やり買いたくない店で買いたくないものを買いたくない値段で買わせる権利はどこにもないからね。


昔、本田宗一郎が行っていた言葉(戦後そんなに立たない、日本製がまだ品質が低い時代)

今、国内産業保護とか言って規制を強くして国産を国民に買わせようなどと考えている輩がいるがとんでもないことだ。国民が自ら国産が欲しいと思えばそれを買えばよいし、外国産がよいとおもえばそれを買えばよい。
国内産業を活性化したいなら、輸入を制限して無理やり国民に国産を買わせるのではなく、国民が「やっぱり日本製がほしい」と思うようなものを作れるようにすればよい。

ちなみに、彼は、日本車の保護のため、新規参入を制限して車メーカーを保護する動きがあった時、反対の最先端で主張していた人です。
もしあの時、規制という容易な方向に進んでいたら、日本の車メーカーは競争によるレベルアップを経験せず、いまだ世界の二流、三流メーカーで終わっていたかもしれませんね。

ところでシャッター通りと言われている商店街。
そこの商店主は、消費者に選んでいただくための努力をどのくらいしたんでしょうか?
この場合、一番偉いのは当然「お客様」ですよね。お客様が自ら自分の店に足を向けてもらうために努力するのは当たり前だと思うんですが。
消費者が選ばない店をなぜ存続させるんでしょうか?
Unknown (すまり)
2010-01-10 16:49:06
よく混同しているが、区別すべき点

(1)偽装請負←もともと違法。
(2)派遣切り←契約不履行
(3)契約満了←契約(約束)通り。

こに3個がごっちゃで語られていない?

偽装請負は、派遣先・元共改善義務あり
派遣切りは、労働者の生活保障は派遣元の責任
契約満了はそもそもそういう約束。

これはきちんと分けて考えるべきだと思うが。

よく(2)で派遣先に文句を言いに行ったという話を聞くが、これは本来お門違い。
派遣元(自身の雇用主)に生活の保障を求めるべき問題。

なぜこれがごっちゃになっているか。
個人的には(1)を強調して(2)や(3)の本質をぼかして利用したい人間がいるからだと思う。

本来の保護という意味なら(2)は
「派遣元会社へ。きちんと契約期間内の給与を支払え。寮が条件にあるならそれも責任を持って準備しろ」
と契約期間内の義務履行を訴えるべき。しかしたいていはなぜか(1)とまぜこぜにして「派遣先が責任を持て」となるのはなぜですか?

客先の都合で一方的契約破棄ってのは多々あること。まあその場合まともな会社ならきちんと違約金を支払うだろう。
(例えば、商品仕入れなら、契約していた分の何割を払うとかね・・・仕入れがないので、それを差し引いた利益や経費分だけ負担する)
これを支払わないなら問題だが、それを支払えと言うのは少なくても従業員じゃなくて会社だし(会社同士の話)、従業員はお客じゃなくて自分の勤務する企業に「きちんと賃金を保証しろ」って言うよね。

それをきちんと分けるべきじゃないの?
Unknown (すまり)
2010-01-10 16:51:07
まあ、この手の宗教を本気で信じてはまる人間からすると、まだ東西南北はましかもしれないね。
50歩100歩と言われればそれまでだが。
それでも50歩は差があるね。
Unknown (すまり)
2010-01-10 16:51:43
ごめんなさい。
上はtodo氏の教えてくれた記事の話。
Unknown (todo)
2010-01-11 10:09:56
>しかしたいていはなぜか(1)とまぜこぜにして「派遣先が責任を持て」となるのはなぜですか?

アダムスミスの針のたとえばがありますが、一本の針を無から作るには熟練した職人の腕が要る。ところが、これを分業して針金を切る職人、焼き入れをする職人、先を尖らす職人に分ければ、技術の習得機関が短くなりそれぞれが独立した職業になるだろうというもの。

マルクスはこれの悲観的な部分、分業によって熟練労働者が排除され低賃金の労働者が取って代わると。だから、熟練労働者の既得権益を守るためには低賃金の未熟練労働者をクラウディングアウトしなければならないという成り行き。

たたこれは針を大量生産している場合で、一本だけ針が欲しいときにも十人もの人を呼んでこないと針ができない。我々、なんとか生活できるのもこの辺に食いこんでいるからかな。
Unknown (すまり)
2010-01-11 11:27:48
結局、派遣切りで騒いでいる人も、自分の既得権を守るために、他人の既得権を奪うって思考なんですかね。
ただ既得権の場所が違うだけで、やっていることは同じだったりして。

ちなみに、東西南北は理解できないかもしれないが、企業には規模に応じた戦い方がある。
市場で必要とされているが、(東西南北の敵視している)大企業では逆にコスト面で参入できないものって実際にある。そしてそういうところを専業メーカーや小回りのきく小規模企業が市場を押さえていたりする。
(だから、大企業進出で中小零細がつぶれる同行は、もともと中小零細では不向きな分野の企業が淘汰されているだけとも言える)

車業界で言えば、エンジンだけ買って車体を自分たちで作っている会社あるよね。でもあれと同じ車を大企業がなぜ作らないかというと、自分の規模にあった受注が見込めないからじゃないのかな。
大企業になれば間接費も高くなるし。逆に零細企業だと技術者と技能者と営業と経理が合わせて2人ってこともあるし。

その針のたとえも、針に限定しているからそうなるのであって、焼き入れの熟練工になれば、針以外の注文も受けることができる。そうすれば針しか作れなかった時代よりより多くの種類の仕事が得られる(リスク分散にもなる)ことになるし、熟練工がいらないというはなしにもならない。
(もちろん、技術革新で熟練部分を機械がカバーするってことはある)

そもそも、職人のいた時代でも、単純作業の下働きってのは一定数あった。
全ての人が熟練者であるわけでもなかったしね。

確かに40歳50歳では、今の日本でいくら実力があっても、(よほどとび抜けない限り)再就職は難しいかもしれない。

しかし、20代だと、今までの(仕事の技術や知識)はほとんど問われないし、企業も期待していないだろう。(専門職除く)
だから、20代で仕事がないどうこう言っている人間は、私から見れば
「そもそも、仕事に向き合う考え方自体がおかしいから採用されない」
としか思えないんだが。

まあ、工場だといろいろな人が募集に応募してくるんだよ。仕事によっては経験不同で採用する場合も多いし。
でも、バイトの面接じゃないのに、面接に普段着で来る。下手すると夏だと半ズボンとランニングとか。そういう人がいくら「仕事がない。採用されない」って言っても当然だとしか思えない。(そういう人を雇うってことは、会社自体のレベルも怪しい)

実際、ある程度年齢が行っていれば、その経歴を重視するけど、若ければ特に経歴どうこうじゃないことが多いんだよね。
(もちろん、設計や技術の採用なら、経歴(卒業学部)も大事だけど、工場作業員には特に求めないしね)
そこで採用されないってことの意味を、一度自分たちできちんと考えるべきじゃないかな。

いくら直接雇用の枠が派遣禁止になって広まっても、自分たちが(派遣で入れたから)そこに入れると考えるのは早計。

まあ、これを気付かなから派遣なんだよと言ってしまえばそれまでだが。
Unknown (すまり)
2010-01-11 11:34:23
おまけ。

当然会社にも
「できればお引き取り願いたい人」とか
「出世の見込みゼロ。一生その立場でいろ」
って人たちは一定数いる。私の勤めている会社もそう。

その人たちが、中途で入ってきてすぐ昇進する人間(私もそうだったが)に対して、陰(場合によっては表でも)何を言うか分かります?東西さん。

「ポッと出で入ってきて、すぐに昇進なんて面白くない」
「この会社は俺の方が先輩だ」
「現場の細かいことは俺の方が知っている。なんであんたに指図されるんだ」
「なんで俺の給料があいつ(お前)より安いんだ(俺の方が年上なのに)」
「裏にコネでもあるんじゃないの(そもそも私は今の会社に転職する際、この会社や関係者に知り合いはゼロだったんだが)」

って、文句ばかり言っている。
これが現実。

そういうことを言う人ばかりじゃないって?
そうだよ。そんな人ばかりじゃないよ。
ただそういう人は、素直に自分の実力を認めているか、早い段階から責任者になっているけどね。

もっと言えば、多少仕事ができても意識の低い人より、仕事は下手だが自分の部をわきまえてきちんとやる人の仕事結果を見ると
「間違いなく後者の方が最終的に利益につながっている」
ことが圧倒的に多いね。
上記コメント削除願います (やまざき)
2010-03-02 19:47:30
記事を検索してココに参りました。記事のご紹介ありがとうございます。
なお、記事に関係のない個人への中傷コメントにつきまして削除をお願いいたします。

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