プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 木曜組曲 >

2018年07月18日 | テレビで見た映画。
恩田陸の小説を読んだ時に映画の存在を知り、一度見てみたいと思っていた。
テレビでやってくれたので見ました。

わたしの嫌いな、暗めの画面でじっくり辛気臭い雰囲気の映画ではあったんだけど……
これは面白かったですね。暗めもじっくりも必然性のある暗めでありじっくり感。
そもそもこれ、小説もボレロ(あのラヴェル作曲のボレロ)みたいなしつこさがあるもの。

脚本も、こんな原作をよく丁寧に作った。えらい。
舞台的な映画ですね。回想も頻繁にあるし、最初と最後は途中の道路が映ったりするが、
基本的に一軒の家の中だけを映している。
役者の演技も舞台的。特に富田靖子が舞台的。

顔ぶれが豪華だった。
最初から最後までほぼ6人の女優陣だけ。ま、ほんのちょっと(2、3分くらい?)
竹中直人がちらっと出て来て(しかしこれが見事なほど存在意味のない刑事で)、
あとは花屋の配達のおにいちゃんだけ。
鈴木京香。富田靖子。西田尚美。原田美枝子。加藤登紀子。浅丘ルリ子。
ここまでじっくり映してくれると、この顔ぶれを揃えた意味があるねえ。

原田美枝子が相変わらずいい。好きな女優さん。
……しかし好きな女優さんのわりには、いつも高橋恵子と間違える。
原田美枝子の方がずっと好きなのにも関わらず。なんでだ?
富田靖子も好きだったな。最近全然見ないけど。
(wikiを見たらわたしが見てないだけのようだが。)

加藤登紀子は、女優陣に劣らない演技。びっくりした。この映画に合っていたということもある。
鈴木京香は押しも押されもせぬ大女優になった……で、いいですよね。出続けてるもんね。
西田尚美だけは忘れていた。最近あんまり見ない。昔はちょこちょこ見てた気がするが。
浅丘ルリ子は、……ちょっとあの化粧が乗り越えられずにいつも虚心坦懐に見られないのだが、
「おんな城主 直虎」ではさすがの迫力。今回は16年前の映画だけあって、
そこまで鬼気迫るものでもなく。加藤登紀子との組み合わせはいいと思った。


一点だけ気になるのが、五角形のテーブル。
いやまあ、これも話としては必然だからしょーがないけど、現実的にはあり得ないですよね。
じゃあ浅丘ルリ子が生きていた時は6人でどうしてたんだっていう。
6人がけのテーブルを処分して、五角形のテーブルは買えない。人間心理的に。


とはいえ。


面白かった。見られて良かった。放送してくれてありがとう。




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わたしは映画は「ぴあ映画生活」を基本的にチェックするのだが、この口コミの数の少なさは何かね。
この顔ぶれなら当時もっとたくさん見に行ってもいいよね。
あ、そうか、ここもやっぱり時間が経つと削除されるのか!←今さら。
ちょっと残念ですな。リアルタイムの感想と、何年も経ってからの感想は違うもんね。






コメント
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