何か ようかい ・3
透明「あの~・・・すみませ~~~ん・・・」
あれっ誰もいないのかな~
「ドンドン 」
透明「ビクッ」
ビックリした~っ
今の音、建物の奥から聞こえてきたけど・・・。
私は、建物の裏に回ってみる
透明「うわっでかい
これって・・・窯」
「おい そこのお前 見た事ねぇ~けど
あいつらの仲間か」
透明「(あいつら)いえいえ
昴から依頼を受けていた透明です」
兼造「おお~っあの小僧から頼まれてきたヤツか
俺は、見崎 兼造ってんだ
兼造でいいぞ」
透明「ど、どうも兼造さん
私は透明といいます、宜しくお願いします」
見た目は強面だが、何だか気さくな人のようだ
私は、兼造さんの側にある窯が気になり
近づいてみる・・・
透明「うわっあつっ 」
兼造「おいおい、気をつけろよ
窯には今、火が入っているからよ
直接触れたら大やけどするぞ」
透明「す、すみません
でも、これって」
兼造「俺はこう見えても陶芸家をやっているんだよ
まあ、最近ではあまり売れねぇから、
売れない陶芸家だがながはははははっ」
透明「くすっでも、楽しそうですね」
兼造「まあな好きで始めた陶芸だが、苦しいときも
楽しいときもあらぁな
楽しいときもあらぁな
まあ、人生なんてのもそんなもんだろ」
兼造さん、豪快な人だな~
兼造「しかし、すまんな
火入れをしちまったから、2、3日は
窯から動けねぇんだ
窯から動けねぇんだ
陶芸家にとって、火は命だからよ
ちゃんと見張ってねぇと直ぐへそを
まげちまうんだよ」
まげちまうんだよ」
透明「そうなんですね大変な仕事ですね
そういえば、兼造さん」
兼造「なんだ」
透明「昴からは、依頼の内容は聞いてないんですけど、
何をお手伝いすればいいんでしょう」
兼造「あの小僧ちゃんと伝えてねぇのか
まったく、横着なヤツだ
え~っと、アレだ」
透明「透明です呼び捨てでいいですよ」
兼造「おおそうそう透明
あんたにゃ、夜が明けるまで
この窯を守って欲しいのよ」
この窯を守って欲しいのよ」
透明「は、はい
で、でも、私は完全な素人ですけど」
兼造「違う違うこの窯の火を見てろって
いってんじゃねぇ~んだ
でるんだよ」
透明「でる」
兼造「ああでるんだ」
でるって・・・一体何が
次回、依頼の内容が明らかになります
続く ・・・。
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